カテゴリーアーカイブ:行政

信頼できない人たち。国会議員、マスコミ、国家公務員。

2019年1月24日   岡本全勝

1月21日の日経新聞に、世論調査結果「浮かぶ日本人の姿」が載っていました。電話調査でなく郵送なので、じっくりと考えて回答されていると考えられます。
もっとも、面倒だと考え、回答しない人たちの傾向はわかりません。

そこに、8つの機関・団体・公職を挙げて、信頼度を聞いた問があります。
最も高かったのが自衛隊で60%です。次いで裁判所47%、警察43%、検察39%、教師32%、国家公務員、マスコミ、国会議員の順です。
信頼できないも、この反対で、国会議員56%、マスコミ42%、国家公務員31%です。これら3つが、「信頼できない」が「信頼できる」を上回っています。

困ったことです。私の所属する「国家公務員」は、かつては国民から高い信頼を得ていました。この数十年、そして近年の不祥事で、急速に信頼失いました。
これは、国家公務員にとっても、国民にとっても不幸なことです。どのようにしたら信頼を回復できるか。
この項続く

理想主義の教え、その欠点

2019年1月19日   岡本全勝

理想主義と現実主義と現実的理想主義」の続きにもなります。

理想主義が厳しくなると、厳格主義になります。道徳や規則の厳守を主張します。聖人君子を目指す、あるいは目指すことを強要します。武士の教育、遡れば中国古典の士大夫の道徳です。我が身を律し、勉学に励みます。
明治維新以来、日本の教育の主流は、厳格主義であり理想主義でした。立派な大人になることです。戦前は男子なら立派な兵隊さん、博士や大臣を目指します。女子は、良妻賢母になることです。「修身」の授業です。
そこには、本人が自らを律するものと、教師や親が生徒や子に厳しく指導する場合とがあります。

理想主義は望ましいのですが、現実はそう簡単ではありません。すると、タテマエの世界では理想主義を掲げつつ、実際の生活では現実主義になります。問題は、理想主義と現実とのズレにうまく適合できない場合です。
個人にあっては、高い理想とそれに追いつかない自分との差を見て、自分を責めます。そして、つらくなります。

社会にあっては、理想主義を掲げるので、そこから落ちこぼれた人が視野に入りません。落ちこぼれはあってはならないので、その人たちを救う仕組みになっていません。
うまくいかない場合にどうすればよいかの教育と、「再チャレンジ」の仕組みが少ないのです。例えば、学校になじめない場合、学校に行きたくなくなった場合、あるいは事故や犯罪を犯した場合です。「そうなってはいけない」という教育とともに、そうなった場合の対応策を教える必要があるのです。
参考「失敗した場合を教える教育、スウェーデンの中学教科書

行政の役割、育成と規制

2019年1月17日   岡本全勝

1月8日の読売新聞が「保育改善指導公表1割」を大きく伝えていました(古くなってすみません)。
記事によると、保育施設への検査権限を持つ121自治体(都道府県、政令市、中核市)のうち、改善を指導した施設名と指導内容を公表している自治体は11団体で、1割に満たないことが、読売新聞の調査で分かったそうです。

保育施設での子供の事故が相次いでいます。そこで、市役所が調査に入り改善指導をします。問題は、ここからです。その指導内容を市役所が公表していないのです。
理由は、人手不足で余裕がない、保育施設の運営を妨げる、保護者の不安をあおるなどです。
しかし、改善指導をしているなら、それだけの事実と理由があるはずです。
子供を預けている保護者からすると、そのような情報は開示してもらいたいです。保育施設は、指導に対しどのような改善を行ったかを答えるべきでしょう。

業界を相手にした行政では、これまではその育成が任務でした。ところが、利用者の立場に立つと、育成とともに規制もしてもらわなければなりません。一定基準を満たすように、規制することです。
教育において、提供者側の学校や教師、学校法人を相手にするのか、利用者である生徒や保護者を相手にするのかで、視点が変わってきます。

提供者育成は、相手や業界団体があると比較的簡単です。補助金を出す、法令や指導を行うことです。ふだんからのつながりもできます。
それに対し、利用者は多数ですから、相手にするには違った行政手法が必要となります。

復興、民間団体との協働

2019年1月15日   岡本全勝

1月15日の福島民報が1面トップに、「イノベ推進機構民間団体と連携 被災地活性化後押し」という記事を載せていました。
・・・福島イノベーション・コースト構想推進機構は浜通りなどの民間団体と連携し、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の被災地の交流人口拡大や地域づくりを担う人材育成を後押しする。機構は昨年末までに、全線開通を控えるJR常磐線の利活用促進や復興を支える人材の育成などに取り組む七団体の事業を補助対象に採択。運営費の補助だけでなく、職員派遣を含めた人的支援を検討し、共同で被災地の課題解決と活性化を進める・・・

行政が、民間団体や企業とどのように協働するかが、新しい課題になっています。
かつては、民間活力利用と言えば、行政の業務を民間委託に出したり、民営化することが主でした。いま新しく試みられているのは、行政と民間団体が対等の立場で、それぞれの持ち味を出して、社会の課題を解決することです。

既にある業務を民間にお願いするのではないので、試行錯誤となります。また、行政も、民間団体と契約を結んでお金を払えば終わりというものでなく、一緒に知恵を出しながら課題を解決しなければなりません。これは、なかなか難しいことです。

行政には、地域の課題を解決しなければならない任務があり、大きな信用力と、そこそこのお金があります。民間団体には、新しいことに取り組む意欲と、それまでに培ったノウハウがあります。これを、どのように協働するかです。
福島イノベーション・コースト構想推進機構

外国人の受け入れ、地域での共生

2019年1月9日   岡本全勝

1月7日の毎日新聞1面トップは「外国籍の子 修学不明1.6万人」でした。

・・・日本に住民登録し、小中学校の就学年齢にある外国籍の子どもの少なくとも約2割にあたる約1万6000人が、学校に通っているか確認できない「就学不明」になっていることが、全国100自治体を対象にした毎日新聞のアンケート調査で明らかになった。既に帰国している事例もあるとみられるが、外国籍の子は義務教育の対象外とされているため就学状況を確認していない自治体も多く、教育を受けられていない子どもが多数いる可能性がある・・・

入国管理法が改正され、外国人労働者受け入れを拡大することになりました。それ以前に、既に大勢の外国人が、日本で暮らしています。
その人たちを、日本社会にどのように受け入れるか。共生の仕組みが問われています。既に、1980年代に日系ブラジル人を受け入れて、課題はわかっています。
言葉の問題、生活習慣の問題、ゴミ捨てルールから始まって、教育、病気、事故・・・孤立させてはなりません。特に子供がかわいそうです。
地域社会と自治体が、その前線になります。それを、国としてどのように支えるのか、これが課題です。
参考「天皇陛下、お誕生日記者会見