カテゴリー別アーカイブ: 体験談

生き様-体験談

共に苦労した人、福島

昨日18日から、福島県双葉町と大熊町に行ってきました。原発災害からの復興で、苦労をかけた町長さんとの懇談会です。数年前に退職なさって、慰労会をすることになっていたのですが、コロナ拡大もあり延期していました。今回、別の町長さんと一緒に、実行することになりました。元町長の慰労会なのに、おうちに呼んでもらい、奥さまの手料理です。我ながら、厚かましい奴です。

いくつも難しい判断をしていただきました。住民の間に意見の対立がある中で、方向を出さなければならなかったのです。
例えば中間貯蔵施設の設置の受け入れです。県内各地で除染のため、はぎ取った土や解体した家屋を、ひとまず合成樹脂の大きな袋に入れました。県内各地に、それらの袋が積み上がりました。そのままでは、各地の復興に支障を生じます。それを1か所に集めて保管しようとしたのです。搬出される各地はうれしいことですが、受け入れる地域はさらに負担が増えます。加害者の国が被害者の町にお願いする交渉です。
あのときの町長たちの決断がなければ、福島の復興は大きく遅れたでしょう。時間が経って、多くの方はそれを覚えていませんし、知らない人も多いです。

いろんな局面で、相談に乗りました。お二人からは、「あのとき、全勝さんは、ああ言った」とか「厳しいことも言われた」という話が出てきました。私が覚えていないこともありました。信頼関係ができていた(と私は思っていました)ので、本音の議論をしたのです。
時には町長に、厳しいことも言ったようです。でも、実現できないような約束をする方が、あとで困ったことになります。その先の交渉を進める、住民を納得させるためには、役に立ったようです。国側の職員なのに、地元の立場で考える。自治省での地方勤務の経験が役に立ちました。

奥様方を含め皆さんお元気で、うれしかったです。
行きと帰りの常磐線から見える景色は、大きく変わりました。しかし、双葉町と大熊町の復興は、始まったばかりです。まだ、帰還できない地域もあります。事故を引き起こした東電と政府が、これからも責任を持って復興を進めなければなりません。

小学校同窓生の現在

10月に参加した「小学校の同窓会」。
もらった名簿を見ると、男子23人、亡くなった人を除くと19人の内、13人が村内に居住しています。結構多くの友人が残っているのです。
女子は20人、亡くなった人を除くと17人の内、4人が村内に居住しています。多くは姓も変わり、村外に出たようです。

サントリーみらいチャレンジプログラム2024

今日11月4日は、サントリーみらいチャレンジプログラムの助成先の交流会に、郡山市に行ってきました。
あわせて、来年度の新しい助成方法を説明しました。サントリーが、来年以降も支援を続けてくださいます。ありがたいことです。「シン・みらいチャレンジプログラム
来年度からは、継続的な活動支援をできるように、3か年事業を採択します。これは、良い考えだと思います。

助成先のような地域での活動が、世間に理解され、参加者が増えることを期待しています。そのために、自治体や各種団体との協働ができれば良いのですが。
サントリーみらいチャレンジプログラム、記者発表

松本英昭元次官のお葬式

今日11月2日は、松本英昭元自治事務次官のお葬式に行ってきました。私たちは、「えいしょうさん」と呼んでいました。
自治省の14年先輩で、鹿児島県財政課長の先輩でもあります。仕事で直接お仕えしたことはないのですが、おそばで仕事をして薫陶を受けました。仕事ぶりは鋭いのですが、いつもにこにこと話を聞いてくださいました。
興が乗ると、南国情話を歌われました。♪ 岬の風に ないて散る 浜木綿かなし 恋の花~

地方行政、地方自治法の第一人者で、自治法の「松本逐条」を後輩たちに任せることなく、ご自身で執筆、加筆しておられました。

奥さまにお目にかかるのは初めてで、ご挨拶したら、「あなたがゼンショウさんですか。主人が、あなたのことをよく話していましたよ」と、笑顔でおっしゃってくださいました。心配してくださっていたのですね。「ええ、なにかと世間を騒がせたので・・」と、お詫びしておきました。
ありがとうございました。ご冥福をお祈りします。