今日は、昨日に引き続いて、第1部課程と第2部課程の学生に対し、校長講話をしました。これも言っておきたい、あれも知ってもらいたいと、私がこれまで経験したこと、失敗したことを元にお話しすると、時間はいくらあっても足りません。しゃべっているうちに、だんだん「電圧」が上がってきます。とはいえ、時間内に終えるのが礼儀です。70分を2回お話しすると、へとへとになりました。
せっかく、選ばれて自治大学校入校した学生たちですから、できる限りのことを伝授したいです。すると、学生の負荷が増えます。
今日は早速、演習の班別編成が行われ、広い校舎内のいろんなところで、4~5人のグループで打ち合わせを始めていました。教室だけでは足らないので、図書室や食堂屋上のテラスまで。昨日初めて会った同期生たちと、議論をしなければなりません。こんなところから、リーダーシップ、まとめ役の実践が始まっています。
月別アーカイブ: 2010年10月
3課程同時の入校式
今日は、自治大学校で入校式。第1部課程(県と市職員を対象に6か月間、67人)、第2部課程(市町村職員を対象に3か月間、188人)、第3部課程(課長級を対象に3週間、36人)、合計約300人の大入校式でした。皆さん、緊張した面持ちです。
私は午後一番に、まずは第3部課程の研修生たちに、校長講話をしました。自治大学校が皆さん方に何を提供し、皆さん方に何を求めているかです。来られている研修生は課長級で、しかも選ばれてきておられますから、優秀です。さらに上を目指すためには何が必要か。そして自治大では、何を学んでほしいかをお話ししました。
その後、宮崎県議会総務政策常任委員会の視察があり、ご説明と案内。さらにその後、鈴木克昌総務副大臣が視察に来てくださいました。副大臣は県議会議員や市長の経験がおありなので、全校生徒を集め、講話をしていただきました。自治体職員に望むことです。ご経験を踏まえた、やや耳の痛いお話しでした。
学生にとっては、入校したその日から、課外特別授業です。演習のグループ編成も行われ、初対面の学友と早速に話を始めなければなりませんでした。学生は、疲れたことと思います。
日の丸半導体のその後
10月10日の日経新聞「検証、ニッポンこの20年、長期停滞から何を学ぶか」は、「半導体王国の慢心。内向き競争、世界は先へ」でした。
1990年の半導体メーカー売上高ランキングをみると、首位はNEC、2位が東芝、日立が4位でした。2009年のランキングでは、東芝が3位に残ってい ますが、NECの名前はなく、日立は三菱電機と統合したルネサステクノロジとして8位です。日本に代わって、首位と4位を占めているのは復活したアメリカ 企業であり、2位は韓国企業です。
・・世界を席巻した日本の半導体は、なぜ大きく後退したのか。東芝の半導体事業の総帥として全盛期に指揮を執った元副社長の川西剛氏は・・「やはり世界を見ないで、国内を向いて競争していた。それが今日の事態を招いた」と指摘する・・
秋の3連休
3連休、皆さんは、どのようにお過ごしですか。全国的に良い天気のようで、秋の休日を屋外で楽しんでおられる方も、多いでしょう。東京は雨で始まりましたが、昨日の午後から晴れ、今日は夏のような暑さでした。
私は、2つの講義の準備、連載とほかに引き受けている原稿の執筆、さらに今週水曜日に自治大学校に3つの課程が入校してくるので、それらの校長講話の準備でした。とほほ・・。
講義の準備は、結構な時間がかかるのです。2年目なら、去年のノートを改訂し、資料も差し替えるだけですむのですが。新しい講義は、骨子をつくるのと話の時間配分を考えるのに、手間がかかります。毎週の講義と毎月の連載は、一つ終えてもまた次があって、終わりがないのです。すると、書斎に積んである全然関係ない本に手を出し、そちらに夢中になって、仕事は進まず。反省。
閉じこもってばかりではしんどいので、今日は美術館と本屋へ。帰りに近所の日本酒専門店に寄って。お向かいのキンモクセイは良い香りを漂わせ、ザクロは赤い実をつけています。サンマを焼いてもらい、栗を茹でてもらって、ささやかな秋を楽しみます。
地方政府の不執行に対するアメリカ州政府の是正
住民基本台帳ネットワークが、2002年から動き出しました。しかし、法律の期待に反して、このシステムに参加しない市町村が出てきました。杉並区は、参加を希望する住民のみを参加させようとして、東京都と国を相手取って訴訟を起こしました。地方分権改革によって、国の関与に関する係争処理手続が導入されましたが、国の側からは利用できなかったのです。そのため、国からの是正要求に対して、地方自治体が応じない場合は、国はどのような手段を取ることができるのか。今回の事例が、それを顕在化させました。
月刊誌『地方自治』2010年10月号(ぎょうせい)に、柴田直子神奈川大学准教授の「アメリカの地方政府による州政府の不執行と州政府による是正」が載っています。分権の国アメリカで、どのように解決しているのか。ご関心のある方は、お読みください。