砂原庸介大阪市立大学准教授が、『地方政府の民主主義-財政資源の制約と地方政府の政策選択』(2011年4月、有斐閣)を出版されました。著者の意図は、彼のブログをご覧下さい。
砂原君は、私が10年前に東京大学大学院に客員教授として出講していた時に、塾頭として授業を取り仕切ってくれました。とても優秀な院生で、教授である私より、彼の方がはるかに物事に詳しく、教えられることが多かったです。
もちろん、地方行政や国家行政の現場経験は、私の方が詳しく、その土俵で勝負していました(笑い)。もっとも、実務家教員である私に求められていたのは、本に書いてある理論ではなく、現場経験でしたから、それは間違っていなかったのですが。
講義を始めてしばらくして、学生の反応を確かめるため、「私の講義は難しいですか」と尋ねたら、「いいえ、どんどん難しくしてください。ついて行けない時は、言います。また、本に書いてあることは、『この本を読め』と指示してくだされば読みますから、本に書いてないことを教えてください」という趣旨の返事が返ってきたことを、覚えています。
社会学を専攻するものだと思っていたら、行政学しかも地方自治を専門に選びました。それについては、私も責任の一端があります。この本のあとがきに、少し触れられているので、お読み下さい。
う~ん、責任重大ですね。さらに研究を深められ、大成されることを期待しています。