6日の朝日新聞「耕論」は、ヒューマンエラーの責任として、業務上の個人のミスと刑事罰について、3人の方の意見を載せていました。
柳田邦男さんは、高裁判決文の「初歩的なミス」「あってはならない誤り」を批判し、ミスに初歩的、専門的の区分はない、ヒューマンエラーを絶対許さないとの前提で安全対策を考えたら、そのシステムは崩壊すると述べておられます。「人間は間違える」ことを前提に、対策を考えるべきと主張しておられます。そして、現場の個人を厳罰に処しても、関係者が萎縮し、事故の背景や構造が分析されない、不利益なことを黙秘すると真相究明ができないことを指摘しておられます。
池田茂穂さんは、検察の限界を述べておられます。その際、「日本の行政はどちらかというと、消費者より製造者の側に立っている場合が多いように思う。国土交通省や航空・鉄道事故調査委員会は事実を解明すると言っているが、実際はこうしたさまざまな力学の中で真実が隠され、核心に迫れていないのではないだろうか」と指摘しています。
佐藤健宗さんは、刑事裁判ではできない事故調査を、第三者機関が行う必要を述べておられます。そして、アメリカに比べ、国交省の役人が調査官になるようでは、中立性に疑問が残ると述べておられます。
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