人生にとって20年という区切り

今日12日は、天皇陛下御在位20年の行事が行われました。
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平成になって21年、ベルリンの壁が崩壊して20年。もう、20年も経つのですね。あれから、第1次湾岸戦争があり、バブルが崩壊し、細川内閣ができ、阪神淡路大震災、アジア通貨危機、9.11同時テロ、国際金融危機・・・。結構いろんなことがありました。
我が身に引き直すと、我が息子は平成元年の生まれなので、今年成人になりました。もちろん彼は、小渕官房長官が平成の元号を示したことも、即位の礼も、知りません。
自分が成人するまでは結構長かったのに、歳を取ると時間が経つのが早くなって、私にとって、この20年はあっという間でした。でも、思い返すと、交付税課で課長補佐をし、自治大臣秘書官、富山県総務部長、省庁改革本部参事官、交付税課長、官房総務課長、内閣府官房審議官、総理大臣秘書官と、これまた結構いろんなことをしたんですね。
20年というのは、一つの時間単位なのかもしれません。40歳の時に、40歳とは社会人としての折り返し点であり、人生の折り返し点であることに、気づきました。20歳過ぎで就職し、60歳で退職するとするなら、40歳頃が中間点です。社会人経験が20年あり、未来に20年あるのです。そして、社会人になる前に、一人前になるまでの20年と、退職してからの20年を考えると、人生80年の中間点でもあるのです。もっとも、十年一昔という言葉もあり、こちらの方が区切りが良く、過去を振り返るのにも適当な長さでしょう。
いずれにせよ、このような「悠長なこと」を申し上げるのは、長い期間で人生を考えることは、無駄ではないと思うからです。そしてそれは、過去を懐かしむのではなく、これからの時間をどう使うかを、考える時間にするためです。未来に向かって、何を実現するか。
希望というのは、求めれば実現するといった簡単なものではありませんが、求めて努力しない限り、夢は実現しません。そして、結構、実現するものですよ。

分権委員会、第4次勧告

地方分権改革推進委員会が、11月9日に、第4次勧告「自治財政権の強化による「地方政府」の実現へ」を発表しました。当面の課題と中長期の課題に分けて、地方税、地方交付税、国庫補助負担金、直轄事業負担金などについて、改革の方向性を示しています。

災害救助、医療との連携

DMATという言葉をご存じですか。Disaster Medical Asistance Teamの略で、災害派遣医療チームのことです。まだ世間では、あまり知られていませんが。簡単な解説は、ウイキペディアをご覧ください。極めて簡単に言うと、災害現場に、消防の救助隊と一緒に行ってくださる、医療チームです。
今日は、東京消防庁第8方面本部(立川市)の施設を借りて訓練をされるので、私も見学に行ってきました。がれきの中に、救助隊員と一緒にお医者さんが入って、被害者の医療をしたり、助言をしてくださいます。
同じ敷地には、東京消防庁のハイパーレスキュー隊も入っています。新潟県中越地震の際に、崖崩れの中から幼児を救出したのが、この部隊です。また、航空隊(ヘリコプター)もいます。
ここには、119番の司令室(災害救急情報センター)もあります。東京の場合は、23区の区域を大手町の本庁にある司令室で、多摩地区を立川の司令室で受けています。ひっきりなしに、119番の電話が入り、隊員がてきぱきと指示を出します。

日本経済の生きる道

日本が今後、活力を持ちつつ、国民が幸せになり、また世界で一定の地位を保つために、適度の経済成長は必要です。そして、これまでのような、先進国への追いつき型経済は無理であり、安価で大量の製造業もアジア各国に太刀打ちできません。
新しい成長を切り開いていった欧米諸国を参考に、日本は独自の道を探さなければなりません。政府は、この春に、日本の優位な点を3つに絞って、成長戦略を打ち出しました。「未来開拓戦略」(平成21年4月17日、内閣府・経済産業省)。
一つは、長寿社会です。日本は、世界に例を見ない早さで、高齢社会になりました。とかく暗いイメージ語られる高齢社会を、活力ある明るい社会にすれば、世界各国のお手本になります。二つ目は、低炭素社会です。日本は、世界一の省エネ・環境技術を持っています。これを伸ばすことは、地球環境を救うことにもなります。三つ目が、日本の魅力を伸ばすです。これはこのHPでもよく書いていますし、昨日も書きました。
もちろん、この分類に収まらない成長分野もあるでしょう。でも、このようなスローガンは、3つが良いのですよね。

世界に売り出せ日本の魅力

嶌信彦著『日本の世界商品力』(2009年、集英社新書)は、これからの日本が伸ばすべき産業を、「クール・ジャパン」という分野で解説しています。
「格好良い日本」「世界があこがれる日本文化」といったらよいでしょうか。
アニメ、漫画、ゲームといったコンテンツ産業だけでなく、ファッション産業、和食産業、観光産業、スポーツ・イベント、小説など。世界で、日本らしさが、高く評価されています。それを伸ばそうという主張です。
寿司や和食は、一部の好き者が食べる、珍しい食べ物ではなくなりました。ポケモンは3兆円を稼いだそうですし、イチロー、松井の活躍、村上春樹の小説なども。
課題は、これらを日本の「主力産業」として育てる戦略です。