椿が咲いています

土曜日曜と、東京は良い天気でした。桜も開花宣言が出されましたが、花見にはまだですね。わが家の遅れていた椿も、次々と花を咲かせています。よって、今日も外出し、原稿は進まず。

3月22日 政策メッセ・ワークショップ

今日は、政策メッセ・ワークショップに、出席してきました。私の出番は、「中央省庁等改革の成果と課題-この国のかたちは変わったか(「内閣主導」「官邸主導」について)です。司会は、田中秀明教授(一橋大学)、パネリストは、私のほか、清水真人記者(日本経済新聞社)、曽根泰教教授(慶應大学)です。なかなかの顔ぶれだと、思いませんか。
もっとも、3人が10分ずつ話すだけで、30分かかりますから、1時間半では2周ちょっとで終わってしまいます。
3人とも事前にレジュメを交換し(インターネットは便利ですね)、論点を整理してあったので、議論が発散することなく進みました。結構、身のある議論ができたと思います。連載中の「行政構造改革」と重なる部分があるので、私の勉強にもなりました。
観客は40人ほど。公務員や学生のほか、NHK記者、読売新聞記者、シンクタンク幹部など、知った顔ぶれも参加していました。

社会の信用

21日の朝日新聞は、信用に関する社会意識調査を載せていました。
信用できない企業が多いが60%、信用できない人が多いが64%です。信用しているは、家族が97%、新聞が91%、医者83%、警察63%、教師60%です。政治家と官僚はともに18%です。
そのようなものかと思いつつ、次のようなことを考えました。
多くの人は会社勤めです。自分の会社についても、信用できないと思っているのでしょうか。それだと不幸ですよね。勤めている会社で偽装を見聞きしたら、上司や同僚に相談するが70%に達しています。これが実行されれば、良くなります。
他人を信用できないと思う人が多いということは、その人も信用されていないということです。これが、負の連鎖を招きます。「あいつは俺を信頼していない。では、あいつを信頼してはいけないな」とです。問題は、これをどう好転させるかです。山岸俊男先生は、村社会の中での安心と、不確実性の中での信頼とを区別しておられます。『信頼の構造』(1998年、東京大学出版会)。そして、村内での安心に頼っていた日本の方が、信頼をつくるのが低いと分析しておられます。
家族を結びつけるものは何かとの問いに、若い人ほど、精神的なものという答になっています。歳を取ると、それは減って、血のつながりや一緒に暮らすことが増えます。若い人の「理想主義」、歳を取ると「現実主義」になるのがわかります。心配なのは、若い人の「無い物ねだり」です。精神的なつながりを期待すること、それはよいことですが、必ずしも映画やドラマのようには行きません。それが得られないときには、不満がたまります。
求める人がいるときには、それに答える人が必要です。求めるだけでは成り立ちません。他人に求めるなら、あなたも答える必要があるのです。甘えることができるのは、甘えを受けとめてくれる人がいるからです。子供の時は、一方的に親に甘えれば良かったのですが。結婚すると、それが双方向になります。一人の喜びが二人で倍加するのか、二人で分け合って半分になるのか。一人の苦痛が二人で分け合って半分になるのか、双方になすりつけて倍加するのかは、夫婦二人の振る舞いによります。
夫婦とも生身の人間です。いつも聖人君主というわけには、行きませんわ。その時のかすがいは子供と金、というのが昔からの相場です(身もふたもありませんが)。もっとも、この二つの答は、この調査の回答にはありませんでした。あまりに現実的すぎるからでしょうかね。それとも、設問をつくった人が若い人か、関西人でなかったか。

目から鱗・病原菌との競争

古くなりましたが、15日の読売新聞「進化論とあなた・菌を競合、いもち対策」に、次のような話が載っていました。
いもち病に強いコシヒカリを植える際に、3割ほどいもち病に弱い品種も混ぜて植えるのだそうです。新品種を開発しても、病原菌も進化して、すぐに追いつかれる。そういう、人間と病原菌の軍拡競争です。ところが、新品種開発にお金がかかるように、病原菌の方も新品種を攻撃できるような進化をするためには「費用」がかかります。進化するためには、ほかの機能を犠牲にしなければなりません。すると、菌は菌で、競合相手と競争しているのです。古い品種を植えておくと、それに強いいもち病菌が跋扈して、ほかのいもち病菌の発展を抑えるのでしょうね。
なるほど。

サイバー攻撃

先日、知人(Yさんとしておきましょう)のパソコンが攻撃を受け、感染してしまいました。Yさんの知人を騙ったメールを送りつけ、そこに添付ファイルがついていたのです。Yさんがそれを開け、感染したようです。そのメールは、実物を少し変えてあるだけで、しっかりした人からのメールを装っているので、私でも開いてしまいそうでした。
そして、Yさんのパソコンにある関係者のアドレスを盗み、その人たちに菌をばらまいたのです。私もその被害者です。うっかり開けそうになりましたが、踏みとどまりました。
役所では時々「感染訓練」があって、引っかかって、送られた偽メールを開けると、システム管理者から「アウト」をもらうのです。そこで、今回もその訓練だろうと思っていたのですが、来るわ来るわ。毎日10数通です。自宅ではノートンアンチウイルスも、役所では役所の検疫も通過してきます。チベットや韓国を騙るメールは、まずは私には関係ないので、即座にゴミ箱へ。さらに、ゴミ箱からも削除。しかし中には、開けてしまいそうなのもあります。ようやく、収まりつつあります。と書いていたら、また来ました。
皆さんも、気をつけてくださいね。