日経新聞1面の「春秋」、24日は、ダーウィンの進化論にからめて、日本商品のガラパゴス化を取り上げていました。
・・隔絶した孤島という環境で、ゾウガメやイグアナなどの生き物がほかで見られぬ独自の姿に進化した。そんな島になぞらえ、国内市場だけに向けて進化し、海外では通用しない商品やサービスを称して「ガラパゴス化した」という。携帯電話が代表格だが、このたとえ、ダーウィンなら首をかしげるかもしれない。島の生き物たちはそもそもよそへ行くすべがない。日本は行けるのに、行こうとしないだけではないか、と・・
私はこのホームページで、何度かガラパゴス化、特に公務員のガラパゴス化を取り上げました。でも、この指摘の通りですね。本家ガラパゴスが、怒りますよね。
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佐々木毅先生・衆参ねじれ、国会動かす改革協議を
19日の読売新聞「地球を読む」は、佐々木毅先生の「衆参ねじれ、国会動かす改革協議を」でした。
・・言うまでもなく、政党政治は政党間の競争を大原則としつつ(それを通して国民に選択の可能性を与えつつ)、他方で統治能力も実証しなければならないという独特の構造を持っている。競争がなくなれば大政翼賛会的状況になるし、「動かない政治」では統治能力は麻痺してしまう・・
旧来のノウハウに囚われることなく、どうしたら政治を動かすことができるかという問いに、与野党は答えなければならない。端的に言えば、それは与野党全面対立と大連立との間の中間領域の開拓にほかならない。
「動かない政治」を現出している最大の原因は、国会運営についての固定観念を改めようとしない政党政治家たちの怠慢にある。彼らはほとんど何の努力もしないのみならず、しばしば根拠のない議論を動かしがたいものと(時には、わざと)誤解し、自縄自縛状態を作り出している・・
詳しくは、原文をお読みください。
定住外国人施策推進室
15日の日経新聞読書欄「今を読み解く」で、藤巻編集委員が、移民問題を取り上げておられます。「移民政策」は政治が決めなければならない課題ですが、現在日本におられる「定住外国人対策」は、政治と行政が取り組まなければならない仕事です。
記事でも紹介されていますが、今年1月に、内閣府に定住外国人施策推進室が設置されました。これまで、各省で取り組んでいたのですが、政府全体の担当組織がありませんでした。現場である市町村役場では、取り組みが進んでいる分野でもありました。「定住外国人施策ポータルサイト」もつくられています。もちろん、英語やポルトガル語もあります。各市町村でも、このようなページが作られ、国のサイトとリンクされると便利なのですが。
このほか、内閣府の共生社会政策担当政策統括官(局に相当)では、青少年対策、自殺対策など、社会の問題に取り組んでいます。今年の春に「子ども・若者育成支援推進法」が成立したことは、先日(10月19日)紹介しました。これも、この統括官が担当しています。ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)も、担当です。これまで十分認知されなかった暮らしの課題が、行政の仕事として取り組まれつつあることは良いことですね。まずは、行政の課題として取り上げ、担当部門をつくる。ここから、対策は始まります。そして、このような課題は、道路や箱ものと違い、予算をつけたら完成する施策ではないのです。行政にとって、難しい課題です。拙著「新地方自治入門」では、このような問題を、地域が取り組まなければならない課題として、取り上げました。現場では、逃げたり先送りができないのです。
テレワークを進めるために
テレワークを進めておられる田澤由利さんから、日経ネットに、「テレワーク普及はなぜ進まないのか?~「子育て」「雇用」などの施策と連携を」を書いたのでと、メールが来ました。ここで紹介します。田澤さんの主張のポイントは、次のようなものです。
・・・そこで私は、フレックスタイム制度や短時間勤務などの「柔軟な働き方」の究極の形がテレワークである、と位置づけることが、テレワーク普及の近道であると考えた。まず、「柔軟な働き方」の重要性を提示した上で、その究極の形である「テレワーク」を伝えるという流れだ・・・
私も、納得します。詳しくは原文をお読みください。
野党の役割
11日の東京新聞「時代を読む」は、佐々木毅先生の「全面対決と大連立の間」でした。
・・民主党が参院選で勝利した「にもかかわらず」というよりは、むしろ勝利した「ために」、民主党は与党との不断の接触、責任の分有を求められることになった・・。与党が衆参両院で多数を支配していた時期には、こうした厄介な関わりに巻き込まれる必要はなかった(野党が全面対決姿勢でも与党は困らなかった)。
与野党全面対決では国会は動かなくなり、政治は停滞する。他方、今のままでの大連立ということになれば、政治から競争が消え、結局のところは政治は生気を失ってしまう、今回の出来事から考えさせられるのは、与野党全面対決か大連立しかないのかという素朴な疑問である・・
政党政治の工夫のしどころは、むしろ全面対決と大連立という両極の間でさまざまな競争の場面をつくり、必要に応じて妥協や協力をさまざまな段階で演出することにある。もちろん、目指すところはそこでの自らの得点である。
全面対決か大連立かという発想しかないということは、こうした発想能力と演出能力が、極端に貧困であるということにほかならない・・