今日、第1部課程の卒業式がありました。62人の学生が、それぞれの県や市に戻っていきました。彼らは4月に入学して以来、約5か月、寮生活を送り、研修に励んできました。この間の総授業時間は、445時限(自治大は、1時限=70分)。そのうち、講義が295時限、演習が135時限、そのほか効果測定などが15時限です。
自治大は、地方自治体幹部養成機関です、一言で言うと「実践的大学院」でしょう。
教育内容は、「行政経営」と「公共政策」の二本柱からなっています。最高水準の大学教授や研究者による講義、それも「制度・最新の知識」と「応用・現在の課題」の両方があります。予習や復習、与えられた教科書や資料を読むために、放課後の自習も不可欠です。寮は個室ですし、図書室や演習室も充実しています。
演習に時間を割いていることも、特徴です。先日紹介した政策課題研究など、いくつもの演習があります。座って聞くだけの講義でなく、自分で考え、汗と知恵を出す、そしてそれを説明し説得する。一般の大学院の方には申し訳ないのですが、単に分析するだけでは、自治体現場では役に立たないのです。実現可能性のある提言を、しなければなりません。このような能力は、実践的訓練でないと、身につきません。
演習方法も、それぞれに工夫を凝らしています。今日も、教官たちが集まって、第1回目の反省会を開きました。次回に向けての改善点を議論するためです。
卒業式では、やっぱり涙する学生が、何人も出ました。5か月間の苦労と達成感からでしょう。うれしいですねえ。彼らは、平均年齢40歳です。これから、それぞれの自治体で、活躍し出世してくれることでしょう。