カテゴリー別アーカイブ: 地方行財政

地方行財政

2008.08.21

21日の朝日新聞は、坪井ゆづる編集委員らが、国の出先機関移譲について、「なるか、官僚大移動。壁は孫機関、関連団体」を、解説していました。こんな問題も、あるのですね。記事には、農水省の場合が、図になっていました。それによると、本省の職員が約7,000人に対して、出先機関は16,000人です。

2008.08.18

17日の毎日新聞は、社説で「国の出先見直し 首相は自ら火中のクリを拾え」を、また、全国知事へのアンケートを載せていました。18日の日経新聞は、「自治体、国のツケ回しに反乱」として、国直轄事業負担金に対する地方団体の不満を書いていました。東京新聞は、社説で「出先機関見直し 地方の熱意で加速を」を、また解説欄で清水幸孝記者が「国の出先機関見直し。国民目線の廃止・統合案を」を書いておられました。

国の出先機関見直し

8月9日付け読売新聞社説は、「国の出先機関、地方移管で二重行政を排せ」でした。・・地方分権改革推進委員会が、国の出先機関の見直しに関する中間報告を福田首相に提出した。対象は、国交省の地方整備局、農水省の地方農政局など、8府省の15系統の出先機関である。当初は、各機関の計約400項目の事務を、廃止、地方移管、現状維持などに仕分けし、発表する予定だったが、見送られた。事務の仕分けは、各機関の組織見直しに直結する。自らの出先機関を存続させたい各府省の反発や混乱を避けたようだ。中間報告が抽象的な内容にとどまったのは残念だ。だが、重要なのは、途中経過ではない。11月ごろにまとめる第2次勧告の中身を充実させることだ。15系統の出先機関の職員は計9万5000人、予算は計11兆円超に上る。特に、道路、河川行政を担当する8地方整備局は8兆円もの予算を持つ。改革の本丸だ。一連の不祥事の背景には、出先機関が巨額の予算を持ちながら、国会や本省の監視を受けにくいことがある。出先機関の事務は、住民に身近なものが多く、自治体との「二重行政」も指摘される・・詳しくは、原文をお読みください。

自治体向け金融の分権

地方公営企業等金融機構」が、1日に発足しました。これまで「公営企業金融公庫」が、地方自治体(上下水道、病院などの事業)に融資をしていました。これは、政府が出資して作った銀行です。普通の銀行では貸してくれないような、長期の貸し付けをしていました。自治体はこのほか、政府資金や民間から借り入れをしています。「地方債」です。
政府の政策金融改革によって、公庫が廃止され、新しく地方団体が出資した機構が作られました。国の子会社から、地方団体立の会社になるのです。国が面倒を見ることをやめ、地方に任せるのです。国の行政改革であるとともに、分権です。
新機構は、10月1日から業務を開始します。公庫は10月1日に廃止され、それまでの貸付金は、機構の中の区分された勘定に引き継がれます。この勘定は、過去に貸し付けたものの返済を待つものです。