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生き様

日経新聞に載りました

今日5月19日の日経新聞夕刊2面が、内閣官房参与を大きく取り上げていました。「官邸主導支える助言役 。内閣官房参与、首相決定へ流れづくりも 」。その一人として、私もでています。
・・・浜田、藤井氏以外で個別政策を担当する参与は、首相との面会はそれほど多くない。
2016年6月に「復興再生」担当の参与となった岡本全勝前復興次官は「首相と会うのは被災地の現場視察のときだけ」と話す。岡本氏は週2日は東日本大震災の被災地、福島で過ごす。
政権にとって、被災地の復興・復旧は最優先課題。岡本氏は「復興担当の参与を置いたのは政権を奪取したときの首相の意向」と語り、「参与の肩書があれば、官邸の意向と被災地の考えをどちらもくみ取ることができる」と指摘する・・・

正確には、「最近は、首相との面会は少ない」です。復興の方向性が、次第に定まりました。また、しばしば現地視察をしていただくので、総理に官邸でご報告する必要が少なくなってきたのです。これは、良いことだと思っています。
この記事でも解説されているように、内閣官房参与でも、様々な「役割」「形態」があります。

文房具へのこだわり

私は文房具が好きです。文房具店を覗くのは、楽しいですよね。「筆記具は、文字が書ければ良い」というのも一つの考え方ですが、書きやすいペン、お気に入りのペンで書くと、筆が進み、また良いアイデアが出てきます。これらについては、「知的生産の技術」という分類に何度か書きました。「ペンについて」「ボールペンについて」「紙について」。

先日、題名にひかれて買った、片岡義男著『万年筆インク紙』(2016年、晶文社)と、ジェームズ・ウォード著『最高に楽しい文房具の歴史』(2015年、エクスナレッジ)を読みました。
前者は、万年筆を愛用しておられる片岡さんの、万年筆への思い入れを書いたエッセイです。まあ、すごい入れ込みようですね。作家にとっては、紙とペンは重要な生産設備、いえアイデアを生みだす重要な相棒です。「そうだよなあ」「そうなんだろうなあ」と思いつつ読みました。
後者はロンドン在住の作家で、「文房具愛好家」を名乗りブログを書いているようです。インターネットなどで調べたと思われる、鉛筆、万年筆、ボールペン、サインペン、付箋、クリップ、ホッチキスなどの歴史です。「なるほどねえ」と雑学が増えます。
日本発の文房具、サインペン、消すことができるボールペン、カラフルなボールペンなども紹介されていて、「よく調べてあるなあ」と思うとともに、意外なところに日本発を見つけて、うれしくなりました。

私は、原稿などはパソコン(ワープロ)それも「一太郎」で書くのですが、最初の構想は、万年筆かサインペン(プラマン)で紙に書きます。なめらかに書けることが条件です。
万年筆は、改まった手紙を書く場合と、この思考の整理(頭の中を見える化)する場合で、使い分けています。
片岡さんの文章に、私の使っている「柔らか向け」のパイロット製の万年筆が登場していて、「やはりこれが使いやすいんだ」と自信を持ちました。
日本語と英語では、ペン先の使い方が違うのですよね。また、きっちりした文字を書く場合(F、Mのペン先)と、思考をペン先に伝えて構想を練る場合(M以上の太さと柔らかさ)とでは、ペン先は違うのです。

書斎の整理

連休中にしたことに、衣替えのほかに、書斎の整理があります。遂に決心して、読んだ本の処分を始めました。近くにブックオフがあるので、近年読んだ本で、もう読まないであろう本を持っていきました。
11年前に家を建てて、書斎を造りました。壁の2面を作り付けの本棚にしたのですが、収容しきれず、実家に預けてあった本を引き取った際に、かなりの量を捨てました
しかし、その後も増殖を続けて、書斎の床と寝室の壁際に山になっているのです。毎週、少なくとも隔週のように本屋に行って、3~5冊買うと、年間100冊から200冊程度は増えます。頂き物の本も多く、10年で1,000冊から2,000冊ですね。そのうち読んだ本は・・・。
「いつかは捨てる決心しなければ」と思いつつ、先送りしてきました。それぞれに思い出があって、往生際が悪いのです。誰か興味のある人にあげれば、喜んでもらえるのでしょうが。

天気も良く、遂に着手。積んである山の上の方から、紙袋に入れました。表紙を見ると、それぞれに思いはありますが、それはこの際「捨て」ましょう。中には、「こんな本も読んだんだ」というような本も。まあ、寝る前に布団の中で呼んだ「軽い本」は、そんなものでしょう。

店員さんが、本の裏のバーコードを読み取ります。もらった明細書には、本の名前と買い取り価格が印刷されています。便利なものですね。3往復して、合計98冊。バーコードのついていない本は持ち込まなかったので、すべて引き取ってもらえました。
引き取り価格は、合計で6,120円。1冊あたり60円あまりです。新書や文庫類は、50円から5円です。高かったのは、500円。それぞれ昨年出た本で、定価3,780円と2,916円の本です。古書市場での価格を反映したものなのでしょう。私の思い出や、著者の労力に関係なく、機械的に評価されます。

書物や情報というものの性質を、よく表しています。
私にとって、私の血となり肉となったものは、定価以上の価値があります。寝る前の娯楽として読んだ本、特に読んだことも忘れているような本は、定価通りの価値なのでしょう。しかし、二度と読むこともなく積んである本は、邪魔なだけです。本棚に並べて背表紙を見て、いろいろ思い出すことがあれば、それなりの価値はあるのでしょうが。そして、古書市場での商品価値は、ブックオフがつけてくれたとおりです。

100冊近く捨てたのですが、本の山はほとんど低くならず。引き続き格闘する必要があります。

今日は母校で講演

今日29日は、母校・奈良女子大学付属高校の同窓会で、講演をしました。今年は、私たち昭和48年卒業生が幹事で、私と小吹君が「出し物」です。
私の役割は、官僚としてのやりがいを話すこと。小吹君が、NGOとしての活躍を話すことでしょう。で、私は、東日本大震災の対応と復興をお話ししました。割り当てられた時間は30分でしたが、実際は20分あまり。

このような場では、話より写真が効果があります。用意した写真は、半分だけを使いました。
いつものことですが、発災直後を思い出すと、大変だったときのことが頭をよぎります。「これを、若い人たちにも伝えておきたいなあ」と思い、ついついエピソードに脱線します。
皆さん、興味を持って聞いてもらえたようです。ありがとうございました。

「あなたの人生の意味」

デイヴィッド・ブルックス著『あなたの人生の意味』(邦訳2017年、早川書房)が良かったです。副題に「先人に学ぶ「惜しまれる生き方」とついています。
著者は、人間の美徳には2つあると指摘します。一つは履歴書向きのもので、社会でどのような資格を得て、成功を収めたかです。もう一つは、追悼文向けのもので、あなたの葬式に集まった人たちの思い出話として語られるもの、親切、正直、誠実といったものです。その人たちと、どのような関係を築いていたかにもよってきます。生き様、人格といったものでしょう。
前者を「アダムⅠ」と、後者と「アダムⅡ」と名づけます。Ⅰは外向きです。高い地位と勝利、世間からの評価を求めます。Ⅱは内向きです。良き生き方を求め、心の中に道徳的資質を持とうとします。Ⅰは他人との競争、Ⅱは自分または神との約束とも言えます。
この本は10人の人を取り上げ、それぞれの人がどのようにアダムⅡで立派な人生を送ったかを書いたものです。

アイゼンハワー・大統領は、自己抑制の人であったこと。マーシャル・国務長官が自制心の人であったこと。二人ともアダムⅠとして成功していますが、ここでは大変な努力家として描かれています。そういう人を、周囲が放っておかず、大きな地位に就けるのです。
ほかに、自ら進んで恵まれない人への支援を行い社会改革に取り組んだ女性たちなど。それぞれに、簡潔な伝記として、彼らが自らを律した様、それもしばしば強烈な体験が書かれています。

人生とはなんぞや、どのように生きるべきかを考えている人には、良い本です。
取り上げられている人がアメリカ人がほとんどで、しかも私たちになじみがないこと。450ページを越える厚さであることが、難点です。
1か月ほど前に読んだのですが、ほかの記事を優先していたら、今頃になりました。私の研究課題は日本の政治と行政で、主にアダムⅠの世界ですが、たまにはアダムⅡについても書いてみました。