平成時代が終わろうとしています。平成時代を、どのように評価し位置づけるか。いろんなメディアが、平成の30年を振り返っています。
もちろん、社会の変化は、天皇陛下の在位によって、区切られるものではありません。しかし、ここで、30年を振り返ることも意義があると思います。
メディアがこれだけも、平成の30年を振り返るのは、国民もまた自分たちの30年を、平成の歴史に重ねて振り返っているのだと思います。
平成時代が、どのような時代だったか。それを考えていたのですが、現時点で平成の30年を位置づけることは、難しいと感じます。なぜ難しいか。
その時代で完結しておれば、評価や位置づけは簡単です。しかし、日本は平成時代の後も続きます。次の時代の種は、平成時代にまかれているのです。
平成時代は、バブル経済とその崩壊から始まりました。その種は、昭和時代に生まれ育ったものです。私がよく取り上げる「明治以来150年のこの国のかたちが、続かなくなった」は、平成時代に顕在化しましたが、昭和時代にその基礎があったのです。
すると、平成の次の時代「令和」の日本社会がどのようになるかによって、平成時代の評価が定まります。将来、例えば10年後から見た際に、平成時代はどのようなものだったか。それを、予測する必要があるのです。
内外の諸条件が変わらないなら、その予測は簡単です。しかし、平成30年間の変化は、国内条件以上に国際条件が変わったことによるものです。その変化は止まらないでしょう。この項続く。