12日の朝日新聞opinionで、飯尾潤教授が「給油法案、再議決。国会の課題、ねじれで露呈」書いておられました。
・・参議院で否決された補給支援特措法案が衆議院で再議決されたことを、「ねじれ国会」という特殊な状況における異常事態であるかのように考える人もいるが、日本国憲法を前提にすれば十分にあり得ることだ・・
また、混乱を制度的問題のせいにばかりもできない。「ねじれ」に至る前も、国会が本来の機能、つまり与野党が国会審議の中で、よりよい法案を作り上げるという当たり前のことが、長年にわたって軽視されてきた・・
では、なぜ日本の国会に徹底審議の文化が育たなかったか。それは、与党が国会上程の前に官僚に頼って法案をほぼ完成させてしまい、後は与野党とも安易に党議拘束をかけ、修正を嫌う慣行が関係している。長年、内閣提出法案に関しては、自民党の事前審査を通じて、議会外で事実上の立法作業を完成させてしまい、完了した立法作業が議会で蒸し返されるのは好ましくないと考える本末転倒した状況があった・・