人の登録は市町村、土地の登録は国?

記者さんとの会話
記:国の出先機関整理を勉強していて、気づいたんですが。不動産登記って、なぜ法務省の出先でやっているのですかね。戸籍は市町村役場でしょ。
全:良い点に気が付いたね。私も、昔から不思議に思っていた。動く人間の登録が地方団体で、動かない不動産の登録が国の出先というのは、逆だわな。
記:そうなんです。税金も固定資産税は市町村でしょ。動かないんだから、市町村にぴったりですよね。不動産登記も市町村でやれば、一元化できますよ。
全:たぶん、歴史的な経緯だったんだろうね。
記:不動産の登記事務って、そんな難しくないんでしょ。
全:だろうね。市町村に移っても、市町村はメリットがないという意見も聞く
ね。画一的な事務だし。
記:そんなことを言ったら、戸籍だって全国画一の事務ですよ。国の出先に移しますか?住民からすれば、不動産登記も市町村役場で処理できれば、便利になりますよ。法務局って、どこにあるか知らないもの。それに、小さな出先機関がいくつもあるより、市町村に集めれば、内部管理組織が不要になって、コストも下がります。

官僚復活の条件=新しい価値創造と世界での勝負

民間の方たちと議論していて、次のような話になりました。私の関心は官僚機構の今後であり、彼らは企業の今後についてです。しかし、見方は共通なのです。
一つめは、官僚機構が評価を復活させるためには、「新しい価値」を生まなければならないことです。これまでは、先進国からの輸入という手法で、新しい価値=新しい行政サービスなどを国内に広めました。しかし、先進国に追いついたことで、輸入すべきものがなくなりました(これは、私がいつも言っていることです)。
民間企業が勝ち残るためには、新しい製品やサービスを提供しなければなりません。学界も同じで、人より先に新しい発見や理論を提示しなければなりません。官僚に求められることは、新しく生じる社会問題に、どのような対策を講じるかです、新しい政策を打ち出せるかどうかが、問われます。これまでと同じサービス(政策)を売っているようでは、評価は復活しないということです。
もう一つは、競争の場です。企業は、世界を相手に競争をしています。経済のグローバル化で、国内で勝っているだけでは、じり貧なのです。学界も、世界で勝負しています。それと同様に、官僚も、国際社会で日本が生き残ることを、考えなければなりません。
日本で勝って世界で負ける減少を、「ガラパゴス現象」と呼びます。閉ざされた世界でそれなりに進化するのですが、世界では負けるのです。内弁慶では、だめなのです。
もちろん、企業でも官庁でも、決められたことを実行するという仕事も重要です。しかし上に述べた観点から見ると、企業において、内部管理部門より開発部門と営業部門が重視されることが、納得できます。官庁においても、事業の執行や予算や補助金を配分する仕事は重要であっても、それは新しい価値創造ではなく、また世界での競争ではありません。それらは、これからの官僚に期待される重点的な役割では、ないのでしょう。

世界の市長

務台クレアロンドン事務所長に、「CITYMAYORS」というサイトを、教えてもらいました。世界の市長の取り組みを、紹介しているサイトです。非営利の団体が、運営しているようです。残念ながら、英語ということもあってか、日本の市長さんはほとんど載っていないようです。英語で投稿すると、編集者がチェックして載せてくれるようです。安くて手軽に世界に向けて発信できるのですから、もっと活用すべきですよね。また、世界の情報がたやすく入手できるようです。

出先機関見直し、官僚の対応

3日の日経新聞は、「地方分権に官庁の壁、出先機関見直しで激論」を解説していました。各省が主張する「国が行わなければならない理由」に対し、丹羽委員長らが反論し、「ふまじめだ」と激怒している状況が、書かれています。
ある記者さん曰く、「この理由では、官僚の評価を落としますねえ。本人も、こんなことを、本気で思っているのでしょうか」

世論調査

今日は朝から、共同通信社の世論調査を受けました。先日、郵便で「選挙人名簿で無作為に選んだところ、あなたが選ばれた。土日に調査員が伺います」という知らせをもらいました。記者クラブの浜本記者に「当たった」と報告すると、「珍しい。この勢いで、宝くじを買ったらどうですか」と喜んでもらえました。前回の調査を見ると、全国250か所で3,000人を選んだとのことですから、かなりめでたいことですね。
問は、内閣支持・支持政党という定番のもののほか、景気、増税、裁判員制度でした。郵便には「引換証」が入っていて、これを調査員に渡すと、グッズがもらえるのです。調査員がちゃんと調査したかを確認する、優れた方法ですね。
問に答えたあと、今度は私から調査員に逆取材。何せ、滅多にないことですから。調査員一人で、何人くらいを受け持っているのか、何人に会えたか、回答はもらえたかなどなど。住所と氏名だけで訪ねていくので、家を確認するのが大変な場合があるとのことです。私の場合も、住宅地図に載っていなかった(引っ越して新しい)、表札が出ていない(住居表示板を出しているだけ)ので、昨日はわからなかったとのこと。「こんなにスムーズに答えてもらったのは初めてです」とおほめをいただきました。
その後、税金の申告書を、税務署まで出しに行きました。杉並区は住基カードをもらえないので、電子申告ができないのです。税務署は、自転車ですぐです。そして、キョーコさんに言われて、スーパーまで買い物にも行きました。それぞれ、社会人としての責務、国民としての責務、家族としての責務を果たした休日です。といっても、ほんのわずかですが。