日経新聞夕刊連載「令和なコトバ」、9月1日は「「TACOる」 大統領のディールは弱腰?」でした。
そこに、タコという、人をけなす言葉の語源が書かれていました。
・・・江戸時代、将軍に謁見できない御家人の子どもを、旗本の子どもたちが「御目見(おめみえ)以下」とからかったのが始まりとの説がある。「以下(イカ)」と侮辱されて、「タコ」と言い返したことから定着したとか・・・
へえと思って、インターネットで調べたら、諸説ある中にこの説が載っています。
日経新聞夕刊連載「令和なコトバ」、9月1日は「「TACOる」 大統領のディールは弱腰?」でした。
そこに、タコという、人をけなす言葉の語源が書かれていました。
・・・江戸時代、将軍に謁見できない御家人の子どもを、旗本の子どもたちが「御目見(おめみえ)以下」とからかったのが始まりとの説がある。「以下(イカ)」と侮辱されて、「タコ」と言い返したことから定着したとか・・・
へえと思って、インターネットで調べたら、諸説ある中にこの説が載っています。
8月31日の日経新聞、山中伸弥・京都大学教授の「iPS細胞の発見、恐れを抱いた」から。
・・・体のあらゆる組織や臓器に育つiPS細胞の医療応用が近づいてきた。不治の病を治す光明となるだけでなく、将来は老化の抑制や同性カップルの子どもを作ることさえ可能になるかもしれない。「生」を操る研究はどこまで許されるのか。iPS細胞を約20年前に発見し、研究を主導してきた京都大学の山中伸弥教授に聞いた・・・
・・・iPS細胞から作った精子と卵子を受精させ、生命のもとになる受精卵を作製できる。老化を抑制する研究も世界で進んでいる。生命倫理上の課題が浮上してきた。
――iPS細胞から受精卵を作れば、人工的に生命を誕生させられる。マウスではすでに実現し、いずれヒトでもできるようになる。命を操作するような行為は倫理的に許されるのか。
「本当に難しい問題だ。そもそもiPS細胞を作ろうと思ったのは、それまで研究に使っていた万能細胞の倫理的な課題を解決するためだった。万能細胞の胚性幹細胞(ES細胞)は、受精卵から作られていた。皮膚の細胞などから作れるiPS細胞ができた瞬間は、倫理的な課題を克服できたと思った。しかし、数日もたたないうちにちょっと待てよと思った」
「よく考えたら皮膚とか血液の細胞から理論的には精子も作れるし、卵子も作れる。1つの倫理的課題を解決するために一生懸命研究してきて、解決できたと思ったら、より大きな倫理的課題を作ってしまったと思って愕然とした」
――国はヒトのiPS細胞から受精卵を作ることを特定の研究に限り容認するという方針を7月に決定した。研究は進めるべきなのか。
「研究者だけで決めていい問題ではない。マウスの肝臓の細胞からiPS細胞を作り、新しいマウスを誕生させたことがある。そのマウスを見たときに、ものすごく恐れに似た感覚を持った。半年前まで肝臓の細胞だったネズミが今、目の前で走り回っている。こんなことをしていいのかと思った。研究者がそうした感覚を持ち続けるというのはとても重要なことだと思う」
「新しい科学技術に対して私は常にどこまで許されるのかを自問している。しかし、それは新しい技術を拒絶するということではない。技術によって救われる人々が多くいるからだ。たとえば、将来、iPS細胞によって本人由来の精子を作れるようになれば、その選択を望むカップルも少なくないだろう。ただし、ヒトへの応用に先立ち、動物で長期にわたり安全性を検証する必要がある。対象をどこまで広げるべきかという倫理的議論も不可欠だ。科学は常に諸刃の剣であり、人類に福音をもたらし得る一方で、惨禍を招く可能性もある」・・・
8月20日の日経新聞に「スターマー英政権、産業戦略のモデルは日本 特定分野に国が投資主導」が載っていました。
・・・英国のスターマー政権は7月までに向こう10年間の企業支援策を示す「産業戦略」と業種別の計画を公表した。従来の市場任せの経済政策を転換し、政府が積極的に関与する。官民一体の取り組みが多い日本などを参考にした。
産業戦略の策定を主導したビジネス貿易省のサム・リスター副次官や同省諮問委員会のグレッグ・クラーク委員が3月、東京を訪れた。
2024年7月に発足した労働党のスターマー政権は大きな政府を志向する。補助金などの政府介入を嫌がった保守党の前政権とは違う。ただ、特定の業種の支援は世論の批判を受けるリスクを伴う。どうすれば支援が正当化されるのか知恵を求めた。
日本政府の産業政策立案の関係者らから「特に新しい産業分野は政府が投資を主導しないと他国に劣後し、国益を損なうおそれがある」と説明を受けた。
日本の経済界と意見交換したクラーク氏は「企業と政策立案者の協議の緊密さは非常に印象的で、取り組むべき良いことだと思った」と振り返る。
政府が民間への介入を強めるのは日本に限らない。
経済安全保障や気候変動対策が叫ばれるなか、バイデン前政権以降の米国のほか、欧州連合(EU)も産業を手厚く支援する。英国はこれまで政府介入と距離を置いたが、スターマー政権は世界に合わせた。
日本は岸田文雄前政権以降、グリーントランスフォーメーション(GX)やデジタルトランスフォーメーション(DX)に積極的に国費を投入する。スターマー政権が注力する分野と重なる。英国は日本と産業政策の当局者同士の対話枠組みも設けた・・・
私は、2001年に実施された中央省庁改革に参事官として従事し、その後、地方分権改革や三位一体の改革にも関与しました。小泉内閣での経済財政諮問会を舞台にした改革も、目撃しました。最近の政界や官界、言論界を見て思うことは、当時ほどの「改革に対する熱」がないことです。
「低温経済」という言葉がありましたが、「低温政治」「低温議論」という言葉も必要なのでしょうか。
低温経済でも革命も起きず、それを理由にした政権交代も起きず、社会に大きな混乱も生じませんでした。非正規雇用が増え、こどもの貧困、格差社会という大きな問題が静かに進んではいるのですが。大恐慌のような経済破綻ではなく、経済は成長しない代わりに、大きな低下もしなかったのです。
「ぬるま湯」という表現がありますが、よく当てはまります。適温ではないのですが、飛び出すほどの冷たさではありません。ところが、世界では各国がどんどん成長し、日本は置いて行かれたのです。国内でぬるま湯に浸かっているかぎりは、気がつかないのですが。家電産業や自動車産業が国際競争に敗れ、工場が閉鎖されることで、その実態がわかります。
政治や言論界での改革議論の停滞も、同じでしょう。国際的には「ガラパゴス政治」を続け、増税せずに大きな支出を続けることで、とんでもない借金王国になっています。国債が暴落するまで、ぬるま湯に浸かっているのでしょうか。
社会に元気がなくなるということは、このようなことでしょう。しかし、若い国民は、30年前の時代、日本社会に活力があった時代を知らないのです。このような状態が普通なのだと思ってしまうのでしょう。
海外に出たり留学したりすると、日本の特殊性が見えるのですが。留学者数も減っているとのことです。
「努力が報われない日本社会?」も、これと関係しているのでしょう。
急激な変化には、政治家も世論も盛り上がりますが、緩慢な変化には対応は鈍いようです。また、適確な処方箋がないことも、対応を遅らせているのでしょう。研究者や報道機関の奮起を期待します。
9月4日の読売新聞夕刊に「理科4分野を高校必修に 科学者が提案 非科学的なデマ拡散防止へ」が載っていました。
高校生のほとんどが、地学を学ばないのですね。東日本大震災の話をする際に、地表のプレートが衝突する仕組みから始めることにしています。投影する図は、鎌田浩毅先生に作ってもらいました。先生に「大学生でも、知らないのですね」と尋ねたら、「高校で学んでいないから」との答えでした。この図は、外国政府幹部への講義でも、活躍しています。
・・・災害や感染症を巡るデマ拡散を念頭に、科学者から「高校で理科4分野を全て学ぶようにするべきだ」との声が上がっている。大学の研究者や高校理科教員などの研究グループは4月、各分野を横断的に学ぶ新科目の創設を文部科学省などに提案した。2030年度から順次実施される次期学習指導要領での導入を求めている。
現在の高校理科の学習指導要領では、物理、化学、生物、地学の基礎のうち3科目(計6単位)か、いずれか1科目と「科学と人間生活」の計2科目(計4単位)が必修だ。4科目(計12単位)が必修だった1960年代などと比較すると、理科を学ぶ機会は減っている。
文科省によると、地震などのメカニズムも学ぶ「地学基礎」の授業を1年次に開設した普通科の公立高校は7・1%(2023年度)にとどまった。生物基礎(59・2%)や化学基礎(48・8%)とは大きな開きがある・・・
・・・非科学的なデマ拡散は相次いでおり、SNSでは「7月に日本で大地震が起こる」といううわさが広まった。気象庁の野村竜一長官は6月の記者会見で、地震の日時や場所を予測することはできないとして、「デマと考えられるので、心配する必要は一切ない」と述べた。
国立青少年教育振興機構が7月に発表した調査結果では、日米中韓の高校生に「社会に出たら理科は必要なくなる」と思うか尋ねたところ、日本は「そう思う」が45・9%に達した。2位の韓国(33・5%)を大幅に上回っており、学習指導要領を担当する文科省教育課程課は「どうすれば理科への関心を持ってもらえるかも、議論の大きなテーマだ」とする・・・