借金大国アメリカを支える日本

21日の朝日新聞別刷り「be on Saturday」、山田厚史編集委員の「読み解く、債権国なぜ買われる」から。
・・不可解なのは、世界最大の債権国である日本の企業が、買収におびえるという事態だ。世界最大の借金国・米国にかじられている。外貨をしこたま貯め込んだ国が、資金不足の国に攻勢をかける、ならわかる。その逆が起きているのだ。
この逆転構造は、「円安」と同根である。日本の国際収支は年間20兆円を超える大幅な経常黒字。稼ぎが増えれば円が高くなり、やがて貿易や資本取引が均衡するというのが自然である。そうならない理由の一つは、輸出企業が稼いだドルを円に換えず、海外で再投資していることにある。「あり余るドル資金を何に運用するか、日々頭を悩ませています」。日本を代表する自動車メーカーの金融子会社の役員は苦労している・・
日本がモノ作りで稼いだカネが米国の投資ファンドに流れ、日本企業が買収不安におののく、という皮肉な事態が起きる。根源は日本の超低金利だろう。有利な運用先が日本に見あたらない・・日銀が金融をじゃぶじゃぶに緩和しても、国内で使われず海外に流出する・・
日本のカネが米国を支えるという構造が、さまざまなゆがみを生んでいる。日本が稼いだカネを、日本で使う知恵が求められている。

2007.07.21

今日は土曜日ですが、大学は先週で終わっていて、今週は授業はありません。あればあったで大変なのですが、ないとさみしいですね、それでも、朝早く目が覚めてしまいました。最近は、早朝に目が覚めると、もう一度寝ることができません。昔は、一秒を惜しんで布団にしがみついていたのですが。休日は、特に早く目が覚めます。仕方がないので(?)、原稿を書いています。
かつて、先輩たちが、同じようなことをしゃべっていました。「朝早く目が覚めるので、新聞が来るのを待っている」とか。そのときは、「歳を取ると大変ですねえ」と笑っていたのですが。私も、そのような歳になったということです。

再チャレンジ採用

NHKニュースが、「国家公務員中途採用に応募殺到」を伝えていました。
・・政府は、いわゆる年長フリーターと呼ばれる人たちなど、就職氷河期に就職できなかった人たちを念頭に、今年度の秋の採用試験で、来年4月1日時点で30歳から40歳までの人を対象に中途採用を行うことにしています。人事院によりますと、この中途採用で、先月26日から今月3日までの受け付け期間に、152人の募集に対しおよそ2万5000人から応募がありました。平均でおよそ164倍と国家公務員の採用試験としては異例の高さとなっています・・

拙著

原稿を書くのに必要に迫られて、今村都南雄先生の「官庁セクショナリズム」(2007年、東大出版会)を、開きました。発行と同時に買ってはあったのですが、積ん読で。すみません。何気なく、人名索引を見ていたら、「岡本全勝」の名前が出ているではありませんか。該当ページを見ると、注に「地方交付税制度改革の主要論点については、岡本全勝『地方財政改革論議』から多くのことを学んだ」と書いていただいています。ありがたいことです。

予告

昨日、予告を書いたら、早速、何人かから反応がありました。「期待しています」とか。うーん、期待に添えれば、良いんですがね。