お盆休みが始まり、夏休みに入られた方も、多いのではないでしょうか。半導体各社は業績が好調で、休みなしだそうです。今日の日本列島はほぼ全域で、猛暑になったようです。書斎の温度計も、35度を指していました。息子はすぐに冷房をかけるのですが、田舎ものの私はどうも冷房が苦手です。何度も冷たいシャワーを浴び、冷蔵庫の冷たいお茶を飲みながら、原稿に取り組んでいます。
月別アーカイブ: 2007年8月
経済財政白書
19年度の経済財政白書が出ました。今年のテーマは、「生産性上昇に向けた挑戦」です。本文は大きいので、説明資料がわかりやすいです。格差問題も取り上げてあって、第3-4-15図に、再チャレンジ総合プランも引用されています。
8日の読売新聞の解説が、1ページと簡潔でわかりやすかったです。読売新聞は、9日から囲みの形で連載を始めています。第1回目は「成長格差。役員は報酬増、社員横ばい」でした。(8月9日)
読売新聞の連載10日は、「家計負担、差し引き0.1兆円増」でした。定率減税廃止や年金保険料の増加という負担増が1.6兆円に対し、一方で年金給付という受け取りの増加1.5兆円もあります。その差し引きが、0.1兆円です。新聞は負担増ばかり取り上げますが、こういう解説はわかりやすいですね。もっとも、現在政府は、国債という借金で現世代の負担を小さくして、将来世代に先送りしています。
裁判外紛争解決手続
10日の朝日新聞「ニュースがわからん」は、ADR(裁判外紛争解決手続)を解説していました。裁判によらず、より簡単にもめ事を解決する方法です。交通事故、商品の苦情などを、民間の団体があいだに入って相談に乗ってくれます。「不満はあるんだけど、裁判は手間がかかっていやだし」という人も多いでしょうから、これからは利用される機会が増えるでしょう。もっとも、横文字で示されるように、まだ日本では定着しているとは言えません。そこで、国が認証してお墨付きを与える法律もできました。
社会システムの設計
8日の日経新聞経済教室は、横山禎徳さんの「高齢時代の社会制度設計、産業横断的なシステムに」でした。
・・戦後日本を支えたシステムが老朽化しているのに、高齢社会に向けた新しい「システム」がきちんと準備されていないという問題である。ここでいうシステムとは、コンピュータシステムや情報システムのことではない。もっと広い意味でとらえるべきで、筆者は「社会システム」と名付けている。社会のあらゆる側面は社会システムが支えており、医療、介護、年金、交通、通信、教育、徴税など社会システムとしてとらえられるものは少なくない。
・・社会システムは、その性格上、産業横断的である。「医療産業」には、銀行や保険会社、建設会社、ソフトウエア会社、コンピュータ会社は入らないが、「医療システム」では、医療保険を提供する保険会社、病院や診療所をつくる建設会社、それに融資をする銀行、さらに診療報酬明細書(レセプト)の電子化などに携わるソフトウエア会社、それを処理するハードウエアを提供するコンピュータ会社なども含まれてくる。
産業横断的であるということは、管轄する行政機構も省庁横断的になる。日本の行政機構は長年縦割り行政の弊害を指摘されてきた。・・問題は別のところにもある、すなわち、産業・省庁横断的に課題を解決する能力や生活者の視点での発想が、官僚に身についていない。優秀な日本の官僚も、システムデザインという新たなスキル(技法)を訓練されておらず、社会システムのデザインができないのだ・・
地方団体の動き
地方団体の協力を得て、「都道府県及び政令指定都市における主な支援策」を、再チャレンジのHPに載せました。