行政訴訟を使いやすく

9月10日に最高裁判所が、土地区画整理事業の計画取り消しを求める訴訟を、認める判決を出しました。これまでは、計画段階では実際の権利侵害が生じていないという理由で、訴えが認められなかったのです。判例が変更されました。
その背景には、司法制度改革で、公権力の行使をチェックする行政訴訟を使いやすくしようとする流れがあります。これまでは、「行政のすることはひとまず間違いない」という前提だったのです。しかし、土地区画整理事業などは、実行されてからでは元に戻せない、戻そうとすると膨大な費用と期間がかかるので、事実上戻せなかったのです。

税より重い保険料

13日の朝日新聞が「税より重い社会負担」を解説しています。サラリーマン世帯の9割以上で、年金・医療保険料が、所得税・住民税・消費税負担より大きいのです。増税は国民の反発を受けやすく、保険料だと抵抗が少ないからです。
これらは、別々に考えられてきたのですが、国民にとっては「同じ負担」です。1997年に、消費税と保険料の増額が別々に決められ、全体像を考えていなかったこともありました。
さて、そこでも触れられていますが、年金は現役世代から高齢者への所得再分配ですが、高齢者ははるかに多く資産を持っているので、年齢軸での負担も図にするとわかりやすいでしょう。

新しい携帯パソコン・初期設定

携帯パソコンを、買い換えました。前のは、2002年にヨーロッパに行く際に、買ったものでした。東芝の「リブレット」。小型ながら、便利なものでした。当時、「海外でも使える」を書いてあったのも、選んだ理由でした。その後、国内出張の時なども、重宝しました。最近は、出張も少なく、使う機会は減っていましたが。また、USBメモリーを持ち歩けば、大概のところでは、向こうのパソコンを使わせてもらって、仕事も済むので。
そろそろ買い換えようと、物色していたのですが、東芝はかなり前にリブレットを生産中止しています。他のメーカーの機種は、性能は上がっているのですが、わたしに不要な機能が、たくさん付いているのです。携帯電話のカメラと同じです。そんなことを言っていても仕方がないので、決断しました。あわせて、無線通信にも入りました。
初期設定に結構手間取り、目が痛くなりました。デスクトップからよけいなアイコンを削除したり、ウイルス防止ソフトを更新したり。
インターネット(エクスプローラー)もメール(アウトルック)も、本文の文字を大きくすることは成功したのですが、基本動作の部分(お気に入りの部分や受信トレイの部分)は大きくならず。

と書いたら、早速、玉岡先生からご指導いただきました。その通りにしたら、成功しました。いつもいつも、ありがとうございます。

西尾勝先生古稀

今日は、西尾勝先生(東大名誉教授、行政学)の古稀のお祝い会に、行ってきました。研究者だけでなく、マスコミや行政関係の方が、たくさんお集まりでした。
私が東大法学部で先生に行政学を習ったのは、1975年。33年前になります。私は20歳、先生は37歳の教授でした。私には、先生は雲の上の人に見えました。でも今考えると、お若かったのですね。

政府の民間委員

13日の朝日新聞「政治不全、経済界からの直言」、葛西敬之JR東海会長の発言から。
・・企業の経営者を政府の委員会や懇談会のメンバーに入れて政策立案する手法が増えている。しかし、民間人の力を借りればいい知恵が出るなどということは、実際にはあり得ない。
・・民間人は政策の起承転結のすべてを自分でやる力はない。また、そうすべきでもない。
政府の側から「どうしたらいいでしょうか」と聞かれることもあったが、それではダメだ。責任をとるのは政府であり、与党であるという覚悟がいる。それがないから、私が関係した社会保障や教育、安全保障政策でも、同じような組織が立ち上がったは消えることを繰り返している。
民間人が入った有識者会議のようなものは、世の中のコンセンサスを得るためのツールと割り切るべきだろう・・