今日から、授業は第2部「行政のリスク」に入りました。第1部は社会のリスクに対し、行政はどう対応するかを議論しました。第2部は、行政にとってのリスクです。そこには、市役所の建物が被災した場合のように、社会の危険が市役所にも及ぶ場合と、市役所が問題を起こして市民におわびをする場合の2つが含まれます。本屋に並んでいる「危機管理」は、しばしば後者です。しかし、これは、社会のリスクではないですよね。
まず、社会のリスク特に災害などは、危機管理監の仕事です。これに対し、市役所の危機は、総務部長の仕事です。これで、違いがおわかりいただけると思います。
次に、市役所の危機のうち、被災した場合は「業務継続計画」の出番です。それに対し、おわびの場合は、法令順守(コンプライアンス)や「おわびの仕方」「再発防止策」の出番です。
危機管理やリスクという言葉は便利で、多用されています。そこで混乱が生じています。
今日までで春学期は終わりなのですが、休講した分の補講を、来週行って終わりです。
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2010.07.03
今日は、大学院の講義でした。順調に第1部第4章を修了。あと2回で、終わりです。
全体のめどがついたら、講義内容を連載しようと考えているのですが。ほかに原稿や講演を引き受けていたり、風邪を引いたりで、なかなか取りかかれません。すみません、長尾編集長。
ホームページ復旧途中、日記のページ復旧
ホームページ復旧の過程で、日記のページが混乱していました。今日ようやく、並び替えを終えました。もっとも、記述の中のリンク先は混乱したままです。よって、一部では、変なページに飛びます。
作業の際に、過去の日記を読み返すと、いろんなことをしていますねえ。我ながら、感心します。私にとって、良い記録(日記)です。もちろん、このホームページに書けないことも、たくさんあるのですが。私事におつき合いいただき、恐縮です。
国民安全の日
毎年7月1日は、国民安全の日だそうです。昭和35年5月6日に閣議了解されています。そこには、「国民の一人一人がその生活のあらゆる面において、施設や行動の安全について反省を加え、その安全確保に留意し、これを習慣化する気運を高め、産業災害、交通事故、火災等国民の日常生活の安全をおびやかす災害の発生の防止をはかるため、「国民安全の日」を創設する。」とあります。
内閣府からの連絡で、初めて知りました。
憲法の定め、行政権は内閣と地方自治体に
23日の朝日新聞夕刊「窓」は、坪井ゆづる論説委員の「憲法65条のふたり」でした。
・・(菅直人首相が所信表明演説で述べた松下圭一先生が)菅氏のかつての国会質問を「あれが分権のひとつの起点になった」とほめていたのを覚えている。
質疑は1996年の衆院予算委員会であった。菅氏は憲法65条「行政権は、内閣に属する」について、「この行政権の中に自治体の行政権も含まれるのか」とただした。内閣法制局長官は「含まれない」と答えた。新しい解釈だった。これでやっと明治以来の政府に対する自治体の「従属」が終わり、「対等」な関係へと切り替わった。そして分権改革がすすみ始める・・
この答弁と行政権が内閣と地方自治体に属することについては、拙著『新地方自治入門』p22で解説しました。さらに、日本の統治は、まず中央政府と地方政府に垂直に分立され、そして次に水平的に中央政府にあっては三権分立、地方政府にあっては二権分立になっていることは、同じくp276で図示して解説しました。
社会科の授業や憲法の解説で、「日本は三権分立」と教えられるので、地方自治体の位置付けや垂直的分立が、国民には十分理解されていません。