カテゴリーアーカイブ:人生の達人

ダメな会議を変える

2018年2月5日   岡本全勝

1月30日の日経新聞夕刊「Bizワザ」は「ダメ会議 準備で変える」でした。参考になる工夫が載っています。
日本能率協会の石川忠央さんの助言も、有効です。
・しきり役が重要
・会議の必要性を確認することから始める
・結論を曖昧にしてはいけない

私が「明るい公務員講座中級編 職場の無駄」でお教えした「会議術」と共通することが多いです。

紀田順一郎『蔵書一代』

2018年2月5日   岡本全勝

紀田順一郎著『蔵書一代』(2017年、松籟社)を読みました。このホームページでも、何度か、増えた蔵書に困っている話、その先達の話を紹介しました。
紀田さんの場合は、3万冊です。さぞや、悲しかったことと想像します。去年、100冊整理しただけで騒いでいる私は、比較も出来ません。私の場合は、蔵書家、愛書家ではなく、ただ単に「捨てられない」だけです。

しかし、本書は、想像していた内容とは、少し違います。序章と第1章は、蔵書を整理し別れる話なのですが、第2章からは、日本の戦前戦後の古本や蔵書家から見た「世相史」なのです。
なぜ円本が売れたか、その後売れなくなったか。和書の盛衰。日本文学全集、世界文学全集などの全集ものの盛衰。さらに、日本文学の盛衰。蔵書家の変化など。
古書の流通から見た、日本社会史であり、社会の分析です。

戦前戦後の庶民や大衆が、どのように活字文化を消費したか。多くの全集や百科事典は、お客に見せる「調度品」だったことも多いでしょう。そのような「使用例」も含めて、大衆文化の一面を表しています。
歴史書は、政治や経済の出来事、それも中央政治を中心に記述しますが、他方で大衆の文化はなおざりにされがちです。
「思想」についてもです。ヨーロッパの哲学や思想は輸入され、研究者が本を書きますが、それを消費するのはごく一部の国民です。大衆は、それとは違った世界で生きています。
それは、書物だけでなく、映画、スポーツ、芸能、娯楽、飲食、旅行なども同じです。
日本の大衆文化研究は、欧米の研究より一段下とみられているのでしょうか。それとも、外国の学問を輸入する方が、日本の社会を分析するより労力が少なくてすむからでしょうか。

目次をつけておきます。
序章 “永訣の朝”
第1章 文化的変容と個人蔵書の受難
第2章 日本人の蔵書志向
第3章 蔵書を守った人々
第4章 蔵書維持の困難性

烏頭尾精先生

2018年2月4日   岡本全勝

烏頭尾精先生は、日本画家です。
私の絵の先生でした。先生は、私の生家の近くにお住まいです。私が小学生の時、日曜日に子供たちを集めて、絵を教えてくださっていたのです。町内の集会所に行って、思い思いに絵を描きました。
こんな著名な先生に習っていながら、私にはその方の才能はありませんでした。今はもっぱら見るだけです。
先生は当時は、軍鶏を飼っておられて、その絵を描いておられたと記憶しています。その後、大和、飛鳥の風景を「印象的に」書かれるようになりました。

先日、先生の画集を送っていただき、子どもの頃を思い出しました。ご夫婦で、明日香村でご健在です。

山口周著『世界のエリートはなぜ美意識を鍛えるのか』

2018年2月2日   岡本全勝

山口周著『世界のエリートはなぜ美意識を鍛えるのか? 経営におけるアートと サイエンス』(2017年、光文社新書)が勉強になりました。
欧米のグローバル企 業の幹部トレーニングに、美意識が重要になっているのだそうです。これまでの 論理的・理性的スキルに加えて、直感的・感性的スキルが期待されているのです。関心ある方は、本をお読みください。ここでは、私が気になった点だけを紹介します。

1 これまでのような「分析、論理、理性」に軸足を置いた「サイエンス重視の意思決定」が行き詰まり、要素還元主義の論理思考でなく、全体を直感的にとらえる感性と、「真善美」が感じられる構想力が求められている。

「経験」によって経営していた企業に、コンサルタントなどが「論理と理性」を持ち込むことで、合理的な経営ができるようになった。しかし、論理と理性では 解決できない問題がある。それを科学的に結論を出そうとしても、時間がかかるばかりで、良い結論は出ない。膨大な情報を集めるには手間がかかり、それを基に判断することは困難である。
企業において、論理的かつ理性的に意思決定していると、皆が同じ結論になる。すると、競争は、スピードとコストになる。日本は長年、この勝負で勝ってきた。しかし、その点でもいずれ追いつかれ、次なる差別化が求められる。それは、論理と理性ではない。

VUCAという、アメリカ軍が世界情勢を表現するために作った言葉を引用します。
Volatility(不安定)、Uncertainty(不確実)、Complexity(複雑)、Ambiguity(あいまい)の4つの単語の頭文字をつなげたものです。
論理的思考では、課題を分析し、因果関係を見つけて、結論を導きます。しかし、このような問題の場合は、そのような分析的手法が通じません。直感的な答えを試してみて、試行錯誤を繰り返し、良い結論に至ります。もちろん、勘だけで結論を出すのではありません。他者に説明する必要があります。
この項続く

砂原庸介教授、大佛次郎論壇賞受賞

2018年2月1日   岡本全勝

昨日1月31日は、砂原庸介教授が大佛次郎論壇賞を受賞されたので、授賞式とパーティーに行ってきました。朝日賞と一緒の式です。
作家・僧侶の瀬戸内寂聴さん、トポロジーの理論物理学者の甲元真人さん、睡眠を司るオレキシンを発見した睡眠科学者の柳沢正史さん、100メートルで9秒98の日本新記録を出した桐生祥秀さん・・・。様々な分野の方がおられ、挨拶も面白かったです。
柳澤先生は、座右の銘を2つ紹介されました。その一つ「真実は仮説より奇なり」は、記事にも載っています。もう一つは、「良い問を見出すことは、問を解くことよりも難しい」です。納得しました。

違う分野の話を聞くのは、勉強になります。関西から政治学、行政学の先生方がたくさん来ておられました。ゆっくりと話したかったのですが、別件があったので途中退席しました。もったいなかったです。

「ところで、全勝さんと砂原教授とは、どんな関係ですか」と質問されます。このようないきさつです。