カテゴリーアーカイブ:地方行政

アニメを売る東京

2026年2月23日   岡本全勝

東京都の広報誌(毎月新聞に折り込まれて配達されます)、2月号特集は「アニメ都市東京」でした。アニメとは漫画映画のことで、動かないのが漫画と呼ぶようです。
一部紹介しますので、関心ある方はウェブで詳しくご覧ください。

・・・ 海外からの観光客が激増する今、その旅の目的として盛り上がりを見せているのが、日本が世界に誇るアニメ文化です。
東京都では都市全体でこのムーブメントを後押しし、世界中のファンが集う“アニメ都市TOKYO”として加速中!・・・
・・・東京・池袋に誕生した新名所「アニメ東京ステーション」は、アニメの歴史と文化を“体感”できる総合拠点です。2023年10月のオープン以来、「ANIMEをもっとおもしろく、ANIMEをずっと未来へ」をコンセプトに、国内外のファンを魅了しています・・・
そのアニメ東京ステーションにも、リンクを張っておきます。
アニメ東京ステーション

表紙は、鉄腕アトムで、次のように紹介されています。私が小学生の時でした。アニメとは呼ばず、テレビ漫画と呼んでいました。手塚治虫さんも「マンガ家」です。
・・ASTROBOY 鉄腕アトム
マンガ家・手塚治虫によって誕生した「鉄腕アトム」。1963年に国産初の本格的なテレビアニメシリーズとして放送され、世界各国でブームを巻き起こしました。21世紀の未来を舞台に人間とロボットの共生や命の尊さを描いた物語は、日本のマンガ・アニメ史における金字塔として今なお多くのファンに愛されています。このマンガ「鉄腕アトム」を新解釈し、2003年に放送された作品が「ASTROBOY鉄腕アトム」です。本特集で紹介しているアニメ東京ステーションの常設展示では、この「ASTROBOY鉄腕アトム」に関する貴重な資料も展示されており注目です・・・

全国出店、最後の県

2026年2月20日   岡本全勝

地方にまつわるさまざまな話題を調べて教えてくれる「自治体のツボ」、2月18日は「流通各社が最後に出た都道府県」でした。

・・・東横INNとしゃぶ葉が今月、全都道府県への出店を果たすそうだ。それはおめでたい。なんと両社が埋めた最後の空白地はいずれも高知県。そうか、やっぱり東京から遠いからな。一番出店しにくい地域なんだろう。
いや、待てよ。確かに高知の道路アクセスは今ひとつだが、出店空白県は高知だけではないはず。鳥取県はスタバが全国最後発ながら、やっと出てくれたと大喜びしていたではないか。ほかにもあるだろう。そこで調べたのが下の一覧・・・

一覧表を見て、あなたはどのように思いますか。
いや~、よくこんなことを思いつきますね。そして、それを調べる努力には脱帽です。ほかにも、興味深い記事が毎日、載っています。ご覧ください。

尼崎市の子育て支援、若者支援施策

2026年2月11日   岡本全勝

(注意)このホームページがまた、不具合を起こしているようです。毎日、記事を更新しているのですが、画面(https://zenshow.net/)を読み込んでも、11日のページしかでない場合があるようです。その場合は、URLのhttps://zenshow.net/2026/02/11の最後を/02/14/とかに変えて入力してみてください。例えば、https://zenshow.net/2026/02/14/。15日追記

昨日の記事「若年層の政治参加促進に向けた国際動向」を書いていて、思い出しました。
連載「公共を創る」第125回「社会参加政策のあり方―スウェーデンとドイツ」で、スウェーデンの「ユースセンター」「若者の家」いう余暇活動施設、ドイツの社会文化センターなどの活動を紹介しました。中学・高校生世代が誰でも自由に出入りでき、学校でも家庭でもない「第三の居場所」として機能しています。日本には、商業施設以外に若者が集まれる場所、行く場所がないのですよね。

1月に尼崎市の幹部研修に招かれた際に、いくつか施設を見せてもらいました。一つは、子どもの育ち支援センターで、「子どもや子育てに関して課題や困難を抱える子どもたちと子育て家庭に寄り添い、様々な関係機関が連携しながら、切れ目なく継続的に支援を行う総合施設」です。困難を抱えている子どもと家族が増えているので、このような施設と活動はもっと必要になると思いました。

もう一つが、ユース交流センターです。
「“やりたいをやろう“。尼崎市立ユース交流センターは中高生の新しい挑戦を待っています。みんなでわいわいゲームをしたり、大画面で映画をみたり、バンドやダンスの練習をしたり、しずかに学習をすることも、すきな本を借りることも出来ます。家でも学校でも塾でもない、新しい自分だけの自由な過ごし方をしてみませんか?」とあります。
これは、スウェーデンやドイツの活動に似ていると思いました。このような場所も、もっと必要ですね。

定年後のおじさんたちが行く場所がない、図書館が朝からその人たちで満員というのは、別の問題です。

事業承継による地域活性化

2026年2月9日   岡本全勝

地域活性化センターの機関誌『地域づくり』1月号の特集は「事業承継による地域活性化」です。
地域の活力は、住民であり、その人たちが暮らしていける産業と生業が鍵です。企業の呼び込み(企業誘致)や、新しい事業(起業)も重要ですが、すでにある企業を継続させることも必要です。何と言っても、すでに何年も営業してきた実績があるのです。
売れ行きが悪化したり、跡継ぎがいなかったりと、廃業が増えます。それをどのようにてこ入れして、経営を継続してもらうか。
地域の資源と伝統の蓄積を生かしてもらいたいものです。
中小企業庁の考え方と支援も載っています。

柳至『公共施設の統廃合を合意する』

2026年1月27日   岡本全勝

柳至著『公共施設の統廃合を合意する』(2025年12月、有斐閣)を紹介します。
宣伝には次のように書かれています。「地方自治体がどのような取組を行った場合に,住民は公共施設の統廃合に合意するのか。公共施設再編の成否を握る住民の意向の把握や住民との協働の重要性・有効性を,サーベイ実験や事例研究を用いて実証的に明らかにする。」
序章では、本書の問いは「地方自治体がどのような取組を行った場合に公共施設の統廃合に住民が合意するか」であると書かれています。

経済成長期に造った公共施設が更新期を迎え、老朽化しています。他方で、人口減少と財源不足で、多くの自治体が公共施設の統廃合に直面しています。本書では、自治体がどのような取り組みを行っているのかだけでなく、住民がどのように反応するのか、どのような取組であれば住民から受け入れられるのかを考察しています。
自治体の担当部署の協力を得て、市区町村へのアンケート調査を行い、住民への大規模意識調査も行っています。

著者は先に、『不利益分配の政治学 - 地方自治体における政策廃止』(2018年、有斐閣)を出しておられます。この本が出たときに、少々驚いた記憶があります。それまでの行政は、政策や施設など新しいものをつくることが主な仕事であって、廃止・縮小は頭の隅に追いやられていたのです。せいぜい、地域住民が嫌がる施設をどのようにつくるかが、話題になっていたのです。「よいところに目をつけたなあ」と思ったのです。

今回の本も、その延長にあると言えます。特に、自治体側の分析だけでなく、住民側の分析をしている点が優れています。
利益を分配する場合は、不平等での不満は出ても、大きな抵抗なく受け入れられます。しかし、不利益になるような施策は、関係者の同意を取り付けること、反対を少なくすることが大きな課題です。施策の決定とともに、手続きが重要になります。そして、議会や審議会が必ずしも効果を見込めないのです。
自治体関係者には、役に立つ本だと思います。