御厨貴編『「政治主導」の教訓-政権交代は何をもたらしたか』(2012年、勁草書房)を贈ってもらいました。著者に、東大に教えに行っていた頃の塾頭たちが、名前を連ねています。また、中堅官僚たちも、現場での体験を踏まえて書いています。皆さん、御厨先生の門下生だとのことです。
帯には、「民主党政権の中間決算」と唱われています。
第2部では、政権交代後に、民主党が掲げた政治主導がどのように達成され、達成されていないかを、分析しています。そこでは、官僚との関係、与党との関係、官邸と各省との関係の3つの観点があります。
政権交代から2年半。まだ変化しつつあるところですが、省庁内部での経験を基に、分析しています。この間の記録にもなっています。現役官僚が、政と官の関係を論じることは、多くないと思います。政と官の関係に関心をお持ちの方は、ご一読をお勧めします。
なお、細かいことですが、p162の図とp179に、国家戦略室長は「室席」とあるのは「空席」の誤植でしょう。