カテゴリー別アーカイブ: 世界

こころの病、ブラジル

8月7日の日経新聞夕刊に「こころの病、根強い偏見 ブラジル」が載っていました。
・・・おおらかで陽気な国民性として知られるブラジルで、メンタルの不調を抱える人が増えている。ブラジル社会は貧困や格差といった多くの課題を抱えるほか、社会のサポートが十分でないことなどが背景にある。心の問題に対する根強い偏見も、多くの人を苦しめている実態が透ける・・・

詳しくは記事を読んでいただくとして、その原因や背景として、次のようなことが指摘されています。
・経済の減速
・貧富の差
・恥ずかしいことだという偏見

明るい国民性と思われている裏側に、他国と同じような悩みがあるのでしょうね。
仮面うつ病」をご存じですか。本人は至って元気、人一倍に明るいのですが、精神的負担がたまって体の方が悲鳴を上げるのです。

韓国の少子化

8月4日の日経新聞に、李仁実・韓半島未来人口研究院長の「少子化韓国は「崩壊し再生を」縮小社会へ生まれ変われ」が載っていました。

・・・韓国は世界で最も少子化が進む国のひとつだ。1人の女性が生涯に産む子どもの数を示す合計特殊出生率が2023年に0.72と、1.20の日本をも下回る。韓国の今は出生率反転を見通せない日本の未来かもしれない。社団法人韓半島未来人口研究院(ソウル)の代表、李仁実氏に少子化国家が取るべき道を聞いた・・・

韓国の2023年の出生数は23万人で、2013年に比べ半減に近いとのこと。大統領は「人口国家非常事態」を宣言しました。李院長は「少子化問題を5年以内に解決しなければ、地球上から消える最初の国になる」という意見広告を出しました。

・・・私は韓国がいちど崩壊するのは避けられないと考えている。若い人の働き方の葛藤はすでに崩壊状態といえる。崩壊して機能不全になったら、その後は再生するしかない。これまでの法律や制度は膨張社会に合わせたものだった。今後は縮小社会に向かう。働き方、生き方を変え、完全に社会を作り替えなければならない。若い人の望みに合わせるのだ・・・

ASEANの頼れる「級友」に

6月9日の読売新聞、相沢伸広・九州大比較社会文化研究院教授 の「東南アジア外交 ASEANの頼れる「級友」に」から。

・・・日本がASEANに「選ばれる」最大のメリットは経済面です。東南アジアの経済成長は日本経済に直結する死活問題だからです。東南アジアから見て、日本が「助けたい国」、「選びたい仲間」と認知されるかが重要なポイントとなります。

ASEAN各国の政治家や官僚などの政策コミュニティーには30~40代が多く、彼らの景色には、1980年代のように日本を「仰ぎ見る」形式は全くありません。非常にフラットに、「クラスメート」の一人として日本を見ているように感じます。

現時点では、日本は大変人気のあるクラスメートとしての地位を得ているのは確かです。継続的な支援に加え、カンボジア和平、97年の通貨危機対応などへの功績で、「日本は決して合意を 反故ほご にしない」「困ったときには助けてくれる」という信頼と期待は確実に醸成されています・・・

世界で最も魅力的な国

6月1日の日経新聞に、「海外客の消費額、過去最高に」が載っていました。詳しくは記事を読んでいただくとして。世界で最も魅力的な国の順位が載っています(アメリカの大手旅行雑誌によるとのこと)。
なんと、日本が第1位です。以下、イタリア、ギリシャ、アイルランド、ニュージーランド、スペイン、ポルトガル、イスラエル、ノルウェー、スイスです。旅行に求める興味は人様々なので、意見は分かれるでしょう。なぜ、日本が一位なのでしょうね。

外国人観光客に人気の観光地の順位も載っています。1位は、東京都江東区のチームラボプラネッツだそうです。私は知りません。
2位が京都の清水寺、3位が京都の侍忍者ミュージアム、4位が京都の伏見稲荷、5位が東京スカイツリーとのこと。

韓国語にある罵倒語

6月1日の朝日新聞オピニオン欄、金承福さんの「怒りの会見、罵倒語が浮き彫りにした膿」から。この欄は、韓国文化を紹介するようです。

・・・日本語で、韓国語との違いを感じることの一つは、「ヨク(ハングル表記)」がないこと。ヨクは悪口などと訳されますが、罵倒語も指します。

韓国で先日、このヨクに満ちた記者会見が話題になりました。K―POPグループ「NewJeans」が所属する会社「ADOR」のミン・ヒジン代表が2時間以上にわたって開いた会見です。ミン代表は、その直前に、ADORの親会社であるHYBEとの内紛が表面化しており、厳しい批判にさらされていました。
会見で、ミン代表は「ケジョシ(ハングル表記)くそ親父」などと罵倒しながら、自身に対する不当な扱いやK―POP界の問題点を訴えました。
ミン代表は女性ですが、もし日本の会見で、とくに女性がこんな発言をしたら内容以前に、言葉づかいを非難する声が高まったことでしょう。ところが韓国では会見後、世論が反転。「本気で仕事をしているからこその怒りだろう」と共感する人が増えたのです。

韓国では昔から、女性でも罵倒語を使うのが当たり前。女性作家、朴景利(パクキョンニ)が26年にわたって執筆した壮大な大河小説「土地」(邦訳はクオン刊)にも罵倒語があふれています。有名なのが、主人公の少女が家族の財産を奪われた際に登場する「八つ裂きにして、飢え死にさせてやる」という台詞。実際の、韓国語のニュアンスはもっと激しい。日本語に翻訳するのは至難の業で、罵倒語の中には省略せざるを得ない部分もあったそうです・・・

へえ、そうなんですね。お隣の国でも、知らないことが多いです。