先日、消防大学校の授業に、奥村徹先生に来てもらいました。奥村先生は、地下鉄サリン事件の時、聖路加病院で治療に当たられた救急医です。各界の第一人者に来てもらえる、お話が聞けることも、消防大学校長の役得です。
事件は、15年前の3月20日のことでした。東京の地下鉄で、一般市民を対象とした、猛毒によるテロでした。この年は、1月に阪神淡路大震災が起き、3月にこのテロ事件が起きました。まだ、つい先日のことのように、鮮明にニュースを覚えています。
先生に、その時のことを聞かせてもらいました。どうして原因がサリンとわかったか、治療法はなにかなどなど。先生から、御著書も頂きました。「緊急招集-地下鉄サリン、救急医は見た」(1999年、河出書房新社)です。ありがとうございます。
事件を教訓に、部隊や資機材の準備も進みました。今日も、東京消防庁は、地下鉄大手町駅で訓練をしました。消防大学校でも、訓練コースを作っています。起こってはならないことですが、現に発生したのです。こうしてみると、人間の想像力って、限られたものですね。