今日は、東京経済大学で開かれた、日本広報学会の研究発表大会で、基調講演をしてきました。主催者からの指示は、「政府の情報提供に限らず、今回の大震災対策で何をしたか、どんな点に苦労したかを話せ」ということでした。
ということで、これまでの私たちの仕事を、お話ししました。新しい組織を緊急に立ち上げた際の、苦労についてです(4月2日の記事など)。
もちろん、情報発信についても、お話ししました。苦労したのは、「誰に、どのような情報を、どのような媒体で伝えるか」です。もっとも、ほとんどは、内閣広報官が考えてくださったのですが。
「誰に何を」では、避難所にいる人たち、広く被災者、国民や企業、マスコミやオピニオンリーダー、政府関係者や自治体、支援を考えている人たちに対して、何を伝えたかです。
「どのようにして」では、被災地では停電し、インターネットももちろん使えません。新聞も届かないところもありました。避難所以外でも、仮設住宅や借り上げ住宅に入った人たちにどう届けるか。居住地を離れ全国に散らばっておられる避難者に、どう伝えるかです。
講演会でしゃべるのは、準備が大変です。しゃべること自体は、そんなに苦痛ではないのですが。ふだんやっている仕事や、考えていることを整理する、良い機会です。特に「異業種」の方にお話しするのは、勉強になります。どのような素材をどう話したら、伝わるか。それを、考えなければなりませんから。このような機会を与えてくださって、ありがとうございました。