このうち「イギリスでの地域リーダーシップの強化と公共サービスの高品質化」は、ブレア政権が進める地方自治制度改革の根拠となっている白書の翻訳です。
イギリスでは、総選挙の際に政党がマニフェストを国民に示します。政権を取ると、そのマニフェストを実行するために、より具体化した「白書」ホワイト・ペーパーがつくられます。そして、ものによっては法律が作られ、また実施計画の達成状況が政策評価を受けて公表されます。
地方自治制度改革もこのような手順を踏むため、「法律改正」もしばしばあるとのことです(前回の出張で聞いてきました)。イギリスの地方自治全般については、同じくクレアから「イギリスの地方自治」という立派な本が、昨年発行されています。
ヨーロッパ探検記でも書きましたが、日本も地方自治という制度は欧米をお手本にそろえましたが、運用はかなり違うようです。この本は、制度改革の進め方や目標などについて、おもしろいことが書いてあります。日本は制度を「輸入」する時代は卒業しましたが、運用や精神はまだまだ見習うことが多いと思います。