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熟年男性の焼死

2010年4月19日   岡本全勝

先日紹介した、「幼児のライター遊び」の続きです。住宅で焼死する被害者は高齢者が多いということは、皆さんご存じだと思います。では、次に多いのは、どの社会集団・階層でしょうか。
鈴木主任研究員の研究によると、熟年男性なのです。平成18年に記者発表した資料なので、少し古くなっていますが、分析によると次の通りです。「熟年男性の危険が顕著に増大-住宅火災による死者急増の背景」(平成18年8月11日消防庁報道資料
別紙の図2で、50歳前後の熟年層の死亡が増えていることが、わかります。図4で、やはり熟年層の死亡率が高いことがわかります。そして、図5で、それは圧倒的に男性なのです。図6では、この10年間のトレンドで、50歳代後半の男性の死者数が倍増しています。
その50歳代後半男性の住宅火災死者の特徴も、分析されています。図7では、6割の人が無職です。これに対し、日本全体の失業率は、一桁小さい5~6%です。そして、図9では、一人暮らしが5割です。これに対し、日本全体では50歳代後半男性の一人暮らしは、1割程度です。図10では、出火原因の第一は、たばこです。
なかなかショッキングな数字です。核家族化が進み、さらに一人暮らしが増えて、日本社会は昔とは変わってきました。私は「新地方自治入門」や講義・講演の中で、一人暮らし家庭が増えたこと、それによって社会や行政の役割が変化していることを、取り上げています。その際は、夫に先立たれた妻と結婚しない若者を、一人暮らしが増えた要因として説明しています。しかし、熟年男性の一人暮らしも、このような課題をもたらすのですね。家族を持たない、職業を持たない、いわゆる社会から「排除」された人たち。また、うまく社会とコミュニケーションができず、関わりを持てない人たちは、行政の大きな課題です。再チャレンジ社会の課題です。

大学院授業開始

2010年4月17日   岡本全勝

今日、日本大学に行ったら、参加する学生がいました。よって、講義を開くことにしました。そうとなったら、講義の準備を、再開しなければなりません。
知人の大学教員に話をしたら、ある教員は受講生なしで開講せず、もう一人の教員は受講生一人のゼミだそうです。そんなものなのですね。

消防研究センターの一般公開

2010年4月16日   岡本全勝

今日は、消防研究センターの一般公開日でした。開始時間の10時少し前に、会場入り口行ったら、すでにたくさんの人が、列を作っておられました。あいにくの天気なのに、たくさんの人に来ていただき、ありがたいことです。
国民の行政への信頼は、いろいろな面で傷ついています。しかし、消防は、国民の信頼の高い行政分野です。この信頼を築いてくださった先輩方に感謝し、国民の信頼を裏切ることのないように、努力しなければなりません。

続・子どもの火遊び

2010年4月13日   岡本全勝

先日紹介した、「幼児のライター遊び」の続きです。鈴木主任研究員は、さらに詳しく分析しています。子どもが火遊びで死亡した事例の6割は、大人が不在の時に発生し、夜間の場合はその割合がさらに高くなっています。また、核家族や片親が多いです。親が在宅していても、寝ていた場合もあります。
もっと驚く分析もあります。母親の第1子出産時の年齢を推定すると、20歳代前半が一番多く、次に10代です。その次が20歳代後半です。しかし、全国平均では20歳代後半が最も多く、近年ではその次は30歳代です。母親が若い家庭に、子どもの火遊び事故が多いという結果が出ています。親にかまってもらえない子どもが、親の気を引こうとして火をつけたとするなら、悲しいことです。子どもの火遊びを防ぐには、子ども本人より、親への啓発が重要なのです。ライターの保管を考えても、親の責任でしょう。
さらに、1歳から4歳までの子どもの事故死を分析すると、1位が交通事故、2位が溺れること、3位が窒息で、4位が火災なのです。転落や転んだりが、5位です。しかし、母子健康手帳には、誤飲、転落や転倒、やけど、溺れる、交通事故の記述はあっても、火遊びは、まだ書かれていないのだそうです。

分権の覚悟・石先生の意見

2010年4月12日   岡本全勝

10日の朝日新聞「異議あり」は、石弘光放送大学校長の「地域主権?覚悟はあるのですか」でした。「ようやく地方分権が進みそうです」という問いに対して、次のように発言しておられます。
・・いや、ぼくは懐疑的です。戦後の流れをずーっと見てください。この問題はね、たえずアドバルーンが掲げられてきたんですよ・・ぼくは地方制度調査会に長くいたからわかるんだけど、新しい概念や言葉が出て、議論して、何度も何度も答申を出した。でも、何か具体的なアクションがありましたかね。みんなでずっと踊ってきたような気がするなあ・・
・・一つは、中央省庁の役人が本音では大反対していること。自分たちの権限を持っていかれるのは嫌だからね。もう一つは、これもマスコミではあまり言われないんだけど、知事や市町村長が必ずしも「ウエルカム」ではないこと。国からの交付金や補助金に乗っている今の方が楽だというのが、彼らの本音です・・
・・覚悟が必要なんですよ・・民主党は国の出先機関を廃止すると言っていますね。ならば当然、職員も地方自治体に移さなければいけない。国家公務員30万人のうち20万人ぐらいを地方公務員にするわけです。どんなに反対があっても、ね。また、政府は補助金を廃止して一括交付金化するという。それはぼくも賛成だけど、実行すれば農林水産省や厚生労働省などの、かなりの部署が不要になりますね。その人たちは当然いらなくなるか、あるいは地方自治体に行ってもらう。権限と財源だけでなく、人も整理するか地方に出す。政府に必要なのはそういう覚悟です・・