民間の力、競争

桜の季節が近づき、開花予想が出ています。8日の朝日新聞夕刊は、「開花予想競う官民」として、気象庁、日本気象協会、ウェザーニューズの三者の競争を、取り上げていました。気象業務が民間に開放され、こんなサービスも進みました。良いことですよね。

消費税導入

8日の朝日新聞変転経済は、「消費税導入」でした。大平内閣の一般消費税構想が1978年、中曽根内閣の売上税法案が87年、消費税法成立が88年。もう、20年も経つのですね。

官僚のごまかし術

昨日、「順調に進んでいて、達成率は1%」という、笑い話のような話を書きました。その続きです。
官僚は、しばしば「このような事業を行います」「研究会を立ち上げます」と発表します。例えば、地域振興などでも「こんな施策をやっています」と言って、いくつかの取り組みを紹介します。それは事実なのですが、聞いていて、何か納得できない時ってありますよね。
理由は簡単です。やっているけど、成果が見えないからです。見えないというのは、まず第一点目に、その説明に「成果」がついていないこと。第二点目に、成果が付いていたとしても、全体での達成度が示されていないことです。
第一点目は、次のようなことです。「これからやります」「こんなことやってます」は、これからの取り組みについての説明であって、「これだけできました」という成果の説明ではありません。ここがポイントなのです。国会でも地方議会でも、予算について議論します。でも、それは予定であって、どれだけの成果が出たかの説明ではないのです。
第二点目は、昨日の記事のように、ごく一部をとらえて「進んでいます」といっても、全体ではまだまだ進んでいない場合です。
これらの説明は、嘘ではないのですが、結果として国民をだましています。議員さんも記者さんも、もちろん国民も、こんな説明にだまされてはいけません。そのような説明があったら、次のように質問してください。「それで、全体ではどれだけ進んだのですか。どんな結果が出たのですか」と。

出先機関縮小

7日の日経新聞夕刊「ニュースの理由」は、中西晴史編集委員の「国の出先機関巡る攻防激化。抵抗抑え、改革示せるか」でした。・・分権委は各省との折衝を1月から開始・・国土交通省とは国営公園の管理を巡って珍問答も。「樹木、動物など全国的、圏域的単位で対応する必要がある」と主張する国交省側に、丹羽委員長が「県と国が管理することで木の育ち方が違うのか」と問いかけると、国交省側は「全然違う」と回答。丹羽氏はあきれ顔で「そんなことはない」。麻生知事会長から諮問会議で協力要請を受けた福田首相は民間議員でもある丹羽氏に向かって「大変ご苦労をいただいているが、頑張っていただきたい」と激励した。福田首相にとって初めての骨太の方針だ。改革姿勢を示して内閣支持率低下に歯止めをかけようとするのか、官僚や族議員の包囲網で結局動きがとれないのか。決着の姿はなお見えない・・

岡本審議官、官僚に苦言を呈す

先日、ある政策の状況を、聞いたときのことです。説明資料に、右肩上がりの棒グラフが付いていて、「月平均増加率17%。順調に推移」と書いてあります。「なるほど」と思って、その上の本文を読んだら、その結果の達成率は1.3%でした。比較対象となる某国は、100%です。
岡本審議官曰く「おいおい、こんな説明資料つくっていたら、官僚は信頼されないよ」「0.2%が0.4%になったら、『倍増』と書くのかね」「書いていて恥ずかしくないかい・・」
ある経済人は、「君たち官僚の説明は、ユビキタスだ」と揶揄されます。その方が何か質問すると、官僚は何についても、どんなことでも、「やっています」と答える。しかし、よく聞くと、少しやっているけれども、結果が出ていない、という意味です。
正直に答えれば、いいのですよね。「できていません」と。そして官僚に求められるのは、達成するにはどんな方法があるか、どの方法が効率的かを提示することです。