政治と経済

佐々木毅東大学長が、日本経済新聞「やさしい経済学」に「市場と国家と政治」を連載しておられます。(3月21日)

(幸せ)
朝日新聞で、3日から連載「幸せ大国をめざしてー未来を選ぶ」が始まりました。第1回は、「時代遅れの成長志向、豊かさ映さぬGDP」です。(拙著「新地方自治入門」p161~、p328~参照)。
同じく3日付で「選択のときー年収の4割負担できますか」を解説していました。年金負担や税負担が上がることです。また、経済同友会も歳出削減の上、消費税の増税を提言しました。前にも書きましたが、よく時代劇にでてくる「お上が増税して庶民が泣く」といった絵ではなく、「国民が増税を提言して、政府が先送りする」という不思議な構図になっています。(4月3日、4日)

10日の朝日新聞は、連載「幸せ大国をめざしてー未来を選ぶ」の第2回「消費は美徳か、モノよりゆとり6割」を、「選択のとき」は「消費税20%耐えられますか」を載せていました。

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やはり、花にはお酒なので、8日は半蔵門へ「お花見」に行ってきました。職場の有志と、夕暮れと夜桜、そしてビールにワインを楽しみました。9日は、総理主催の「桜を見る会」にお招きをいただき、新宿御苑に行ってきました。今年は、時期が早かったこともあり、桜が満開のいい時期でした。天気も晴天で、総理もご機嫌の様子でした。

東京は初夏のような天気が続き、桜は一挙に満開です。
夕方、皇居のお堀端を、桜田門~半蔵門~千鳥が淵と、桜を見ながら散歩して帰りました。このコースは、お堀の水と土手の緑とが美しく、都心とは思えません。お堀や皇居の緑はスケールが大きく、振り返ると霞が関と丸の内の高層ビル群との対比もきれいで、絶景です。夕暮れから夜にかけては、空と水面が美しく、一段と風情があります。春宵一刻、値千金。ただし、左側に見える道路と交通渋滞は、「視野から消す」必要がありますが。
半蔵門も千鳥が淵も、花見客でごった返していました。かつては、お花見とは酒盛りと思っていましたが、最近は、お酒抜きで花を楽しめるようになりました。歳ですかね。

日本の魅力力

浜野保樹著「模倣される日本-映画、アニメから料理、ファッションまで」(祥伝社新書2005年3月)が面白いです。かつては中国、近いところではヨーロッパやアメリカを模倣し続けた日本が、いろんな分野で模倣される対象となったことを解説しています。
日本のアニメが世界を席巻していること、フランスで一番有名な日本人は鳥山明(漫画ドラゴンボールの作者)であること、すしが欧米で珍しくなくなったこと、台湾での「ハーリー族」などが紹介されています。「デザイナーの成功は、市場に出回っている海賊版の数によって測られてもいる」には、なるほどと思います。
日本が世界の生活文化に貢献したのは3つ=インスタントラーメン、カラオケ、テレビゲームだけだ、と聞いたことがあります。
GDPならぬ「グロス・ナショナル・クール」=国のかっこよさ度は、ソフトパワー(拙著「新地方自治入門」p264参照)です。パリを芸術の都としてあこがれること、アメリカ流の生活をあこがれること。これらに対し、日本はどのような「文化戦略」を講じるべきでしょうか。
「官僚は着物を着て出勤しないのか」とか「首相がなぜ外国メーカーのマークの付いた帽子をかぶってゴルフをするのか」も、考えさせられます。

新年度

4月、新年度が始まりました。総務省にも新採さんが入省し、総務課も人事異動がありました。みなさん方の職場・学校・家庭でも、新しい季節が始まったことと思います。
総務省のHPも新しくなり、シンボルマークキャッチフレーズも決まりました。昨年秋に決めた英語名称(MIC)と合わせて「三点セット」になっています。HPの左上とか報道資料の右上に、この三点セットが付いています。
フレッシュマンには、初心を忘れず、勉強を続けてもらいたいです。みなさん、若々しくて良いですね。私にも、あんな時代があったはずなんですが。
街や電車の中でも、たくさん見かけました。すぐにわかります。でも、男性も女性も、みんながそろって「黒いスーツ」を着るのは、なんとかなりませんか。異様です。組織への同調・忠誠を示しているのでしょうが。
こんなスタイルは、官僚と銀行員と××団だけでしょう。それぞれ、個性を殺して組織への忠誠を重要視する集団です(失礼)。もちろん、警察や自衛隊などもありますが、それらは制服があります。
組織に同調することは必要ですが、個性を犠牲にしてまで忠誠を尽くすことでは、これからの時代は生きていけません。近年のいくつかの会社や組織の失敗・不正・衰退がそれを示しています。
もっとも、「帽子(ボルサリーノ)をかぶり、クレリックシャツを着て、グレーのジャケットに色違いのズボン、関西弁の官僚になれ」とまでは、言いませんよ(笑い)。