カテゴリー別アーカイブ: 仕事の仕方

生き様-仕事の仕方

アマゾン社もパワーポイント禁止

NHKウエッブニュース「失敗するなら早く! アマゾン成長の秘密」(6月20日配信)が、アマゾン社もパワーポイントを禁止していること書いています。

・・・プレゼンテーションで当たり前のように使われているこのパワーポイントをアマゾンでは一切使わないといいます。
代わりに使うのが「プレスリリース」と「6ページメモ」なのだそうです。もちろん、対外的に公表する正式なリリースではありませんが、公表するつもりになって、一読して概要を把握できる情報を書き込みます・・・

・・・「物事を簡潔に説明するパワーポイントは、都合のいいことだけを強調するので人をだますことができる。一方、プレスリリースは自分の考えをきちんと整理し、何を成し遂げたいか理解していなければ書くことができない。プレスリリースを書いたり読んだりすることは優れたアイデアを実現するために非常に有効だ」・・・

私が「庁内での案の説明に、パワーポイントを使うな」と言っているのと、理由は少し違うようですが。
原文をお読みください。

山崎外務審議官の活躍

カナダで行われたG7サミット。保護主義を唱えるトランプ大統領に対し、各国首脳が自由主義貿易で対立しました。各紙が、その生々しい協議の状況を、写真で伝えています。座っているトランプ大統領に、メルケル首相や安倍総理が詰め寄って、議論しているようです。
そのトランプ大統領と安倍総理の間で、首を突っ込んでいるのが、日本の山崎和之外務審議官です。首脳たちの後ろで、支えているのでしょうね。
はからずも、こんなに大きく写真に載りました。シナリオ通りの会議なら表には出てこないのでしょうが、混乱した際に顔がでてしまうのでしょう。

山崎くんは、時々このホームページに登場します。
ペンス副大統領と協議」「中国で事件に巻き込まれた時

若手職人、労働か研鑽か

日経新聞夕刊「こころの玉手箱」5月31日、河野雅明さんの「愛用の包丁」から。

・・・ところで料理といえばホテル業と当然ながら縁が深い。ロイヤルパークホテルズでも多くの調理人を抱えているが、その育成が大きな課題になっている。
彼らはひたすら上手(うま)くなりたい。色々な料理法に挑戦したいと思っている。仕事が終わってもすぐには帰らず腕を磨きたい。先輩も教える。その時間は「研鑽(けんさん)」であって「労働」ではない。しかし労働基準法ではグレーゾーンだ。
私たちは業務でもないのに簡単には残業代を払えない。若者の方でも、教えを請う立場でお金をもらってよいのかと考え悩む。
事務所の仕事も職人たちも同じルールを適用しなくてはならない。難しい問題だ・・・

私が日経新聞夕刊コラム3月1日に書いた「仕事人間の反省」も同じです。駆け出しの頃、職場に泊まり込んで仕事をしました。労働をしているという意識はなく、勉強させてもらっていると思っていました。でなければ、残業手当も十分に出ないのに、明け方まで仕事をしませんわね。
自発的にするか、強制的にさせられるかの違いでしょう。もっとも、上司が指示していなくても、「やらざるを得ない」状況に追い込んだら、それは強制です。

手帳の書き込みと余白

拙著『明るい公務員講座』で、仕事の管理は工程表で行い、時間の管理は日程表で行うことをお勧めしました。多くの人は、手帳で日程を管理しているでしょう。
私も、仕事については、秘書が日程表を作ってくれますが、私生活を含めて手帳で日程を管理しています。

で、手帳を見る際には、2つの観点から見ます。
まずは、書き込んである「業務の予定」です。書かれているのは、会議であったり、面談であったり、講義です。わたしにとっては、それが重要なのではなく、「次は、この準備をしなければならないな」と心構えをするためです。
「しなければいけないこと一覧」は別途作ってあるのですが、時間軸の中で準備作業の優先順位をつけなければなりません。これは、秘書に任せることはできません。

すると、手帳を眺めるもう一つの観点は、どこで自分の時間を確保するかです。手帳に書き込まれている「業務」でなく、書き込みがない白紙の時間を見るのです。「この時間帯に、あれを片付けよう」、「この準備は、この時間帯ででやるか」とです。
すると、手帳を見る際には、書き込みのある黒い部分でなく、書き込みのない白い部分が重要になります。
1日に何度か、このような視点から、手帳を眺めています。

勤務時間中だけ「労働を売っている仕事」なら、勤務時間そしてそのうちの業務の時間だけ、席に着いて仕事をしておれば良いのでしょう。しかし、企画立案を含む事務職では、そうはいきません。会議にしても、その時間帯に出席すれば良いのではなく、そのための準備が重要なのです。
すると、入っている予定の時間が重要な人と、入っている予定の時間の前の空き時間が重要な人に別れます。
学生も、授業時間に出席するだけではなく、その前と後の自習や、空いている時間に何をするかが重要になります。

『名門水野家の復活』

福留真紀著『名門水野家の復活』(2018年、新潮新書)が面白かったです。
刃傷松の廊下は、皆さんご存じでしょう。浅野内匠頭が、江戸城中の松の廊下で、吉良上野介に斬りかかった事件です。内匠頭は切腹、浅野家はお取りつぶしになりました(1701年)。
それと同様の事件が、1725年に起きました。今度は、松本藩主・水野忠恒が、松の廊下で、長府藩主世子・毛利師就を切りつけたのです。二人は初対面で因縁もなく、まさに殿ご乱心だったようです。
水野家は、徳川家康の生母の弟を祖とする名門譜代。しかしこの事件で、7万石の大名から7千石の旗本に転落します。お家の再興は、後を継いだ分家から入った養子に託されますが、若くして病死。で、その子、さらにその養子に託されます。
この2人は、老中になり、水野家は5万石まで戻ります。これは、その過程を書いた本です。なお、天保の改革の水野忠邦は、別の家です。

復活の過程において、大変な苦労があったようです。若年寄、勝手方(財政担当)に就任した際に、家来たちに命じた内容が残っています(p46)。将軍家の「家筋」であることを強調し、より慎重な勤務を求めているのです。
・ふだんの品行はもちろん、権高なふるまいは少しもないようにせよ。
・あらゆる人に対し、礼儀を尽くすことを第一とするように。
・外に出た際には、特に慎み、無遠慮なふるまいをせず、粗相のないように気をつけること。