カテゴリーアーカイブ:生き方

小さな体験で充実感を高める

2026年1月11日   岡本全勝

時間がどんどん過ぎていく」、一川誠・千葉大教授の「小さな変化で特別な日に」の続きです。

・・・毎日同じような生活だとしても、小さな変化をつけることで特別な体験にできます。季節や街の変化に目を向け、写真に残して後で見返すことでもいい。経験を反芻することで、自分は特別な体験ができたという感覚が強まり、自己評価を高めやすくなります。
トラウマになるようなつらい出来事を思い出す必要はありませんが、人間は過去の失敗などネガティブな経験も認知バイアスによって美化する傾向があり、「あの経験で鍛えられた」と自分を前向きに評価する材料にすることができると言われています。

時間の使い方は生き方とイコールです。人生における充実感や幸福感を高めるには、自分にとって本当に大事なことを選び取ることが重要です。時間に余裕があって大局的判断ができる年末年始に、自分がやるべきなのか、いつやるべきなのか、タスクを整理できるとよいですね。
1日15分、30分でもよいので自分の裁量で時間の使い方を決められると、うまくいかなくても記憶に残りやすく、自分を前向きに評価できるものです。やりたいことの10割は難しくても、3割ができていれば合格。私はそう思って生きています・・・

失敗を美化して、前向きに評価できることは、うれしいですね。私が、しでかした失敗やお詫びの経験を半ば自慢話のように話しているのも、それに該当するのでしょう(ちょっと違うかな)。
「時間の使い方は生き方とイコールです」は、納得します。私たちは毎日、その選択を迫られているのですよね。しかし、それをあまり深刻に考えると、しんどくなります。

時間がどんどん過ぎていく

2026年1月10日   岡本全勝

2025年12月27日の朝日新聞オピニオン欄「時間がどんどん過ぎていく」一川誠・千葉大教授の「小さな変化で特別な日に」から。

・・・友人との楽しい時間はあっという間なのに、退屈な会議はなかなか終わらないと思ったことはありませんか。同じ1時間でも、短く感じたり、長く感じたりすることがあります。これまでの研究で、感じる時間の長さに影響を与える要因は複数分かっています。
例えば、その一つが「身体の代謝」です。代謝が激しいと時間がゆっくり進むように感じ、反対に代謝が落ちると時間が速く進むような感覚になります。
また、同じ時間の長さでも、体験するイベントの数や、時間経過に注意を向ける頻度、感情の状態などによっても時間の感じ方は変わってきます。

技術革新によって現代人の生活はより便利で、効率的になりました。やろうと思えばできることは増え、1日24時間、1年365日という枠組みは同じなのに、タイパを高めて予定を詰め込んでいる人もいるでしょう。
しかし、予定を詰め込み過ぎると、満足感はむしろ下がってしまいます。満足感は記憶されているエピソードの数と正比例するとされ、タスクをこなすだけでは、エピソードが記憶に残らず、特別なことをした感覚も残らないからです・・・

忙しすぎると、満足感が下がることは、納得します。豊かで便利になって、選択肢が増え、より忙しくなったと感じることも、同感です。
私が思うに、時間が早く経つのは、次の2つの要素が大きいと思います。
・多くの情報が入ってくるから、処理しきれない。
・そして、身の回りのことを、自分が制御できない。
この項続く

祝・鎌田浩毅先生のベストドレッサー賞

2026年1月3日   岡本全勝

去年11月の話になります(このホームページの加筆ができなかったので)が、めでたい話として。
鎌田浩毅・京都大学名誉教授が、ベストドレッサー賞を受賞されました。
選考理由は、「南海トラフ巨大地震や、それに誘発される富士山の噴火を予測し、対策と減災に警鐘を鳴らし続ける地球科学者の鎌田浩毅さん。その啓蒙の手段として自身が目立つようにと開眼したファッションのため教授時代のボーナスはすべて服につぎ込み、現代アートをファッションに取り入れるのが最近のテーマだという、趣味を超え道楽とまでのめりこんだベストドレッサーです。」とあります。
紹介本の写真も、奇抜です。私には、まねができません。

秀吉「夢のまた夢」

2025年11月27日   岡本全勝

露と落ち 露と消えにし 我が身かな 浪速のことも 夢のまた夢

有名な、豊臣秀吉の辞世の句です。
初めて聞いたときは、意外に思いました。あの権力者、しかも貧農から自分の力と時の運で最高実力者にまで駆け上った人でも、このような気持ちになるのかとです。
最高実力者になったからこそ、このような句が詠めたということもあります。
もちろん、師匠が手を入れたのでしょうが。

61年の人生でした。
1598年の死後2年で、天下は大阪城の豊臣氏から、江戸城の徳川氏に移り、1615年には大阪城も滅びます。
もちろん、織田信長の遺業を継いで、天下統一を成し遂げた功績は不滅です。

買い物で磨かれる自分らしいセンス

2025年9月28日   岡本全勝

日経新聞折り込み広告誌「THE NIKKEI MAGAZINE」9月21日号、松浦弥太郎さんの連載「日々是見聞録」は「買い物で磨かれる自分らしいセンス」でした。

・・・買い物は、ただ欲しい物を手に入れるための行為ではない。むしろ、自分の心と向き合う、小さな修行のようなものだと思っている。
品物を前にするとき、必ず「どちらにしようか」「どうしようか」と迷う。色や形、値段や使い心地。どれを選ぶか、その一つひとつの判断に、自分の価値観すなわちセンスが問われる。
とすると、買い物とは、実は自分の「好み」や「美意識」を一つひとつ確かめる作業ではなかろうか。
とくに洋服やアクセサリーを選ぶとき、それははっきりと表れる・・・

・・・小さな決断の積み重ねは、着こなしという経験を得て、やがて自分自身の雰囲気や佇まいをつくっていく。
もちろん、悩んで買った服がほとんど出番を得ずにクローゼットの奥で眠ってしまうこともある。しかし、その後悔もまた大切な学びになる・・・成功と失敗を繰り返すうちに、少しずつ目が磨かれ、ものを選ぶ力が養われていく。

だからこそ、もし買い物をまったくしなくなったなら、その瞬間から、美意識の成長は止まってしまうのかもしれない。新しい色や形に触れることも、自分を試す機会もなくなり、感性の扉は少しずつ閉じていくだろう。そう、買い物は浪費ではなく、自分の中のセンスという感覚を耕す行為なのだ。

センスのよい人とは、生まれつき特別な感覚を持っている人ではなく、選んで買うという、ある種の修行を繰り返し、自分の目と心を磨き続けている人だと思う。
今日、何を買うか。その小さな選択の積み重ねが、やがて「自分らしさ」というかけがえのないセンスを育て、人生を少しずつ美しくしていくのだ。
そして買い物とは自分を知るための学びという名の営みである・・・