カテゴリーアーカイブ:行政

子どもへの政治教育、スウェーデン

2021年5月20日   岡本全勝

5月14日の朝日新聞「ひと欄」に、リンデル佐藤良子さんの「スウェーデンの民主主義教育を日本に紹介する」が載っていました。
・・・スウェーデンの若者・市民社会庁が出した主権者教育の指南書「政治について話そう!」を仲間と協力して訳し、クラウドファンディングで世に出した。「この国では就学前の保育園から民主主義を教える。日々、水を飲むように民主主義に接するんです」・・・

インターネットで探したら、本屋には売っていません。クラウドファンディングで出版され、無料で読むこともできます。
「スウェーデン若者市民・社会庁(MUCF)からは、翻訳の許可はいただいていますが、出版にあたっては商業目的にならないように、とお達しをいただいているので、費用はすべて実費と手数料に充てます」とのことです。

日本では、欧米に追いつく際に、「できあがったもの」として民主主義を輸入したようです。世間には、公共の事柄に関して、さまざまな意見を持つ人がいること。その際に、どのようにして、意見の違う人たちの間で結論を出すか。その過程を教えないと、民主主義は実体化しません。この本には、「学校は価値中立ではない」との言葉が出てきます。
学校で、知識を教え込むことに重点を置き、討議することや自分で考えることは少ないです。知識を教え込むには効率的ですが、自分で考えることは不得手になります。
政治教育についても同様で、政治制度は教えても、政治過程の実践的教育をしないことも、課題の一つでしょう。

数字で見る霞が関の事実

2021年5月19日   岡本全勝

日経新聞政治面で、「チャートで読む政治 霞が関」が続いています。
1 官邸支える官僚 34%増 司令塔の内閣官房 膨張
2 国家公務員、20年で半減 地方含め仏の4割
3 キャリア志願者最少に 長時間労働も一因
4 公務員、女性登用道半ば 次官や局長ら、わずか4.4%
5 次官年収、社長の半分以下 公務員給与は上昇基調

津波被災地での農業復興実績

2021年5月17日   岡本全勝

東北農政局が、「みやぎの地域農業復興事例20 ~ふるさとを次世代につなぐ。挑戦し続けた10年の軌跡~」を作ってくれました。
大津波で、たくさんの農地が被災しました。がれきに覆われ、海水(塩水)に浸かり、地盤が沈下し、用水路が壊れたりしました。そして、従事者も減りました。

資料を見ていただくとわかりますが、次のような事例が紹介されています。
・法人化を通じた大規模土地利用型農業の実現
・最先端技術を駆使した施設園芸の展開
・多様な主体の活躍による地域農業の再生
単に元に戻すのではなく、被災を機に、新しい農業に取り組みました。兼業の米農家では、未来はないのです。
私も、この事例のいくつかを見に行きました。感じたのは、国の助成金も必要ですが、それ以上に必要なものがあります。
やる気のある従事者がいるかどうか、家業でなく事業として成り立つか、最先端の技術で日本いえ世界と勝負できるか、です。

準有事の仕組みがない日本

2021年5月17日   岡本全勝

5月11日の日経新聞オピニオン欄、秋田浩之・コメンテーターの「80年間なぜ変わらない コロナに苦戦、戦前の教訓」から。

・・・人口千人当たりの病床数は先進国で最多なのに、日本の医療は逼迫している。ワクチン接種率でも先進国中、最下位のレベルだ。
コロナが世界を襲ってから約1年間。このありさまは医療や衛生体制にとどまらず、日本の国家体制に欠点があるということだ。
その欠点とは平時を前提にした体制しかなく、準有事になってもスイッチを切り替えられないことである。日本という列車は単線であり、複線になっていない。
米国や英国は当初、対応が鈍く、多くの死者を出した。だが、その後は緊急時の体制をとり、ワクチン接種で先をいく。
日ごろから準有事にあるイスラエルでは、ワクチンの確保に軍が動いた。同様の台湾では、携帯電話の情報から感染者の行動を追跡するシステムもある。

一方、日本の仕組みはあらゆる面で準有事の立て付けが乏しい。法的な強制力はなく、外出自粛や休業を行政が国民に「お願い」するしかない現状は、その象徴だ。
日本は戦後、米軍に守られていることもあって平和が続き、平時体制でやってこられた。先の戦争への強い反省から、国家が権力を持ちすぎないよう努めてきた。
今後もこれで乗り切れるなら、それに越したことはない。だが、残念ながら、コロナ危機は日本モデルのもろさを映している・・・

・・・第1は、戦略の優先順位をはっきりさせず、泥縄式に対応してしまう体質だ・・・
優先順位が定まらない一因が、言われて久しい縦割り組織の弊害だ。これが第2の問題点である・・・
そして第3の欠点が、「何とかなる」という根拠なき楽観思考である。日本はなぜか、最悪の備えに弱い・・・

経済同友会、復興委員会報告書

2021年5月16日   岡本全勝

経済同友会が、震災10年を期に、復興を検証し、今後の災害対応の課題を整理してくださいました。「防災・震災復興委員会報告書~東日本大震災の発災から10 年を迎えて~
このホームページでも紹介してきましたが、経済同友会は発災直後から、さまざまな支援をしてくださいました。また、毎年、現地視察やシンポジウムなどを開催し、経済界や社会に向けて、復興への関心を高めていただきました。社会の有識者や指導者に関心を持ってもらうことは、ありがたいことです。

経済界から見た復興、経済同友会の復興支援実績、これからの課題が簡潔に整理されています。ご覧ください。