今日は、火災調査科の卒業式でした。以前、このページで紹介した「消防大学校で家を燃やす」の主人公たちです。10月19日に入校して、約2か月の研修を終え、各消防本部に帰っていきました。合計47人、うち女性1人、平均年齢39歳の精鋭たちです。ちなみに、あのとき燃やした家屋も自動車も、ちゃんと原因を見つけたそうです。さすが「コロンボ」。
この間に、授業科目は70科目、延べ255時間の授業です。化学知識、模擬の現場調査、鑑識、調査書類の作成、法令、訴訟などなど。途中に、4回の効果測定(試験)もあります。一定点数に達しないと、卒業できません。また、優秀者は表彰します。各人の成績は、所属の消防本部に連絡されます。決して、楽な研修でないことが、おわかりいただけると思います。
でも、日本の消防行政の水準を保つためには、必要なことです。そのために、消防大学校があるのです。彼らは選ばれて、全国から来た職員であり、これから、各地で幹部として部下を指導する立場にあるのです。
逆に、学生が教師を評価する制度もあります。5段階で、各教師を評価してもらい、さらに具体的にどこが良かったか悪かったかを、書いてもらいます。校長講話も、学生による評価の対象になります(うぐっ)。
学生も熱心ですから、教師に対する要求も高いです。「本に書いてあることをしゃべるだけなら、時間の無駄だ」「もっと、××のことを知りたい」とか。それを基に、私たち学校側は検討会議を開き、次の授業内容や講師を入れ替えるのです。