カテゴリー別アーカイブ: 2018年秋学期・地方自治論Ⅱ

慶應大学、地方自治論Ⅱ成績評価

慶應大学法学部、地方自治論Ⅱの期末試験の採点を終わりました。286人分です。

問1は、地方税の概要を問うものです。基本的な語彙は、問題文に示してありました。また、レジュメ(持ち込み可)を見れば、簡単に答えることができる問です。
しかし、授業に出席せず試験を受けた学生には、かなり困った記述がありました。
「地方税は国が徴収する税で・・」「地方税の主なものは、所得税、法人税、消費税・・」「消費税は5%で・・」「個人住民税は累進課税で」「地方消費税は地域によって税率に差がある」など。
どのような資料を見て、書いたのでしょうか。この答案には、及第点を与えることはできません。

問2は、地方交付税の機能と成果を問いました。これも、授業に出ていれば、あるいはレジュメを読めば、簡単です。
ところが、交付税制度の仕組みを書いた答案、機能と成果を書いていない答案がありました。中には、国庫補助金を説明した回答も。これでは、問に答えていません。

問3は、事例を挙げて、地方財政の観点から自らの考えを書く問題です。これは、難しかったようです。
事実だけを書いた答案、自らの考えが書いてない答案が、多かったです。これも、点数をあげることはできません。自治体の課題を取り上げているのですが、財政論が全く含まれていない答案もあります。
自分なりに考えて書かれた答案には、その結論が少々おかしくても、良い点を与えました。

持ち込み可能ですから、問1と問2は難しくないはずです。問3は考えを書くので、ここで勝負してもらうことを予定していました。
問1や問2で時間を使ったらしく、問3の結論が書かれていない、未完成の回答も多かったです。問3が全く書かれていない回答は、及第点はあげることはできません。

慶應大学、地方自治論Ⅱ期末試験

今日は、慶應大学法学部で地方自治論Ⅱの期末試験でした。合計286人が受験しました。ふだんの授業出席は、120人ほどです。学生さんにも、いろいろと事情があるのでしょうが。
記述式3問です。授業に出ていれば簡単な問い(出ていないと難しい問い)と、ふだんから考えなければ書けない問いです。
採点を始めましたが、これだけの人数になると大変です。

慶應大学、地方自治論Ⅱ第13回目

今日は、慶應大学法学部で地方自治論Ⅱの最後の授業でした。
秋学期の総集編をしました。これまでの授業で話したことを、毎回配ったレジュメと資料に沿って、おさらいをしました。結構な分量になっています。
全体を通してみると、各回の話の位置づけがよく分かります。あわせて、どこが重要な点か、そして期末試験に出すかも。

来週行う試験は、配ったレジュメや資料の持ち込みが可能です。今回は、準教科書も持ち込みを許すことにしました。
地方行財政の項目を丸暗記してもらうことは、考えていません。基本を理解して欲しいのです。それを問います。試験は記述式です。考えなければ書けない問いもあります。もっとも、授業に出ていたら、難しくありません。
ふだん120人の出席者が、今日は160人に増えました。学生さんたちにも、それぞれの事情があるのでしょうが。私の試験は、授業に出席せず単位を取れるような、簡単なものではありません。

学生に感想などを書いてもらいました。「地方行政や地方財政の基本がわかった」という反応の他に、「ものの見方や本の読み方、人生論が役に立ちました」という意見も多かったです。
これから日本を背負って立つ慶應大学法学部の学生たちに、どのようにしたら志を遂げることができるか。私の経験を、お話ししたかったのです。その点では、私の講義は成功でした。本に書いてあることは、本を読めばわかるのですから。

慶應大学、地方自治論Ⅱ第12回目

今日11日は、慶應大学で地方自治論Ⅱの第12回目の授業。
地方財政の各項目は一通り話し終えたので、今日はおさらいの意味を込めて、地方財政の見方と、分権(自立と自律)の成果と課題、地方財政の課題をお話ししました。
その際には、内包と外延・深掘りと周囲確認、肝冷斎の絵も話しました。

学生の出席カードには、「ものを見る見方がわかった」との記述が多かったです。
うれしいですね。地方財政の仕組みなら、教科書を読めばわかります。私が慶應大学法学部の学生に教えたいのは、そのような知識ではなく、ものの見方、考え方、このあと社会で活躍する際に必要なものです。彼ら彼女たちは、これから日本社会を背負って立つリーダーなのですから。

慶應大学、地方自治論Ⅱ第11回目

今日14日は、慶應大学で地方自治論Ⅱの第11回目の授業。公営企業と第三セクターについてお話ししました。
あわせて、複式簿記と単式簿記(大福帳)との違いを、簡単に説明しました。学生たちが社会に出て企業などで活躍する際に、複式簿記の基礎知識は必須です。
さらに、視野を広げて、政府(中央政府・自治体)、非営利団体、企業のサービスや財の提供も説明しました。

話に夢中になっていて、出席カードを配るのを忘れました。授業時間の終わりに気がついたのですが、もう時間かなかったので、今日は配布と回収をやめました。これで、年内の講義は終了です。