消防学校での教育訓練

前にも紹介しましたが、各県や大きな政令市は、消防学校を持ち、消防職員を教育訓練しています。京都府の消防学校が、ホームページを更新しました。どのような教育をやっているか、画像と映像が豊富なので、わかりやすいです。「初任科生(新規採用職員)の一日」のほか、動画のページではそれぞれ2~4分で訓練の様子を見ることができます。

ネット帝国主義、利益を吸い上げる仕組みと安全保障上の危険

20日の朝日新聞オピニオン欄は、岸博幸慶応大学教授の「米国発のネット帝国主義を許すな」でした。
・・グーグルやヤフー、アマゾン、ツイッターなど、私たちがネット上でよく使うサービスの大半は、アメリカ企業が提供するものです。彼らは世界規模でシェアを広げ、世界中の人たちが依存しないではいられなくなった。その結果、ネット上では、米国企業にお金を吸い上げられる仕組みが世界的にできあがりました・・
(クラウド・コンピューティングについて)・・政府や自治体、企業は自分たちの重要な情報を海外の、どこの国にあるのかわからないサーバーに預けるリスクをどこまで意識しているのかな、と思います。・・機密情報を「雲」の向こうに預けて、その先はわかりません、というのは不用心すぎます。情報が見られてしまうリスクはゼロにはならない。米政府はクラウド・コンピューティングを利用する際、サーバーは米本土にあることを求めています。ハワイですらだめなんです・・

佐々木先生・ポスト資本主義社会

20日から、日経新聞「やさしい経済学ー21世紀と文明」で、佐々木毅教授が「ポスト資本主義社会の構図」を始めておられます。いつものように、広い視野での鋭い分析に期待しています。(5月21日)
22日は、次のような記述でした。
経済活動は政治や政策によって管理可能なものである、という前提に立つシステム間の合意は、外部からの衝撃に対してもろさを露呈した。石油危機以降、政府の経済に対する管理能力は、赤裸々な挑戦を受ける一方、これまでと同様、政府の施策に期待する国民に満足感を与えることが難しくなった・・
福祉国家はなくなったわけではないが、サービス水準が上昇する期待は持てなくなった。かくして利益政治がかつての精彩を失い、政治の基盤の流動化が始まる。かつて世界に冠たる利益政治政党であった自民党の政治的基盤の脆弱化は、この大きな流れの一環である。

山岳救助訓練

今日は、消防大学校の救助科が、山岳での救助訓練をするので、付いていきました。東京の奥多摩、秋川渓谷の山林を借りての訓練です。東京消防庁の支援を頂きます。
急な斜面20~30メートルを上り下りし、負傷者を担架に乗せて救出します。立っているのも難しいくらいの急斜面です。幸い雨は降りませんでしたが、早朝まで降った雨で、斜面はぬかるんで、さらにすべりやすくなっています。ロープを使って自らの安全を確保しつつ、担架を引き上げます。担架は、バスケット担架と呼ばれるそり状のものです。4人で担架を持ち、数名が上でロープを引き上げます。汗びっしょりです。
私は、その急な斜面は登らず、横に造られている登山道を登りました。これも道と言うより、足場があるというだけのものですが。安全靴にヘルメット姿です。子どもの頃、駆け巡った田舎の山を思い出しました。あの頃は身軽でしたから、ひょいひょいと上り下りしましたが、この歳では、迷惑をかけてはいけないので、慎重に。(2010年5月20日)

山岳救助訓練の写真を載せました。急な斜面の状況が、わかっていただけると思います。
新しいホームページソフトなので、試行錯誤しながら、写真の貼り付けに成功しました。

2010.05.22

大学院の授業は、順調に第2章を終えました。新しいリスクと対応を、個別具体に説明しています。どんどん事態が進むので、追いかけるのが大変です。世界金融危機と同時不況は、レジュメでは2008年のリーマンショックを挙げておきましたが、今日の授業では、準ずるものとしてギリシャ危機を追加しました。パンデミックは、昨年の新型インフルエンザを書いておきましたが、授業では宮崎県での口蹄疫も追加。もちろん、人への伝染病と家畜とは違います。また、世界的流行ではないので、パンデミックでもありません。しかし、それぞれ、現在進行中です。