カテゴリーアーカイブ:行政
砂原先生、政治学の入門書
砂原庸介・大阪大学准教授が共著で、『政治学の第一歩』(2015年、有斐閣)を出版されました。若手研究者3人による、政治学の教科書です。裏表紙に、「自由な意思をもつ個人が寄り集まってできている社会。そうした個人が協力し合い、互いに望ましい状態をつくりだすためにはどうすればよいのか。安定した秩序を築くためのルール作りとそれを守っていくしくみを、平易な言葉で説明します」とあります。目次は、リンク先を見ていただくとして、
第1章から第3章までが、政治を理解するための枠組み。
第4章から第6章までが、自由民主主義体制。
第7章から第9章までが、権力の集中と分割。
第10章から第12章までが、国際政治です。
新進気鋭の学者による、政治学の入門書です。項目もバランス良く、文章も平易です。しかし、これまでの世界の先達の業績を踏まえつつ、新しい切り口や分析にも挑戦しています。アカウンタビリティーとか。結構、高度な内容も含まれていて、抽象度も高いです。3人が3年間討論を重ねた成果だそうです。日々の政治報道とはひと味違った、政治を考える「道具」にもなります。社会人の方も、一度手にとってご覧ください。
ビスマルク
これも、2か月以上前に読んだ本です。飯田洋介著『ビスマルク―ドイツ帝国を築いた政治外交術』(2015年、中公新書)。
世界史の授業では、必ず聞く名前です。鉄血宰相、普仏戦争に勝ち、ドイツを統一した大政治家として有名です。また世界で初めて社会保険制度を導入したことを、ご存じの方も多いでしょう。プロイセンとドイツの首相を、27年間も務めました。とはいえ、そのイメージだけで、どのような人生を送ったかは、案外知られていません。評伝なども訳されているのですが、分厚くて・・・。私も、読んでいません。新書版は読みやすくて、ありがたいですね。
これを読むと、決して順調な政治家人生ではなかったのです。しかし、彼が何を目指し、どのような手法で、何を実現したのか。大政治家と呼ばれる所以がわかります。社会と国家と世界を、どうとらえるか。その範囲と見方の広さ。そして、何を実現するのか。そのために、政治は何ができるか。その構想力の大きさです。
ところで、ビスマルクの言葉で「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」が有名ですが、原文は少し違うようです。この言葉は、本書では紹介されていません。
内閣の基本方針、公務員への期待
昨日閣議決定された「基本方針」の最後に、次のような文章があります。
「最後に、各府省の公務員諸君には、大いに期待している。「一億総活躍」社会の実現、新たな国づくりには、諸君の斬新な発想力と大胆な行動力が不可欠である。行政のプロとしての誇りを胸に、その持てる力を存分に発揮してほしい。常に、国民の目線を忘れることなく、その心に寄り添いながら、政策立案に当たっては積極的に提案し、現場にあっては果敢に行動してもらいたい」
昨年12月の組閣の際の「基本方針」では、次のようでした。
「最後に、各府省の公務員諸君には、行政のプロとしての誇りを胸に、その持てる力を存分に発揮するよう期待する。常に、国民の目線を忘れることなく、その心に寄り添いながら、政策立案に当たっては積極的に提案し、現場にあっては果敢に行動してもらいたい」。