北海道大学公共政策大学院の年報『公共政策学』に、拙稿「行政改革の現在位置~その進化と課題」が載りました。PDFで、読むこともできます。抜き刷りも送っていただいたので、関係者に送る準備をしているのですが。インターネットでも読めるのは、便利なものですね。宮脇淳先生から執筆依頼を受け、長年温めていたテーマを論文にしました。
1990年代以降の行政改革を整理し、範囲と目的が広がってきたことを論じました。この20年間に、様々なそして大きな行政改革が行われました。それらの改革がなぜ行われたか、その社会経済的背景を述べるとともに、それらを「小さな政府・財政再建」「官の役割変更・経済活性化」「ガバナンス改革」の3つに分類しました。近年の行革は、スリム化だけではないというのが、一つの論点です。いろいろ試行錯誤した結果、このような分類にたどり着きました。この分類が成功していると、嬉しいのですが。
また、第一次臨調と第二次臨調は全体像が明確であったのに対し、これらの改革は全体を統括することなく進められたというのが、私の主張です。
先行研究を探したのですが、ぴったりするものを、見つけることができませんでした。官僚の知人たちや、八代尚宏先生にも助言をいただき、完成させました。ご関心ある方はお読みいただき、批判をいただけると幸いです。
もう少し書きたいこともあったのですが、分量が多くなって、断念しました。次の機会に補足します。