今日は、日大大学院で講義。第6章「市民の満足」を、お話ししました。私の授業では、第2部で「地域の経営」をお話しし、第3部で「市役所の経営」を解説しています。
すなわち、公共経営を2つの分野に分け、前者の「地域社会の経営」と後者の「行政組織の経営」とを、議論しています。通常の行政管理論は、この第3部に当たります。しかし、行政の任務と目標が明快だった昔と違い、何が市役所の任務なのかから、問わなければならないのです。最近の公共経営論や公共管理論は、そこまで進みつつあります。
そして、第3部の組織管理論の講義も、市役所内部の組織管理(第7章)から、市民の満足(第6章)、さらに第2部の地域社会の経営を視野に入れた経営論(第5章)へと、範囲を広げています。 現実の行政学は、組織の管理や組織のスリム化効率化から始まり、成果を問う・市民の満足を上げるというNPM論に進化し、さらに地域の経営へと発展しています。その順に問題を発見してきました。
私の授業では、問題意識をはっきりさせるために、その逆の順に講義しています。すでに本に書かれていることを講義していては、私が教えに行く意味がありませんからね。特に第7章は、私の30年にわたる経験を基にした、「岡本行政管理論」です。
年内の授業は、これで終わり。新年にもう1回講義をして、終了です。