2006.11.18

11月も半ばを過ぎ、東京もだんだん寒くなっています。といっても、並木の銀杏の木は、まだ青々しています。やはり、温暖化しているのでしょうか。今日は、家事手伝いをした後、泉屋博古館分館(東京)の中国陶磁展と、大倉集古館の中国古代の暮らしと夢―建築・人・動物展をはしご。二つは、目の前と言っていいくらい、近くなのです。
泉屋博古館は久しぶりです。古代中国青銅器の収蔵品のミニチュアを売っているのですが、売り場にあるのは、黄金色に輝いています。私の書斎にあるのは、早くも黒ずんできています。こちらは開館時に買ったのですから、4年でこんなにさびるのですね。博物館にある青銅器は、その名のごとく見事に青くさびていて、製造当時は金色だったことを想像しにくいです。見本に一つくらい金色で展示してくれると、想像力をかき立てることができるのですが。
旅行や博物館で、記念に小さな置物を買っては、文鎮にしています。職場にも書斎にも、青銅器だけでなく、バイキングやフクロウ、フルートなどの小物がいくつも並んでいます。本人はお気に入りなのですが、家内には、「掃除のじゃま」といやがられています。飛行機は、しばしばプロペラが壊れたり・・。

2006.11.18

赤井伸郎先生が、「行政組織とガバナンスの経済学-官民分担と統治システムを考える」(2006年11月、有斐閣)を出版されました。「政策を問うことも大事であるが、政策を決定する組織の制度設計はそれ以前に重要である・・・本書は、行政組織の改革、とくに官と民の役割分担の適正化とそのガバナンス・システムの構築に向けた研究をまとめたものである」(はしがき)。具体的には、独立行政法人、地方自治体、地方公社、第三セクター、公営企業を取り上げておられます。
私たち革新派実務家は、現場で制度設計・改善・運営を行っていますが、このように研究者の目から見た、問題点と改革案はありがたいですね。これまでの研究は、ともすれば理論だけ、それも海外の研究の輸入でしたから。日本の実際を取り上げてもらうことが、実務に役に立つのです。

データの保存

私は、仕事の資料や原稿などの電子データをUSBメモリーに保存し、持ち歩いています。数年前までは、フロッピィディスクでしたよね。これも重宝したのですが、携帯パソコンでは使えず、旅行の時は不便でした。必要な原稿などは、デスクトップに保存して、出かけたものです。その点USBメモリーはさらに小さく容量も大きくなって、直接パソコン(USB端子)に差し込むだけなので、便利です。2,000円も出せば買えますし。小さいので、なくさないように、ひも(ストラップ)をつけているくらいです。
私の場合は、原稿のデータ量は多くないので、64MBもあれば、何十もの原稿を保存できます。記者さんに聞くと、写真などはデータが大きいので、これではだめなんだそうです。しかし、これにも、時々障害が生じます。何の拍子か、書き込みができなくなるのです。まだまだ容量はあるのに。読むことはできるので、そこからデータを取り出し、別のに移したりしています。おかげで、今使っているのは、3本目です。もちろん、多くのデータを一つのメモリーに保存するのは、危機管理上問題なので、分散することは良いことなのですが。結果として、1年半で1本になっています。
でも、まだまだ空き領域があるのに書き込めない、さらには書き込んだデータを修正できないので、なぜだろうと悩んでいました。何か間違った操作をしたのかなと。探したら、製造元のHPに、原因と解決策が書かれていました。私と同じ悩みの人がいるんですね。試しにやってみたら、新しいフォルダで書き込みができました。さらに、不要なもの(バックアップデータなど)を削除したら、直って、書き込みができるようになりました。前にやったときはだめだったのですが。うーん、それだったら、新しい4本目を、買わなくても良かったのに。

新しい仕事18

16日の日経新聞経済教室は、松木大日本政策投資銀行調査役が、「融資担保に動産活用」として、流動資産担保融資(ABL)を解説しておられました。これまでの融資が、土地を担保にしたり、個人保証ばかりだったのを、商品や機械なども担保にするものです。
解説の中に、これが再チャレンジの一環だと書かれています。すなわち、一度事業に失敗した人が再度、起業しようとしたときに、銀行は金を貸してくれない、あるいは高い金利を取るのだそうです。担保を出せと言われても、借金が残っているくらいですから、ありません。再起業する際に、このような新しい手法が必要なのです。一度失敗した人の方が、初めての人より成功率が高いという報告もあります。しかし、これまで銀行は、土地担保と個人保証でしか、金を貸してくれませんでした。事業の将来性を評価しない、できなかったのです。
別に新聞が書いているように、規制緩和で雇用法制を緩和することも、再チャレンジに重要なことです。このように、再チャレンジのためには、いろんな制度を変えていく必要があります。

新しい仕事17

今日は、公明党の雇用・再チャレンジ本部に呼ばれ、状況を説明しました。この仕事は、官僚だけでできる仕事ではありません。政党・政治家が関心を持ってくださることは、ありがたいことです。そもそも、官僚は自分たちが勝ち組なので、負け組や再チャレンジに最も遠い人たちです。それに比べ、政治家は広く国民に接し、困難な状況に置かれた人たちから、要望を聞いておられますから、有力なチャンネルなのです。
記者さん達も大きな関心を持ってくれて、毎日何人もの人が取材に来てくれます。携帯を鳴らす記者も・・。まあ、それは喜ぶべきことなのでしょう。彼らに理解してもらえないような仕事では、国民に分かってもらえないですよね。なるべく状況をお話しし、何ができるか、何ができないかを理解してもらうようにしています。そうでないと、間違った期待をされると困りますから。そして、彼らと話していると、何が欠けているかがよく分かります。その点は、私にとっての先生です。
再チャレンジ室ができて、約1か月が経ちました。早いものです。この間に、再チャレンジプランを年内につくることとし、枠組みを設定しました。そこに盛り込む予算は要求を追加してもらい、これから査定を受けてその結果を盛り込みます。次は、関係法律改正です。いくつかのタマを出してもらっているので、それをこれから成案にしてもらい、プランに盛り込みます。その他いくつか案件を抱えていて、それらも道筋が着けば、プランに盛り込みたいと思っています。それぞれ担当者が、困難な課題に時間との勝負で取り組んでいます。
毎日、新しい課題が生じ、それへの対応に追われているので、もう何ヶ月も経ったような気がします。もっとも、私は職員を督励し、先々を考えることが仕事なので、まだ中くらいの時間で生活しています。毎日の仕事に追われ、短い時間で生活している職員達にとっては、時間は光速で過ぎていっているでしょう(短い時間と中くらいの時間については、拙「新地方自治入門」p254、p312参照)。