投稿者アーカイブ:岡本全勝

自治大学校校友会講演

2019年10月25日   岡本全勝

今日10月25日は、自治大学校で校友会(卒業生の集まり)の研修会で講演をしてきました。約500人の研修生が、熱心に聞いてくれました。
聴衆は、自治大学校の卒業生です。彼ら彼女たちは、それぞれの自治体の幹部になり、地域の指導者になる人たちです。そこで今回は、主題を「平成から令和へーこの国のかたちを変える」としました。

平成の30年が終わり、令和が始まりました。この1年間、マスメディアは平成30年を振り返る特集を組みました。それはそれで有意義です。
しかし、現在と将来の日本に責任を持つ公務員は、過去を振り返りつつ、未来を作らなければなりません。「失われた20年」とぼやいているだけでなく、何が足りなかったのか、何をしなければならないか。平成の30年間は、日本社会と日本の行政の曲がり角でした。条件が変わったのに、昭和後期の大成功に酔って、その転換に遅れてしまいました。
この延長に、日本の繁栄と安定はありません。何をどう変えるか。
仮に30年後、令和31年から振り返ってみたら、どうすべきだったかを、皆さんに考えて欲しかったのです。

憲法破壊勢力となった護憲派

2019年10月25日   岡本全勝

東大出版会PR誌『UP』10月号、井上達夫先生の「立憲主義を救うとは、どういうことか」から。
1997年の朝日新聞に載った鶴見俊輔さんのインタビュー「憲法改正に関する国民投票を恐れてはいけない。その機会が訪れたら進んでとらえるのがいいんじゃないか」を紹介した後。

・・・公正な政治的競争のルールの支配に権力抗争を服せしめる企てとしての法の支配と立憲主義の要請は、立法闘争だけでなく憲法闘争にも貫徹されなければならない。日本国憲法は、憲法闘争を公正に裁断するルールとして、九六条で憲法改正手続きを定めている。改憲派のみならず護憲派もまた、九六条の憲法改正プロセスに従って、九六条を改正すべきか否か、いかに改正すべきかについて国民投票により国民の審判を仰ぐ責任がある。
しかし、護憲派は「負ける試合はしない」とばかり、九六条のプロセスの発動自体に反対し、挙げ句の果て、「国民投票」自体を「危険なポピュリズム」として糾弾しさえしている・・・

・・・いまの護憲派は政治的御都合主義に開き直り、この要請(法の支配と立憲主義の要請)をまったく無視している。それにより、護憲派は残念ながら、いまや「憲法破壊勢力」に変質してしまっている・・・

官僚意識調査、実施終了

2019年10月24日   岡本全勝

10月23日の朝日新聞夕刊で、このページでも紹介していた、北村亘・阪大教授による官僚意識調査が紹介されていました。「「情と理」1998年刊・後藤田正晴 政と官のあり方は

・・・ 今秋、行政学者たちが官僚の意識調査をしている。過去に村松岐夫・京都大名誉教授が3回手がけ、最後は2001年の内閣機能強化・省庁再編からまもないころ。研究班代表の北村亘・大阪大教授は「この間の変化がわからないままだったので明らかにしたい」・・・

今回の調査に協力いただいた現役官僚の諸君、ありがとうございました。いずれ、調査の成果が公表されると思います。

猛烈社員が課長になると

2019年10月24日   岡本全勝

10月22日の日経新聞「私の課長時代」は、佐々木一郎・ブラザー工業社長です。
1995年に課長になられました。現在62歳なので、38歳のようです。

・・・非常に困ったというのが当時の正直な気持ちでした。それまでは技術者としての自分が世界でどこまで通じるか考えながら必死で仕事をしていました。仕事に熱中しすぎて体調が悪くなると3~4日休むといった、むちゃくちゃな働き方をしていたからです。
管理職は部下の育成や健康管理が仕事なので、自分が倒れてはいけません。まずは休まないことが仕事でした。困難な技術課題に率先して取り組むのが私のやり方でしたが、技術的な好奇心をグッとこらえて早く帰るようにしました。一方、徹夜や休日出勤した部下には差し入れをして労をねぎらいました・・・

・・・機械の開発は図面などで途中経過が一目で分かりますが、ソフト開発はそうはいきません。難しい仕事はうまくいかないと孤独を感じます。
あるとき、納期の直前に部下から間に合わないと打ち明けられました。色々手を尽くしましたが、どうにもなりませんでした。責任感の強い人ほど自分から言い出せず、最後まで頑張ろうとします。しかし、手の打ちようのない局面でトラブルを相談されるのはマネジメント側の負けです。

その一件を猛反省し、早い段階からトラブルを見つけるようにしました。まず部下が出勤すると必ず全員の顔つきを見ました。困っている人ほど表情が曇っています。声をかけたときの返事も重要な情報です。順調な人は声が弾んでいますが、そうでないと返事に元気がありません。どうすれば相手が気軽に打ち明けられるか考えながらコミュニケーションを取りました・・・

拙著『明るい公務員講座 管理職のオキテ』にも書きましたが、猛烈社員が良い課長にはなるとは限りません。自分で仕事することと、部下に能力を発揮してもらうこととは、別のことです。そのことに、早く気づくかどうか。日本の多くの職場で、管理職養成はしていません。

カタカナ英語の限界

2019年10月23日   岡本全勝

最近、新幹線の車掌さんによる車内放送で、日本語の他に英語による案内が増えました。これまで英語による案内は、録音したテープによるもののようでした。
車掌さんによる英語案内は、外国人乗客の増加に対応してよいことですね。もっとも、日本人車掌(と思われます)さんたちの発音は、まだ英語を母語とする人たちのようには、いかないようです。英語と日本語で音韻体系が大きく異なるので、日本人が英語を英米人並に発音するのは、かなり難しいです。

ところで次は、日本人による英語の発音とは別の話、カタカナ語の話です。
東北新幹線に乗っていて、大宮駅が近づくと、乗り換えの車内放送があります。最初に日本語の案内があり、続いて英語での案内があります。これは、車掌さんの声でなく、録音の再生です。

上越新幹線、北陸新幹線、JRの各在来線、私鉄が案内されます。その一つに、「東武アーバンパークライン」があります。東武野田線の愛称のようです。
それを聞いていると、「とおぶ あーばん ぱーくらいん」という発音と、 [ toːb  ərbən pɑ'ːrk láin]  とは、まったく別ものですね([toːb]は私が勝手に充てた表記なので、自信がありません)。
最初、英語での案内を聞いたときは聞き取れず、何のことだろうと悩みました。その後、注意しながら聞いたら、「東武アーバンパークライン」だとわかりました。
「アーバン」と「パーク」は、これが英語の発音なのだと、感激します(笑い)。皆さんも東北新幹線に乗ったら、聞いてみてください
変な日本語、カタカナ語