カテゴリーアーカイブ:人生の達人

作業工程の共有

2017年3月22日   岡本全勝

3月19日読売新聞「震災6年」は、青柳隆・元ルネサスエレクトロニクス那珂工場長のインタビューを載せていました。
那珂工場は、自動車用のマイコンを作っている工場です。これは、エンジンや変速機の制御に欠かせない部品で、世界の約4割、日本の約6割を占めています。この工場が被災したことで、日本の自動車生産が止まる恐れがありました。復旧に際しては、取引先の自動車メーカーが社員を応援に出してくれて、9月復旧予定が、6月には生産が再開することができました。取引先からの応援は、ピーク時には1日2,500人、延べ8万人だったそうです。その状況や教訓は、原文をお読みください。ここでは、応援を受けた際の言葉を紹介します。

・・・「トヨタ生産方式」の手法も活用させてもらった。大部屋を設け、組織図からすべての作業の工程まで最新の情報を壁に貼りだし、情報共有を徹底する。復旧計画が前倒しされる中でも、大部屋に行けば誰もが一目で現状を知ることができ、作業が円滑に進んだ・・・

私も、常に心がけていることです。職員は、部分部分を担当しています。その際に、全体はどうなっているのか、そして自分がどの部分を担っているのかを知ってもらうことが重要です。すると担当者は、自分がしなければならないことを理解するとともに、関連部署に対して「ここはどうなっているの?」と問い合わせたり、「ここを忘れているのでは」と指摘することができるのです。
全体工程を管理するのはもちろん、トップの役割ですが、細かいところまでは把握できません。大きな方向と関係者への役割分担を決めて、後は担当者に任せる必要があります。そして、担当者から「ここはおかしいのでは」「ここが抜けています」といった指摘をもらって、全体工程表を修正していきます。

そのためには、全体の工程表と役割分担を、関係者に見せる必要があります。まずは、それぞれを1枚の紙にすることです。それを壁に張り出したり、パソコンでみんなが見ることができるようにします。それを、毎日のように必要に応じて更新していきます。
また、大震災の被災者支援や復興では、住民や自治体、国民、マスコミにも、課題と進捗状況を知ってもらう必要がありました。それは、ホームページに載せることで、誰でもどこからでも見ることができるようにしました。現在も、インフラ復旧などは、それを続けています。

これから働く女性への助言

2017年3月16日   岡本全勝

日経新聞3月15日夕刊、バーバラ・ジャッジ英国経営者協会会長の「男女に能力差なし、親は女の子を励まして」から。
・・・良い教育は仕事をする上で非常に重要です。そのうえで、良いキャリアを築こうと思ったら、私は良い成績を取ることをお勧めします。
時代遅れに聞こえるかもしれません。でも就職の面接でオールAの成績表があれば、自分から「私は賢くて、勤勉です」と口に出さなくても、あなたの優れた資質を理解してもらえます・・・

・・・良いキャリアには、自分にとって「良い会社」と「良い伴侶」を選ぶことが不可欠です。良い会社選びはそう難しくありません。女性の従業員数や役員数、その会社の方針など多くの情報がウェブ上で公開されています。面接の時には、自分は熱心に働くし、子供を持った後も働き続けたいと伝え、その環境があるか確認、交渉することが必要です。
伴侶選びは、会社選びよりも、ずっと難しいですね。長く働き続けたいけれどどう思うか、などたくさん質問をして、彼の反応をよく観察することをお勧めします。「君はかわいいね」だけでなく、お互いサポートし合っていこうという姿勢があるか、時間をかけて確認するのがよいでしょう・・・

・・・ビジネスパーソンとして服装や身だしなみに気を配ることはとても大切です。男性でもそうですが、女性は特にそうです。相手の言うことを信頼するかどうかは、話の内容より、話者の見た目と声のトーンに大きく影響されるという説がありますが、その通りと思います。
私は保守的な服装ですが、ミニスカートをはきたいときだってあります。でも毎朝、襟の高いシャツとジャケットを着て、髪をまとめます。私にとって、こうした服や髪形は、ビジネスの場で戦うための「武器」のようなものです。きちんと、そして力強く見えますよね。そう見えたら、話にも説得力が出ます・・・人の印象は最初の一瞬で決まり、その後大きく変化はしません。女性は男性に比べ自信を持ちにくいといわれますが、役職とその場に合った格好をすることは、時に大きな自信にもつながります・・・
原文をお読みください。

魚谷・資生堂社長の読書術

2017年3月8日   岡本全勝

日経新聞3月4日の読書欄「リーダーの本棚」は、魚井雅彦・資生堂社長でした。
・・・書店では「何か違った本はないか」と思って探しますが、買った本を見ると「人間の可能性」や「経営哲学」に結びつく本ばかりです。そういう読書をよしとして、楽しんでいるんです。もうちょっと遊びがあってもいいかもしれませんが、自分にとっては企業経営そのものが人生なんです。
ベッドのそばにはメモ用紙が置いてあります。本を開いてから、30分も持たずに眠ってしまうこともあります。それでも本を読みながら「そうだ。明日これを副社長に連絡しないと」「これはおもしろい。うちに当てはめたら、こんな新製品が考えられる」といったことを書き込んでいます・・・
魚谷社長は、奈良県の先輩です

社員満足は誇りから

2017年2月25日   岡本全勝

2月20日の朝日新聞オピニオン欄「くらし、良くなりましたか? 中小企業の経営者に聞く」、住宅メーカー社長の山崎清二さんの発言から。
・・・注文住宅を建てています。売上高は3年間で約3割増え、従業員の基本給は3年連続で上げました。金融緩和で、いまは低金利だからと住宅購入に踏みきる人が増えた面もありました。社員のくらしは、少しは良くなっていると感じています。
でも、金銭的な面だけで判断しているのではありません。くらしが良くなるとは、社会に自分の居場所があり安心できることだと考えます。大切なのは、働く誇り。お客さまに自信を持って自社のサービスをお薦めでき、褒めていただけて、働く背中を自分の子に堂々と見せられる。そんな環境づくりを進めています。
たとえば一般の住宅メーカーと違い、我が社は大型連休は休みます。火曜日は午後6時、他の日も午後8時には退社。土日でも交代で休みます。社員がお客さまと同じ目線で生活していないと、本当に満足していただける家はつくれないからです・・・

異動の季節、心構え

2017年2月17日   岡本全勝

2月13日の日経新聞夕刊「常識ナビ」は「異動の辞令」でした。新しい職場への異動の辞令を受けたら何をしたら良いかを、教えてくれます。この欄は、若手職員には勉強になりますね。いろいろ心構えが書かれています。その中から一つを紹介します。
・・・別のコンサルタント会社、Fフロンティアの深瀬勝範社長は長く人事関係の仕事をしてきた。異動で後任に仕事を引き継ぐ際は「自分のしている仕事内容を紙に書いて残すこと」と語る。A4版の紙1枚に箇条書きでよいから仕事の項目、回っている顧客のリストなどを記して手元に置き、上司にも渡す。特に大事なのはトラブルや問題を抱えている案件を隠さずに明示することだという・・・
続きは、原文をお読みください。
引き継ぎ書の重要性は、「明るい公務員講座」初級編第15回「変えてみよう」で、「引き継ぎ書の重要性」「引き継ぎ方で組織を向上させる」をお教えしました。