10月4日の日経新聞経済面で、松尾洋平記者が「潜在成長率、本当は何%?」を書いていました。潜在成長率って、一般の方には耳慣れない言葉だと思います。ごく簡単に言うと、「経済の成長実力」です。「景気循環の影響を除いた経済成長率のことで、中長期的に経済がどのくらい伸びていくかを示す」と解説されています。
GDP(国内総生産)の成長率は実際の経済成長=需要側の数値であるのに対し、潜在成長率は供給側の数値です。その差が需給ギャップです。最近の日本経済は、供給が需要を上回っていて、デフレ状態にあります。生産の実力を、使い切っていないのです。
このような状態では、供給側の能力が向上しても景気はよくなりませんが、中長期的には成長力の指標である潜在成長率が高い方が望ましいです。
ただし、この記事が解説しているように、その数値の算出は簡単ではありません。潜在成長率は、企業の設備、労働力、全要素生産性の3つから計算します。このうち、全要素生産性が難しいのです。これは、技術力やノウハウ、教育水準などの生産性なので、積み上げでは出てこないのです。詳しくは、記事をお読み下さい。