内弁慶な日本男児?

今晩、駅からの帰り道での出来事です。高円寺駅から南に続く商店街を歩いていたら、若い男女二人連れから、声をかけられました。「高円寺駅に行くのは、どちらですか?」と。私は、「まっすぐこの道を行くと、600メートルでJR高円寺駅。後ろに戻ると、400メートルで地下鉄の新高円寺駅ですわ」と答えました。「ありがとうございます」と答えて、彼らは進んでいきました。
ここまでは、背景説明です。別れてから、「こんな光景って、かつてあったよなあ」と、頭に浮かびました。いわゆるデジャ・ビュです。男女二人連れ、そのうちの女性が道を尋ねて、男性が後ろで所在なさそうに、しかし見張っているという光景です。
しばらく歩いて、思い出しました。あれは15年ほど前、欧州出張の時です。イギリスからパリのシャルルドゴール空港への到着便が遅れて、ドイツへの乗り継ぎが、うまくいかなかったのです。私の団は3人。私が一番若いので、空港内を走り回って尋ね、ここで待てばよいというところまで、たどり着きました。その時です。私たちの前で、日本人の熟年夫婦と思われる二人連れが、私たちと同様に、乗り継ぎ便を探しておられました。
旦那さんと思われる人曰く、「お前聞いてこい」。奥さんと思われる人が、私のところに来られて、事情を話され、「どうしたらいいのでしょう?」と質問されました。私は、知っている限りのことを、お伝えしました。あのときと同じです。
そのとき思いました。「日本の男性って、なんて情けないのだろう」と。それを、思い出したのです。日本男児すべてに適用できる、一般論ではないと思いますが。

有名になったら、人が注目してくれる

有名人になった場合の、2つの身の処し方。
ある人の態度=私は有名になった→みんなが見てくれる→少々のことは大目に見てもらえる→威張っても大丈夫。
別の人の態度=私は有名になった→みんなが見てくれる→だから立ち居振る舞いに気をつけなければ→以前より慎重な行動を取る。
前者は、まだまだ本物の有名人ではないですね。
「稔るほど頭を垂れる稲穂かな」。昔の人は、うまく言ったものです。でも、格言は実行されないから、格言としてあるのですよね。
常時注目されている人の側で仕事をさせてもらい、実感しました。我が身を省みて、反省。

地方財政講義補足

学生さんたちへ、授業の補足です。
8日の授業で、地方3公社を簡単に説明しました。9日の朝日新聞1面トップは、「地方公社借金7.6兆円。自治体負担の恐れ」でした。土地開発公社、住宅供給公社、道路公社の抱えている借金と経営の悪化、解散についての記事です。読みましたか。
ただし、公社や会社は借金をして事業を行い、収入でその借金を返済します。借金自体は、悪いことではありません。授業でも説明したように、判断基準は、毎年の経営がうまくいっているか(損益計算書、フロー)、仮に清算するとしたら負債が残るかどうか(貸借対照表、ストック)です。そして経営が悪化した場合、設立母体の自治体が債務保証や損失補償をしていると、自治体に負担が及びます。

外国人向けの就労対策

独立行政法人の労働政策研究・研修機構が、地方自治体における外国人の定住・就労支援への取組に関する調査結果を取りまとめました。先月公表されていたそうです。
詳しくは報告書を読んでいただくとして、雇い止めや解雇が増え、帰国する外国人や失業者が増えています。生活や就労の支援が、必要となっています。
そのほか、市町村では、外国人にも利用しやすくするために、ホームページの翻訳、通訳の配置、ごみ分別案内、母子手帳の翻訳などを行っています。

2010.12.08

今日は、慶応大学法学部で地方財政の講義。残っていた、地方交付税や地方財政の機能とその成果をお話しし、次に第8章に入って公営企業と第3セクターを説明しました。制度を説明しただけでは、わかりにくでしょうから、地下鉄やバス、上下水道など、具体事例でお話ししました。複式簿記も簡単に説明しました。いろんなサービスを提供していること、そして一般行政部門との違いを理解してもらえれば、成功です。
また、前々回に、国の予算と地方財政計画を講義しましたが、ちょうど今、税制や予算が決まりつつあります。その実況中継と解説をしました。新聞記事を、どう読むかです。