カテゴリーアーカイブ:社会の見方

外国料理は技能、和食調理は技能外?

2019年10月27日   岡本全勝

日経新聞の連載「和食リセット」、10月22日の第1回「板前の卵は留学生 魅力発信 担い手に」から。この記事の趣旨は、外国人に和食の技を身につけてもらい、世界に伝えてもらおうということですが。

・・・和食の担い手が足りない。和食に携わる外食関係者はこう口をそろえる。厳しく指導されるイメージも若者たちを和食から遠ざける。
一方で2016年に開校した東京すし和食調理専門学校の生徒は半数以上が留学生だ。学校長の渡辺勝は「インバウンドが増え、外国語ができる料理人を求める声は多い」と期待をかける。
こんな期待を裏切る現実もある。日本の在留資格制度では、外国人の料理人は「技能」の資格で働く。しかし在留が認められるのは中華などの「外国料理」だけだ・・・

この技能は、在留外国人の資格での区分ですが。これまで、和食調理で外国人が働くことを想定していなかった、さらには洋食と中華は技能で、和食は技能と考えていなかったのかもしれません。
また、和食を海外に広めようと、考えていなかったのでしょう。日本酒は、海外への売り込み努力を続けています。

私たちも、和食は毎日家で食べることができる。洋食や中華は、かつては家では食べることがなかったので、外で食べる「ハレの食事」と考えていたようです。
ところが、和食にも、家庭料理と町の食堂と高級店があり、洋食や中華も家庭料理、町の食堂、高級店があります。でも、呼ばれる結婚式は、洋食が多く、和食は少ないですね。ホテルでも、和食の店があるのですが。
私の子供の頃は、結婚式(親父の持ち帰り)は、和食でした。宮中の饗宴は和食です。京都の魅力も、和食ですよね。

カタカナ英語の限界

2019年10月23日   岡本全勝

最近、新幹線の車掌さんによる車内放送で、日本語の他に英語による案内が増えました。これまで英語による案内は、録音したテープによるもののようでした。
車掌さんによる英語案内は、外国人乗客の増加に対応してよいことですね。もっとも、日本人車掌(と思われます)さんたちの発音は、まだ英語を母語とする人たちのようには、いかないようです。英語と日本語で音韻体系が大きく異なるので、日本人が英語を英米人並に発音するのは、かなり難しいです。

ところで次は、日本人による英語の発音とは別の話、カタカナ語の話です。
東北新幹線に乗っていて、大宮駅が近づくと、乗り換えの車内放送があります。最初に日本語の案内があり、続いて英語での案内があります。これは、車掌さんの声でなく、録音の再生です。

上越新幹線、北陸新幹線、JRの各在来線、私鉄が案内されます。その一つに、「東武アーバンパークライン」があります。東武野田線の愛称のようです。
それを聞いていると、「とおぶ あーばん ぱーくらいん」という発音と、 [ toːb  ərbən pɑ'ːrk láin]  とは、まったく別ものですね([toːb]は私が勝手に充てた表記なので、自信がありません)。
最初、英語での案内を聞いたときは聞き取れず、何のことだろうと悩みました。その後、注意しながら聞いたら、「東武アーバンパークライン」だとわかりました。
「アーバン」と「パーク」は、これが英語の発音なのだと、感激します(笑い)。皆さんも東北新幹線に乗ったら、聞いてみてください
変な日本語、カタカナ語

消費増税は経済成長停滞とは別

2019年10月23日   岡本全勝

10月20日の読売新聞1面[地球を読む]、吉川洋・立正大学長の「消費税上げ 経済停滞の犯人にあらず」から。

・・・消費税と景気の関係については、問題をきちんと整理する必要がある。
まず、税率が上がる前に買っておこうという「駆け込み需要」と、その後の落ち込みである「反動減」がある。今回は駆け込み需要が比較的小さかったといわれるが、9月末に駅で定期券を買う人の行列ができているのを見た人もいるだろう。しかし、消費のタイミングを増税前に移動させるだけだから、1年を通してみれば総額は変わらず、大きな問題ではない。

消費税率引き上げの影響は、駆け込み需要と反動減にとどまらない。これはまさに増税である以上、家計が自由に使える所得は増税分だけ減少し、結果として消費が減る。
ただし、これは消費の「水準」を落とすだけで、消費の「成長」とは関係ない。もし増税後、落ちた消費が長らく回復しないようなことがあるとしたら、それは消費税に原因があるのではなく、他に理由があると考えなければならない。
消費税(付加価値税)によって景気が長期間低迷し、成長が阻害されるというなら、税率がおおむね20%ほどである欧州連合(EU)諸国の経済は、はるか昔に壊滅しているはずである。しかし、EU諸国は、多くの悩みを抱えながらも、世界を代表する「先進国」であり続けている。

1997年4月、橋本内閣により消費税率は3%から5%に引き上げられた。その後、日本経済は99年にかけて深刻な不況に陥った。主因は大型の金融機関が次々に破綻した金融危機だったが、今でもその時の記憶が一部の人々の間では「消費税のトラウマ」として残っている。2014年4月に安倍政権の下で税率が5%から8%に上がった後も、消費が長く低迷したことから、またもや消費税が犯人とされ、それが今回の過剰ともいえる「対策」を生み出した。だが、消費の伸び悩みは、主に賃金が十分に上がらないことや社会保障の将来不安によって生み出されたものだ。

実際、長期的にみると、消費税率が上がっても実質ベースの消費が増えたことが分かる。税率が3%だった96年度の258兆円から、8%だった昨年度は300兆円と、16%増加した。この間に国内総生産(GDP)は2割近く増えている。長期的に国全体の消費を増大させるのは、経済成長なのである・・・

即位礼正殿の儀

2019年10月22日   岡本全勝

今日10月22日は、天皇陛下の「即位礼正殿の儀」でした。あいにくの雨模様でしたが。皇居で、古式豊かな儀式が、行われました。
千年も昔の平安時代の装束は、当時の宮廷の文化を偲ばせてくれます。多くの子供たちは、雛人形を思い浮かべたでしょう。

日本が、天皇制(それは時代によって変わってきましたが)とともに、文化と伝統を受け継いできたことは、一つの誇りです。この国のかたちの一つです。
歴史と伝統は、科学が発達しても、お金を出しても作ることができないものです。理屈を超えたものがあります。日本列島に住まい、稲作を続け、日本語を生み出し、治安の良い社会をつくりました。
もちろん、時代にそぐわないものは、変えていく必要がありますが。

他国の政治的混乱を見るにつけても、日本国民統合の象徴としての機能は重要です。
立憲君主制は、人類が生み出した一つの智恵です。世襲の王様や皇帝が政治権力を握ると、失敗もあります。選挙で選ばれ、権力を持った大統領は、権力を手に入れそして維持するために、時に困ったことをしでかします。
政治権力を持たない「象徴的元首」を戴くのは、社会を安定させる一つの工夫です。

鉄道運転停止のお知らせ

2019年10月21日   岡本全勝

今日、電車に乗っていたら、車内の案内掲示に「××線は、台風のため運転を見合わせています」という趣旨のお知らせがありました。
???
「また台風が来ているのか」とも思いましたが、どうやら先日の台風19号による線路の被害で、運転を取りやめているようです。
「台風のため」ではなく、「台風による線路の被害で」といった趣旨の表現にするべきでしょうね。
もう一つ、「見合わせています」も、日本語の初心者にはわかりにくいですね。「不通」は、外国人には「普通」との違いがわかりにくいので、使っていないようです。

「電車が参ります」という放送も、「電車が来ます」の方がわかりやすいと思うのですが。
これからは、外国人も想定して、分かりやすい日本語を使うべきでしょう。「チャージ金額」「エリアマップ