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慶應大学、地方自治論Ⅱ第4回目

2018年10月26日   岡本全勝

今日は、慶應大学で地方自治論Ⅱの第4回目の授業。
まず、前回説明した、予算と決算について、学生が書いた質問について答えました。なかなか良い点をついた質問が多いです。フローとストックの違いが、もう一つわからないとか。こちらも、説明に工夫を凝らします。
そして、収入の各項目の概要について説明しました。学生からは、地方税と「交付税など税金に類するもの」との違いがよくわからないとの意見がいくつかありました。これは、国税と地方税そして交付税を説明してから、もう一度お話しします。そうでないと、なぜ必要か、何が違うかがわかりませんから。

補足
読書術は、「鎌田浩毅著『理科系の読書術』
日経新聞の読み方は、「わかる日経」「電子版

第197国会総理演説、復興関係

2018年10月24日   岡本全勝

今日10月24日に臨時国会が始まりました。総理大臣が所信表明演説をされました。その中から、復興に関する部分を、紹介します。
「二 強靱な故郷づくり」に出てきます。

(震災からの復興)
熊本を訪れる外国人観光客は、昨年、熊本地震発生前の水準を回復しました。来年秋に向けて熊本城天守閣の再建を進め、この流れを加速してまいります。
東北の被災地でも、震災前の二倍近い観光客が海外から訪れるようになりました。本年も全国平均を上回る伸びとなっており、東日本大震災からの復興は、一歩一歩、着実に進んでいます。
原発事故で大きな被害を受けた福島では、避難指示が解除された五つの町や村で、この春、小学校・中学校が再開しました。帰還困難区域でも、間もなく、葛尾村で除染が始まり、全ての復興再生拠点の整備がスタートします。南相馬市では、この夏、最先端のロボットテストフィールドが動き始めました。
東北の復興なくして、日本の再生なし。この決意の下に、「創造と可能性の地」としての東北を創り上げてまいります。

宮城県被災地視察3

2018年10月23日   岡本全勝

宮城県被災地視察で考えたことの続きです。暮らしのためには、働く場と商業サービスとともに、人とのつながりが必要です。
これが、一番難しいです。住民の人とのつながりは、長年の暮らしでできたものです。近所づきあい、幼なじみ、お店や病院でのつきあい、ママ友たちなど。
町が流され、新しい町を作ったことで、つきあいを一から作らなければなりません。高齢者、働いていない人にとって、それは難しいことです。また、戸建てに比べ、集合住宅の公営住宅は、顔を合わす機会が減ります。
復興住宅での住民の体調悪化を、10月18日の朝日新聞「復興住宅 体調悪化の傾向」を伝えていました。

南三陸町高齢者生活支援施設「結の里」も、見せてもらいました。高齢者の孤立を防ぐため、地域での支えあいの拠点です。このような施設は、建物ができただけではダメです。活動が継続することが必要です。それには、お金より人が重要です。活動に期待します。

なお、前回紹介した八葉水産は、復興庁が出している「産業復興事例集」p28にも登場しています。そのご苦労がわかります。お読みください。

ところで、三陸自動車道が順次延伸され、便利になりました。ところが、岩手県視察の際に「浜辺の町が見えなくなった」と書いたのと同じことが、宮城県でも起きています。
南三陸町に行く際に、三陸道を使うと、山の方から町に近づくのです。「え、南三陸町って、山の町だったっけ」と思ってしまいます。

被災地支援の副作用

2018年10月20日   岡本全勝

10月19日の朝日新聞「てんでんこ」は、「商店街、支援物資」でした。
・・・東日本大震災から数日で営業を再開した岩手県宮古市の末広町商店街。だが、すぐに予期せぬ事態に直面した。
大量の支援物資が届き、モノが売れなくなったのだ。避難所では、食料ばかりか、衣服、靴、時計まで配られる光景に、商店主はがくぜんとした。
最大時1万2千人の避難者のため、当時、同市が県に求めた「救援物資の要望状況」リストが残っている。毛布、ろうそく、ストーブから、大人用おむつ、車いす、杖、耳栓、カレンダー、仮設トイレ、蚊取り線香まで約150品目にのぼる。
日本赤十字社は仮設住宅に、冷蔵庫、洗濯機、テレビ、電子レンジ、電気ポット、炊飯器の家電6点セットを配った。
一般市民からの物資も届いた。その多くは市外で購入され、直送されたものだった・・・
・・・それは被災者を助け、励ました。でも被災者でもある末広町商店街はその分、販売機会を失った・・・

そうなのです。現地からの要望に応えて、政府も企業も国民も、被災地に物資を送りました。それが一部では、再開した地元商店の商機を奪っていたのです。子供たちに送られた鉛筆やノートは、ある地域では3年分にも上り、文房具店の商売が成り立ちませんでした。記念の日に届くたくさんの花で、花屋さんの商売があがったりになりました。善意が、商店の再開の足を引っ張ったのです。
すべてを失った被災者に、早く日用品を送らなければなりません。しかし、商店が再開され始めると、それは逆効果になるのです。難しいところです。

慶應大学、地方自治論Ⅱ第3回目

2018年10月19日   岡本全勝

今日は、慶應大学で地方自治論Ⅱの第3回目の授業でした。
予算と決算について説明しました。自治体の予算案がつくられ、議会の審査を得て成立し、実行されること。そして、結果としての決算も審査されること。一般会計、特別会計、公営企業会計の区分。一般会計の収入と支出の内訳など。
相模原市役所に提供してもらった小冊子「予算事始」を使いました。これは、なかなかの優れものです。抽象論をしても、学生はわかりませんからね。相模原市さん、ありがとうございます。

あわせて、予算で見えることと、見えないことを説明しました。一般的には予算額が増えることは良いことと思われますが、公害対策費などはない方が良いこと。インプット、アウトプット、アウトカムの違い。フローとストックの違いなど。

普通の教科書には、載っていない事柄です。教科書に載っていることなら、学生たちは読めばすみます。私の講義は、教科書に載っていることのうち重要な点、そして教科書に載っていないことです。それは主に、実務の現場の話や、様々な見方です。
講義は、調子が出て来ました。学生の顔を見ていると、理解している、食いついてきていることがわかります。すると、こちらもやりがいがあります。そして、90分の講義が終わると、心地よい疲れが出ます。