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社会

店員の名札「日本語話せます」

銀座を歩くと、外国人が多いですね。
8月は日本全体では340万人ですが、うち中国から102万人、韓国66万人、台湾62万人、香港22万人で、この4つの国と地域が飛び抜けています(訪日外客数、2025 年 8 月推計値)。欧米ではアメリカが19万人。銀座でも、この比率に近いのでしょう。

銀座の中心街は高級ブランド店が並んでいて、ヨーロッパの都市や観光地なみです。たぶん、その4か国の言葉が話されているのでしょう。日本人はどの程度、そこで買い物をしているのでしょうか。
ある人曰く「今は店員が胸に下げている札に「××語話せます」と向こうの言葉で書いてあるけど、いずれ「日本語話せます」と書かれますよ」。

ウインブルドン選手権で開催地のイギリス人が勝てず、海外勢が勝つことをウインブルドン現象と言います。アジアからの訪日客が、日本で、欧米製品を買うことは、どのように表現するのでしょうか。

子どものSNS依存の危険性2

子どものSNS依存の危険性」の続きです。読売新聞は続いて、10月4日の1面で「米、子供のSNS規制拡大 10州で法施行 年齢確認など」を伝えていました。

・・・SNS事業者を相手取った訴訟が急増する米国で、子供のSNS利用を規制する法整備が拡大している。2日時点で、全米50州のうち少なくとも10州で関連法が施行され、新たに4州で施行を控える。一方、事業者側による訴訟で関連法の施行が差し止められるなどした州は7州に上り、子供を守るためのSNS規制を巡る綱引きが激化している。

子供のSNS利用を規制する関連法が施行されている10州のうち、テネシー、ミシシッピ州は未成年のSNSアカウント作成時に、ユタ州はSNSアプリのダウンロード時に、年齢確認や保護者の同意などを義務付けた。フロリダ州では、保護者が子供のアカウント削除を請求できる制度が導入されている。
米国で子供のSNS利用規制の動きが広がる背景には、メンタルヘルスなどへの深刻な影響がある。米疾病対策センター(CDC)の調査では、高校生の77%が頻繁にSNSを利用し、依存度が高いほどいじめや抑うつ、自殺企図が増える傾向が示された。
カリフォルニア大サンフランシスコ校の小児科准教授ジェイソン・ナガタ氏は、「子供の過度のSNS利用がうつ病や摂食障害などを招く」と規制の必要性を訴える。

今後、バーモントやミネソタ、ネブラスカ、バージニアの4州でも、新たな関連法の施行を控える。そのうちミネソタ州では6月、SNS利用時に「メンタルヘルスに悪影響を及ぼす可能性がある」との警告を表示するよう義務付ける法案を全米で初めて可決した。
ただ、これらの州の関連法が実際に施行に至るかは不透明だ。SNS事業者側による差し止め訴訟が相次いでいるためで、これまでに少なくとも7州で関連法の施行が差し止められるなどした・・・

子どものSNS依存の危険性

10月3日の読売新聞が1面で「子供SNS依存 米訴訟増 2000件 仕組み「高い中毒性」」を伝えていました。
・・・子供のSNS利用が深刻な依存を引き起こし、心身をむしばんでいるとして、米国でSNS事業者を相手取る訴訟が相次いでいる。全米の訴訟件数は9月時点で計約2000件に上っており、原告団は「依存性を高める設計により、子供がSNS中毒に陥り、摂食障害や自殺につながっている」などとして、損害賠償や改善策を求めている。

米国では2021年9月、インスタグラムを運営するフェイスブック(現メタ)の内部告発で、SNSが「少女のメンタルヘルスを悪化させる影響を社内で把握していた」ことが明らかになり、メタや、ユーチューブを運営するグーグル、ティックトックなど、SNS事業者を相手取った訴訟が相次ぐようになった。
22年10月、数百件に上る同種の訴訟が「マルチディストリクト訴訟(MDL)」に併合された。その後も訴訟件数は拡大を続け、原告団弁護士によると、今年9月に1961件に達した。
原告側は、SNSが閲覧時間を最大化するよう設計されており、通知機能や次々と表示される投稿が脳内の快感物質の放出につながると主張する。青少年の依存行動を助長し、様々な精神的・身体的被害をもたらしており、SNSは「欠陥製品だ」と訴えている。
米保健福祉省によると、米国では現在、13~17歳の95%がSNSを利用する。原告弁護団のロナルド・ミラー弁護士は、「SNS事業者は、タバコ産業やスロットマシン産業の手法を取り入れ、子供の未発達な脳が衝動を抑えにくいことを知りながら、中毒性を高める仕組みを意図的に組み込んだ」と指摘している・・・

・・・「お姉ちゃんが動かない」。2021年2月、米ウィスコンシン州ミルウォーキーの住宅で、息子から異常を伝えられた父親が子供部屋のある2階に駆け上がると、娘(当時9歳)がドアノブにペット用のリードを引っかけ、首をつった状態で見つかった。娘は搬送先の病院で脳死状態と診断され、まもなく息を引き取った。
痛ましい事故は、SNSで拡散されて子供たちの間で流行していた、首を絞めるなどして一時的に意識を失う行為をSNSに投稿する「ブラックアウト・チャレンジ」挑戦中に起きた。米ブルームバーグによると、こうしたSNS上の「過激な遊び」に影響され、22年11月末までに14歳以下の子供が少なくとも20人死亡した・・・

・・・若者が特にSNSに没頭しやすいのは、感情をコントロールする司令塔的な働きを担う、脳の「前頭前野」が未成熟であることが関係しているとされる。自らの承認欲求がSNSで満たされると、途中で利用を止められなくなってしまうと専門家は指摘する。
米保健福祉省は、2023年に公表した報告書で、SNSを1日3時間以上使う子供は、精神状態が悪化するリスクが2倍になるとの研究結果を紹介し、「SNSの過度の使用は睡眠障害やうつ病などと関連がある」と警告する。10歳代の半数以上が「SNSをやめるのは難しい」と感じているとの調査結果もあり、SNSには強い中毒性がある可能性を示している・・・

空飛ぶクルマは飛ぶか

空飛ぶクルマが、長く話題になっています。大阪・関西万博で予定されていた飛行ができなかったとか。

さて、街の上を飛び交う時代が来るのでしょうか。私は、ないと思います。
機械としては、完成するでしょう。しかし、それが空を飛び交うこととは別のことです。社会に実装するには、大きな問題があります。
・空には、車線がありません。どこを飛んでも良いのでしょうか。想像図には、数台の車が飛んでいる絵が描かれています。1台や2台なら問題ないでしょうが、自動車のように普及したらどうなるのでしょうか。たくさんのクルマが飛び交うと、ぶつかることも起きます。
・空には、信号機も標識も浮かんでいません。ヘリコプターや飛行機は、航空管制でぶつからないようにしています。電波で規制し、制御するのでしょうか。
・ドローンの飛行を見たことがありますが、騒音がすごいです。
・車でも故障することがあります。空飛ぶクルマが故障したら、墜落します。もちろん、それはヘリコプターや飛行機も同じです。少なくとも、我が家の上は飛んで欲しくありません。

空飛ぶクルマと言っても、人が乗って運転するドローンであって、機能はヘリコプターと同じですよね。タクシーのように運転手がいれば、ヘリコプターと変わりません。自分で運転するなら、自家用ヘリですね。
・自動車免許と同じくらいの教習で、免許は取れるのでしょうか。
・離着陸場は、どうするのでしょうか。どこでも良いのでしょうか。駅前などの車寄せやタクシー待機場に、空から車が着陸するのでしょうか。高速道路の途中で、空飛ぶクルマが出たり入ったりしても良いのでしょうか。

働きたくない国?日本

9月22日の朝日新聞「働きたくない国、嫌だから 中高生が改革案競う」から。

・・・8月中旬、一風変わったコンテストが開かれた。その名も「労働の未来会議」。働き方改革のアイデアを競う大会だ。
4日間で実態を学び、独自案を示す。全国からオンラインで参加した中高生14人を前に、発案した私立かえつ有明高校(東京都)3年の赤松慶亮(けいすけ)さん(18)が呼びかけた。
「英語を話せる友人は海外で働くそうです。働き方改革の進まない日本企業で働くことが僕たちの世代にとって『最後の選択肢』とならないよう、自分たちの社会を考えるきっかけにしましょう」
商社に勤める父の転勤で6歳から8年間、アメリカで過ごした。仕事を終えた父が宿題をみてくれ、週末は家族で出かけた。帰国した後は、帰宅時間が遅くなり、家でもパソコンに向かっている。「進路などを相談したいけど、なかなか顔を合わせる機会がないですね」

まず日本企業の印象を話し合った。
「同調圧力が強そう」「親は休みの日も呼び出されている」。「日本の企業文化と合わなそうだから、国外で働きたい」という意見も出た。
では、就職先を選ぶ際に重視することは?
「フレックスタイム制と在宅勤務を導入していること」「仕事とプライベートを両立できること」「評価が明確か」

日本は、週49時間以上の就業者比率が米国や英国など主要7カ国中で最も高いのに、労働生産性は最下位だ。「最も時間をかけて仕事をし、生み出す付加価値が低い国。だから改革が求められているんです」

私立洗足学園高校(神奈川県)1年の永田結愛(ゆあ)さん(15)は、コンテストの期間中、学んだことを元に両親に尋ねた。
「なぜ仕事の帰りが遅いの?」「どうして休みの日も仕事があるの?」
ヘルスケア関連会社に勤める母親は、午後4時までの時短勤務のはずだが、毎日のように時間を超えて働き午後6、7時に帰宅する。営業で管理職の父親には、休日も電話がかかってくる。
母の職場のチームメンバーも多くの仕事を抱えて割り振ることができなかったり、父は取引先の都合だったり。「一人の意識ではどうにもならない。だから、会社や社会が変わらないといけないんだ」
制度を作るだけではダメだと気づいた。では、意識や環境を変えるには――。理想だけを押しつけては反感を買うかもしれない・・・