28日の朝日新聞オピニオン欄は、ガラパゴス携帯を取り上げていました。
携帯電話からインターネットに接続できるiモードは、NTTドコモが作りました。写メールもお財布携帯も、日本が作りました。なのに、日本の携帯電話は世界で勝てず、iPhoneなどのスマートフォンに押され気味です。
夏野剛さんの言葉
(日本の高機能の携帯電話は)国内で、海外勢に押されていると言われている。本当にそうなのか。2009年度、iPhoneを含むスマートフォンの出荷台数は、230万台を超えたという。でも携帯電話の年間総出荷台数は、最盛期の5千万台に及ばないものの、3千万台半ばを維持している。スマートフォンが、大勢力になっているわけではない。
・・日本企業に多い年功序列、終身雇用で育った純粋培養型の経営者では、対応できない。必要なのは、若手や外国人、女性を登用する多種多様な雑草型の組織だ。高度成長期の仕組みにとらわれた企業形態こそ、「ガラパゴス」だろう・・
松田美佐さんの言葉
・・韓国では、日本と比べて携帯の普及率やメールの頻度はほとんど変わらないのに、通話回数はずっと多い。メールも使うけど、親しみを示すために通話で直接コミュニケーションをする。日本では、直接のコミュニケーションを避けるために、メールを使う・・
人間関係も、ケータイがネットにつながることによって広がった・・SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)はその例です・・ただ、SNSでは、同じ興味を持つ相手としかつながることができません。本当に異質な相手とは、出会うことがない。コミュニケーションの範囲は広がっているのだけれど、自分と似た相手とだけつながっているので、全体としてみれば閉じている。異質なものへの関心そのものが低くなってしまうという問題点があります・・