審議の順番
この後、法案の審議を待ちます。また、法案が国会に提出されたことを受けて、野党議員にも法案の説明に回ります。民主党では、ネクストキャビネットの部門別会議(自民党での部会に当たるもの)に呼ばれ説明します。
国会は、2月9日に、まず15年度国の補正予算とイラク派遣承認が、参議院を通過しました。10日から衆議院予算委員会で、16年度予算案の審議が始まりました。最初(今年は3日間)は全大臣出席です。すなわち、この期間は本会議や他の委員会が開けないのです。16日から予算委員会は、一般質疑(要求された大臣のみ出席)となりました。
総務課長は、今、本会議や委員会が早く開けるよう、そして法案を早く審議していただくよう、与野党の関係の議員(国対・総務委員会)に、お願いして回っています。
本会議日程が決まる(2月17日)
2月17日の衆議院議院運営委員会で、地方交付税法改正案・地方税法改正案・所得譲与税法案が、19日の衆議院本会議にかかることが決まりました。17日には、国税関係の法案が衆議院本会議にかかりました。例年、その次に地方財政関係法案が、本会議にかかります。優先順位が高いのです。総務大臣が、3本一括で趣旨説明をし、質疑が行われます。地方財政計画とこの3本は、密接な関連があるので、一括して議論されることになりました。どの法案を一括して審議するかも、日程上は重要です。質疑者は野党(民主党)2人(各々15分)・与党(公明党)1人(5分)、ということも決まりました。
一方、衆議院総務委員会の理事会・委員会が開かれ、19日に委員会で総務大臣の所信表明が行われることも決まりました。
本会議での趣旨説明と質疑(2月19日)
2月19日の衆議院本会議で、総務大臣が地方財政計画・地方交付税法改正案・地方税法改正案・所得譲与税法案の趣旨説明をし、質疑が行われました。質問の中心は、三位一体改革の評価とこれからの進め方についてでした。新聞にも取り上げられていましたが、追って議事録も作成されます。議事録は、衆議院会議録「本会議2月19日」へ。本会議を開く間、衆議院予算委員会は休憩です。その後、これら4本は、総務委員会に付託されました。20日には、成田財特法も(これは本会議での質疑が無く)、衆議院総務委員会に付託されました。
また、本会議後、衆議院総務委員会(この日は木曜日で定例日)が開かれ、総務大臣の所信表明が行われました。この時間帯に、予算委員会で総務大臣への出席要求がなく、同時に委員会を開くことができたのです。国会での「日程」の重要さがわかると思います(国会というところその3・国会というところ4参照)。
委員会質疑(2月24日・26日・3月2日)
まず24日、衆議院総務委員会で、大臣所信に対する質疑が行われました。朝9時から休憩を挟んで、5時間20分間。8人の委員の質問を、麻生大臣がほぼ一人で答弁されました。所信質疑終了後に、交付税法等の提案理由説明を大臣が読みました。議事録は、衆議院会議録「総務委員会2月24日」へ。
今日は、同時に予算委員会も開かれていて、総務大臣は、昼の休憩時間と夕方二度、予算委員会にも出席し答弁しました。委員会室を移動するため、国会の中を走るのです。昼には、アナン国連事務総長の国会演説に出席されたので、満足に昼ご飯を食べる時間もありません。朝は8時から国民保護法制本部、8時30分から閣議が開かれました。そこで、大臣の国会質問勉強会は、7時からでした。
このようなきつい審議状況を、地方団体の方も、案外ご存じありません。国の役人でも、関係者以外は知りません。大臣は大変です。5時間をずっと座り続け、交付税から郵政民営化まで、あらゆる質問に答えるのです。もちろんそれを支える総務課(特に国会担当者)も、法案提出課職員も大変です。各議員からの質問通告聴取、答弁資料作成担当課の振り分け、答弁資料の作成。夜に質問が判明し、それも100問にもなると・・。
これを受けて、26日は、衆議院総務委員会で、交付税法等の審議(その1)が行われました。朝9時から6時間です。
3月1日と2日午前は、衆議院予算委員会の分科会(各省ごとの審査)が行われました。そして午後は、衆議院総務委員会で、交付税法等の審議(その2)が4時間行われました。これで、委員会での審議は終わり、予算が予算委員会で採決されるのを待ちます。
27日、義務教育費国庫負担法改正が、衆議院本会議にかかりました。三位一体改革関連ですから、文部科学大臣だけでなく、総務大臣の答弁もありました。
採決(2004年3月5日)
今日は、予算が予算委員会で採決され、交付税法等も総務委員会で採決されました。
委員会では、各会派が法案に対する討論(賛成か反対か)を行い、各法案ごとに採決(起立採決)が行われました。交付税法等は「国の予算案と一体」という理由で野党は反対でした。与党の賛成多数で可決されました。
地方税法には「付帯決議」が、地方税財政に関しては「決議」がつきました。これは、委員会(立法府)から政府への「注文」の意味を持ってます。例えば、「税源移譲をさらに進めよ」とかです。両決議は委員3人から提案され、共産党を除く会派が賛成でした。委員会議事録は、衆議院会議録「総務委員会3月5日」へ。決議も載っています。
予算可決後、総理は院内の各会派の部屋に、「お礼の挨拶回り」をされます。総務大臣も同様に、法案可決の「お礼の挨拶回り」をします。