もう冬

日に日に寒くなります。今日の東京は、最高気温が10度に達しなかったようです。小雨も降って、暗く、もう冬ですね。もちろん、北国では、もっと寒いのでしょう。お互い、身体に気をつけましょう。

火事の原因調査協力

18日の読売新聞朝刊などに、昨年12月に福島県いわき市の高齢者介護施設で起きた火事の記事が、載っていました。市の消防本部が、火事の原因について、「乾燥機で乾燥させたオイルが染みこんだタオルが、自然発火したと推定される」と発表したものです。
記事の中に、「消防大学校の鑑定で、オイルを60度以上の温度で置いておくと、酸化熱により自然発火することを確認」したと書かれています。乾燥機で70度前後になったタオルを、十分に冷えないまま重ねて置いたので、自然発火したと考えられるのです。
消防大学校にある、消防研究センターの仕事でした。

社会保障制度、前提とした社会の変化

17日の日経新聞経済教室は、貝塚啓明先生の「構造変化への対応遅れる社会保障」でした。1950年代、60年代に設計された日本の社会保障制度が、日本社会の変化によって現実にそぐわなくなっていることを、簡潔に整理した論文です。
当時は人口も経済も右肩上がり、終身雇用制や年功賃金制を前提としていました。今は、経済は停滞し、少子高齢になり、非正規雇用が多くなりました。
介護保険は、その社会の変化に対応するためにつくられたものです。しかし、健康保険や年金制度は、財源と給付の前提が大きく変化しました。これについては、少しずつ手直しを、してきています。しかし、生活保護が大きな機能を期待されることは、この近年のことです。
詳しい内容と改革の方向は、原文をお読みください。

自動車火災

今日は、消防大学校で、自動車を燃やしました。先日の家屋と同じように、火災原因調査の「実験台」を作るためです11月4日の項)。いつもの燃焼実験棟(巨大な体育館)の中でです。
廃車に仕掛けをして、炎上させます。自動車火災の多くは、エンジンなどの整備不良が原因です。停車中にして、エンジンを回します。そのうちにエンジンが止まり、煙が出て、火が出ます。
アクション映画では、自動車が衝突して、派手に爆発し炎上します。しかし、実際には、爆発もしなければ、燃え上がりもしません。
自動車で燃えるものと言えば、ガソリン、オイル、合成樹脂部品、タイヤです。残りは鉄のかたまりですから。エンジンルームから火が出る場合は、ガソリンやオイルに引火し、合成樹脂、特にバンパーなどに燃え広がります。煙が出て、じわじわと炎が広がります。煙と臭いは、ひどいです。
なぜ、爆発しないか。爆発や炎上するためには、それだけの条件が必要です。多量のガソリンが気化していて、それに引火するとか。でも、自動車は構造上、そうはなっていないのです。その前に、普通の状態では、燃えもしません。そのように作ってあるのです。
焼け焦げた車は、明日、学生によって原因が調べられます。