今日は、自治大での「政策課題研究」発表会の2日目。学生が選んだ研究テーマは、さまざまです。児童虐待防止、ソーシャル・ビジネス支援といった地域の新しい課題から、国・県・市町村の権限再配分方法といった分権のあり方まであります。地域振興も多く、日帰りで帰る観光客をどうしたら1泊させることができるかや、今流行のキャラクターを使った地域振興もありました。
このような研究成果=政策提言の出来具合も重要な成果であり、学校からすると評価の要素ですが、私は、それとともにもっと重要な成果があると考えています。
それは、この研究のプロセスです。課題を見つけ、現地を調査し、解決策を立案し、発表資料を作って、発表する。それも、考え方が違う職員が、一緒になって取りまとめる。この過程が、重要なのです。この反対は、言われたことをする、言われた通りにする、課題があっても知らんふりをする、どこかのモデルを探してきてそのまねをする、批判はするが自分では代案を出さない・・などです。これまでの地方公務員は、これでもすみました。これからは、課題は地域から発生するのであり、見つけるのも地方公務員です。そして、解決策は、自分たちで考えなければなりません。横へ倣えは、できないのです。
そして、「明るい係長講座」にも書きましたが、公務員の多くは、資料を作ったり、人に説明することは不得手です。記者会見も。もちろん、経験が少ないからまだ下手だ、という理由もわかります。でも、優秀な管理職には、必要な能力です。自治大は、幹部候補生養成学校なので、それらの知識と技術を提供するだけでなく、模擬訓練で身につけてもらうのです。